立松 和平おすすめ小説11選【読書好き29人の声を集めました】

今回、読書好きの方々にアンケートをとり、立松 和平の作品から一番好きな1冊を選んで感想を書いてもらいました。その結果を感想とともに人気の高い順でお伝えします。

「遠雷」10票

読者の声

宅地開発と農家とのせめぎ合いを軸にして綴られる人間模様とその思いの濃厚な描写(56歳 男性 無職)

農作業にいそしむ青年にとって、忍び寄る都会化の流れは、まさに遠雷。(46歳 男性 会社員)

宅地開発を巡り、それに関わる農民らの人間模様が丁寧に描かれていて、読み応えがある作品です。(48歳 男性 会社員)

人間の心情や心理などがとてもリアルに描かれているので、感情移入しやすい作品です。(38歳 男性 会社員)

高度経済成長期の中で、大切なものを手放しながら都会化していく流れと、その中での人間模様を描いた作品(39歳 男性 自営業)

宅地開発と農地とのせめぎ合いを描き、その間に生じる人間模様を執拗な文章で追っていき、ある意味で読者を引っ張っていく、不思議に「読ませる」のです。これは氏が育った栃木のある地方都市の風土を見事に自分の中で消化し、それを文体化しているからでしょう。主人公の育てるトマトが場面によっては、健康的な鮮(51歳 男性 自営業)

日本が高度経済成長する前のお話です。田舎でトマト農家をしている青年は必死に土地もしがみついていました。兄弟は農業を嫌って東京でサラリーマンをしています。父親は土地を売ってしまい豪邸建てています。暇な父親は地元の選挙に夢中でした。トマトが害虫で全滅になり、父親は選書違反で捕まってしまいます。呆然とした青年が立っていたビニールハウスで遠雷を聞いていました。(58歳 女性 主婦・主夫)

日本において高度経済成長の中、何か大切な物を捨てて都会化していく過程と、そこで生じる人間関係の問題が丁寧に描かれている作品です。(20歳 女性 学生)

農村に暮らす若者の青春がとてもまぶしく、また官能的なところに感動します。(45歳 女性 主婦・主夫)

一人の青年を描いていますが、なかなか心理的な描写などが現代の人間には理解できず、何度も読み返したくなる作品です。(38歳 男性 会社員)

「道元禅師」4票

源平戦乱の余燼さめやらぬ鎌倉初期、京都の摂関家・藤原基房の娘伊子を母に、村上源氏の流れを汲む名門家の歌人・久我通具を父に生まれた道元は、瞳が二重の「重瞳の子」のため天下人か大聖人になるとの予言を受ける。

幼少のうちに母を失い世の無常を身に染みて感じた道元は、真実の道を求めて出家。建仁寺で栄西の弟子・明全に師事したが、正法を求める思い止み難く宋へと向かった。仏教の革命者の全生涯を描いた初の大河小説。第三十五回泉鏡花文学賞・第五回親鸞賞。

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読者の声

道元の生きざまと鎌倉時代ならではの禅に対する価値観を中心に武士としての意味合いや階級の厳しさなど複合的な歴史の様相が楽しめる時代作品です。(35歳 男性 会社員)

道元の幼少の頃より仏教徒となってゆく生涯を描く不動の教えに心が打たれました。(48歳 女性 主婦・主夫)

道元の修行について具体的に書かれていたので、自分もここまで鍛えたいと思いました。(45歳 女性 会社員)

「光の雨」3票

2030年。玉井潔は、60年前の“あの事件”のために死刑判決を受けた後、釈放された過去を持つ。死期を悟った彼は、事件の事実を伝え遺すべく、若いカップル相手に、自分達が夢見た「革命」とその破局の、長い長い物語を語り始めた。

人里離れた雪山で、14人の同志はなぜ殺されねばならなかったのか。そして自分達はなぜ殺したのか…世を震撼させた連合赤軍事件の全容に迫る、渾身の長編小説。

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読者の声

連合赤軍事件を題材に、その当事者をモデルとする人物が、当時を回想する形で描かれている実話ベースの作品(39歳 男性 会社員)

連合赤軍を題材としており、赤間山荘事件で何が起こっていたのかよ見ごたえがありおすすめです。(33歳 男性 会社員)

連合赤軍事件の全容にある加害者の回想という形で迫る。若者たちはなぜ道を踏み外してしまったのか。生き方とは何かを考えさせられる。(44歳 男性 会社員)

