山田 太一おすすめ小説10選【読書好き27人の声を集めました】

読書好き27人に、山田 太一の作品のなかから、おすすめの1冊を選んでもらいました。小説の感想とともに人気の高い順に紹介します。

「異人たちとの夏」11票

妻子と別れ、孤独な日々を送るシナリオ・ライターは、幼い頃死別した父母とそっくりな夫婦に出逢った。こみあげてくる懐かしさ。心安らぐ不思議な団欒。

しかし、年若い恋人は「もう決して彼らと逢わないで」と懇願した…。静かすぎる都会の一夏、異界の人々との交渉を、ファンタスティックに、鬼気迫る筆で描き出す、名手山田太一の新しい小説世界。第一回山本周五郎賞受賞作品。

「BOOK」データベース

読者の声

主人公の、親を慕う気持ちが、とても繊細に描かれているところがおすすめのポイントです。(53歳 女性 主婦・主夫)

死んだはずの両親と出会う一夏。怖いけれどもどこか静かで、懐かしくて悲しくて・・・。そんな夏の夢のような小説です。(58歳 男性 主婦・主夫)

著者の山田太一さんが脚本家のためなのか映像化した状態で見たい!と思う作品です。第一回山田周五郎賞を受賞した作品なので、作品作りが好きな人にオススメです。(32歳 女性 自営業)

人と人との繋がり、愛情、切なさをダイレクトに感じ取ることのでき、涙腺注意の作品です。(46歳 男性 会社員)

最後のどんでん返しがすごいと思いました。人間ドラマが一転してホラーのようになるのが凄いと思いました。(28歳 男性 無職)

夢か誠か。非常に父や母との思い出などをファンタジーを交えて語る小説として面白かった。(47歳 男性 会社員)

身の回りにでも、普通にありそうなシュチュエーションだけにふと昔のことを思い心に残ります。(48歳 女性 主婦・主夫)

死んだ両親と驚くほど似ている若夫婦に懐かしさと安らぎを覚えてそこへ通い詰める様はどこか懐かしさを感じます。(40歳 男性 パート・アルバイト)

主人公が死んだ父親と再会して気持ちを通わせるところが感動的。(70歳 男性 自営業)

主人公がやつれてでも両親のもとに通う気持ちが痛い程よくわかります。自分も両親からの愛情を受け幸福を感じていた幼少時代を思い出しました。(35歳 女性 自営業)

「懐かしい」という感情の切なさと温かさに包まれます。複雑な家庭環境で育った自分は、「もう会えない家族」ものに弱いのです。山田太一さんの文章の上手さが堪能できます。(44歳 女性 会社員)

「飛ぶ夢をしばらく見ない」4票

大腿骨を骨折して入院中の孤独な中年男・田浦は、二人だけの病室の衝立越しに出会った女性患者と不思議な一夜を過ごす。「私を犯して下さいますか」男と女の“声”だけの情交から、信じられない物語が始まる。

再会した老女・睦子は「若返って」いたのだ。逢瀬を重ねるたびに、若い女性から少女へ、そして…。

時間を逆行して生きる女性と中年男の、激しい愛と快楽の日々、やがて訪れるであろう別離の予感―。男と女は残された短い日々を感動的な終末に向かって走りつづける。

リアルな描写と驚くべきストーリーが奇跡のように溶けあう名作。

「BOOK」データベース

読者の声

病院で居合わせた愛人、その愛人が若返っていく姿を見て思う中年男のエロス感に共感できます。(44歳 男性 会社員)

この作品は、よくある日常生活を過ごしていた男女がある事から事件とも呼べる物に巻き込まれて目が離せないストーリーです。(42歳 女性 無職)

時間を逆行する二人の、切なく、そして美しい愛がとても心に響きました。(45歳 女性 自営業)

設定が奇想天外で恋愛の小説で十分に楽しめます。若返るというミステリアスな要素があるので奥が深いです。(29歳 男性 無職)

「岸辺のアルバム」4票

1977年夏にTBS系列で放送され、「辛口ホームドラマ」として放送史に燦然と輝く名作である。原作小説は1976~77年にかけて東京新聞ほかで連載された。高度成長期の大企業に勤めるモーレツサラリーマンの夫・田島謙作。

傍目には恵まれた貞淑な妻・則子。才気煥発な女子大生の娘・律子と気弱な高校三年生の息子・繁。一見すると、郊外の戸建て住宅に暮らす幸福そうな一家が、ある一本の電話から破綻に向かって走り出す。

主婦の浮気、レイプなど当時は斬新だったテーマを意欲的に描いた、脚本家・山田太一の代表作。

「BOOK」データベース

読者の声

昭和のある家族の出来事が、一つのきっかけで崩壊寸前になります。最後は何とか立ち直ろうとしますが、家族を象徴する家が流されてしまうところは衝撃的でした。(62歳 男性 会社員)

絵に描いたような平和な家庭が、少しずつ壊れていく様子は、目を逸らしたくなるほどリアルです。それぞれに思いやりや愛情もあるのに、すれ違っていきます。読んでいて、辛いところもあるかもしれませんが、読み切った最後には、きっとこの一家を応援したくなる、そんな爽快感があるはずです。(28歳 女性 会社員)

一見幸せに見える家庭だが、実は問題を抱えていて、中身はバラバラ。そんな家庭が、防波堤の決壊により、家にあるすべてのものを失うが家族の思い出であるアルバムを持ち出せたことで、一つにまとまっていくところ。(54歳 女性 パート・アルバイト)

良き家庭に見えるけれども実は家族それぞれに闇を抱えている。重いテーマだけれど身近なテーマでもある作品。(43歳 女性 主婦・主夫)

「ふぞろいの林檎たち」2票

学校どこですか?恋人がいますか?生き生きしてますか?なにを求めてますか?どんな夢見てますか?大きな声が出せますか?ひとの心が見えますか?三流大学に通う3人の落ちこぼれ大学生と、その恋人たちの友情、恋愛、セックス、就職…。中井貴一派か、時任三郎派かで、全国の若者の関心を二分したテレビ人気番組―山田太一会心の爽やか青春ドラマ巨編、第1弾。

「BOOK」データベース

読者の声

現代の日本社会の中で、揺れ動く若者達の心の移り変わりを描いた小説。時代の世相を反映している若者達の模写が読みどころです。(52歳 男性 会社員)

不器用で無作法で馬鹿な、いつの世も変わらない若者の群像を見事な筆致で描いた名作です。(59歳 男性 自営業)

「藍より青く」1票

昭和18年(1943年)、早春。天草の遠見浦。真紀18歳、周一20歳。戦争さえなかったら…。多くの男たちが戦場から還ってこなかった。周一もまた…。けなげに生きた戦争未亡人を描いた長編小説。

「MARC」データベース

読者の声

テレビドラマの脚本家というイメージが強いが、熊本・天草を舞台にしたこの作品は、やはり戦争下の女性像を推し量れるものとなっています。今はやりの「鬼滅の刃」の禰󠄀豆子のような剛胆さも兼ね揃えた壮年のヒロインも興味深かったです。もちろん古いですが、ドラマ・映画化されています。(43歳 男性 自営業)

「読んでいない絵本」1票

30年も昔、大学生だった“私”が見た異様な出来事。奇妙な味の表題作など珠玉の短篇小説三篇。愛と幻想と家族を描いた小説と戯曲とテレビドラマ―山田太一の精髄を集めた傑作作品集。

「BOOK」データベース

読者の声

短編小説でそれぞれ完成度が高く、ちょっと奇妙な感じがいいなと思います。(51歳 女性 主婦・主夫)

「空也上人がいた」1票

ヘルパーと老人とケアマネと、介護の現場で風変わりな恋がはじまる。ぬぐいきれない痛みを抱える人々と一緒に歩く空也上人とは?都会の隅で起きた、重くて爽やかな出来事。

「BOOK」データベース

読者の声

主人公の草介が、吉崎という名の老人に、好き勝手振り回される奮闘ぶりが、面白みを感じます。(28歳 男性 会社員)

「丘の上の向日葵」1票

平穏堅実な家庭生活を営む中年の会社員が、帰宅の途中、見知らぬ美女を家まで送るはめになり、そこで意外な事実を打ち明けられた。以前、たった一度、自分を相手に身体を売った時の子供が、いま高校生で身体に障害があるという…。

女の美しさ妖しさに惹かれつつも、日常と非日常のあいだを揺れる男の内面を描いて、現代の性と家族のありかたに波紋を投じる、著者会心の長編小説。

「BOOK」データベース

読者の声

大人向けの恋物語という感じですが、そこまでドロドロしたものではなく、ドラマにもなった筆者の代表作の1つです。(47歳 男性 自営業)

「沿線地図」1票

高校生の息子の突然の家出、そして同棲--。平凡な日々をすごしていた家庭は、一瞬にしてパニック状態に陥った。自分たちの喪ったものの重要さを知り、その回復を求める人々の姿を描く。

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読者の声

一見安泰かのように思える現代社会とそこに生きる家族の脆さと儚さを抉り出す秀逸なストーリー(56歳 男性 無職)

「親ができるのは「ほんの少しばかり」のこと」1票

子供のことをむずかしく考えすぎていませんか?心が軽くなる親子論。

「BOOK」データベース

読者の声

長男が反抗期で喋ってくれなくなった時に読みました。以来、子育てに悩んだ時に何度も読み返しています。(45歳 女性 パート・アルバイト)

まとめ

いかがでしたでしょうか。山田 太一のおすすめ小説を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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