「海のいのち」3票

父の命を奪った、巨大な魚を追うため漁師になった青年が、海の中で見たものは……。海のもつ豊かさを、感動的に描いた作品。

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読者の声

海に潜ったまま帰らぬ人となった漁師の父の跡を継ぎ漁に出た息子の成長を描く物語。(25歳 男性 会社員)

幼い時に海に潜ったまま命を絶った太一の父。 太一が一人前の漁師のお話が好きです(30歳 男性 自営業)

人間は色々な生命を奪って生きているようで、実はその人間も自然界の命の連鎖の一部でしかないと考えられる作品です。(40歳 男性 パート・アルバイト)

「川のいのち」2票

悟と雄二、そして真人。三人の少年たちのきらきらとかがやく夏休みの舞台は、生命のあふれる川でした。

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読者の声

自然の雄大さや美しさについての描写が素晴らしく、思わず川遊びがしたくなる。(20歳 女性 無職)

小学校最後の夏休みを川で過ごす少年を主人公とした作品、川を通して自然の力や恐ろしさを学んでいく作品。(27歳 女性 主婦・主夫)

「山のいのち」2票

はかなさと、せつなさと、美しさ…これが“いのち”です。立松和平がしたたる緑の中に生と死のきらめきを描く。

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読者の声

立松和平さんと伊勢秀子さん合作の絵本です。立松さんには珍しい絵本ですので取り上げてみました。ところどころ、立松さんの短い文章がでてきますが、これが感動で心が揺らぎます。(54歳 男性 会社員)

不登校の少年と痴呆症が出始めた老人が自然の中で、命にふれてかがやくところが好きです。(60歳 女性 パート・アルバイト)

「二荒」1票

中禅寺湖畔で鱒の養殖を手伝う勝は、旅館の娘佐代に心惹かれる素朴な青年。ある日男体山に独り登った彼は、突然の体調不良に襲われる。日は暮れ一歩先は闇。生死の淵、手探りで下山する彼が見たのは、助けを求める女性の小さな明かりだった…。

開祖・勝道上人の苦闘、戦前の外国人釣り倶楽部の物語、英国紳士たちの姿、鹿や熊の鮮血、雪夜の遭難、そして若い恋。自然と人間が溶け合う、深々とした書下ろし。

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読者の声

生命の神秘や人の命の尊さを絶妙な世界観で、かつ、ゆったりとした繊細な描写を描いているところ。(26歳 男性 会社員)

「沈黙都市」1票

200X年、環境破壊のより進んだ近未来を舞台に悪のダイナミズムに迫る、初のSF小説。

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読者の声

環境破壊が進んだ近未来の東京を舞台に描かれるストーリーが面白い。様々なトラブルが起こるのも面白いし、SF小説として良い作品だった。(47歳 女性 主婦・主夫)

「魂へのデッドヒート」1票

ケニアの復活祭にあわせて開催される“サファリラリー”。世界中から磨きめかれた男たちと車が、赤道直下の太陽に灼かれながら、5031キロを爆走する。自ら日本チームの一員として参加した著者が、レースとその参加者たちのおりなす見事なノベントを克明に描いたノンフィクションノベル。

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読者の声

自動車ラリーを描いた作品です。試練に直面するレーサーたちの心情には深く踏み込まず、疾走感のある硬質な文体で描いています。(51歳 女性 自営業)

「絵物語 浅間」1票

天明3(1783)年、浅間山が大噴火、火砕流はあっというまに鎌原村を呑みこんだ。生き残ったのは597人中わずか93人。養蚕に活路を見出し、たくましく立ち上がっていく人間の輝きを描いた歴史絵本。

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読者の声

浅間山の噴火を題材にした長編小説から起こした絵物語。遠い過去の話には思えない作品です。(42歳 男性 会社員)

「アンソロジー ビール」1票

「食」をテーマに編んだアンソロジーシリーズも、おかげさまで、カレーライス、お弁当、おやつに続く第四弾となりました。

今回は、趣きをガラリと変えて「ビール」をお届けします。暑い夏を迎える季節にグイッと一杯。名文家たちの「ビール」について熱い思いを飲み干してください。

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読者の声

美味しいビールを飲んだ時の思い出やビールのおつまみについて41名のエッセイ集。(37歳 女性 主婦・主夫)

まとめ

いかがでしたでしょうか。立松 和平のおすすめ小説をランキング形式で紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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