佐藤 正午おすすめ小説ランキング12選【読書好き31人の声を集めました】

佐藤 正午の作品の中から、読書好き46人におすすめの1冊を選んでもらいランキング形式で紹介します。選んだ作品のおすすめなところ・好きなところもまとめました。

1位「月の満ち欠け」11票

あたしは,月のように死んで,生まれ変わる──目の前にいる,この七歳の娘が,いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の,三十余年におよぶ人生,その過ぎし日々が交錯し,幾重にも織り込まれてゆく.この数奇なる愛の軌跡よ! さまよえる魂の物語は,戦慄と落涙,衝撃のラストへ.

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読者の声

もし自分が亡くなり、会いたい人に会いに行けるなら。。と「生き返ってまた会いに行く」ということについて思いをめぐらさせる作品です。(19歳 女性 学生)

生まれ変わりを繰り返す女性の数奇な運命が書かれていますが、運命の人にめぐり逢えるかどうか最後まで楽しむことができます。(62歳 男性 会社員)

話の序盤は頭で整理しないとなかなか内容が入ってこないですが、終盤になるにつれて点と点がつながっていきます。そのラブストーリーは圧巻でした。(33歳 男性 会社員)

主人公が亡くなった娘に似た少女と出会うことから始まる物語。前世ということを考える切欠を与えてくれます。(52歳 男性 会社員)

何度も生まれかわりながら最愛の人とめぐり合うラブストーリだが、男女が逆になると不穏な空気を匂わせるところがよかったです。(34歳 男性 会社員)

月のように死んで生まれ変わる妻という点に夫婦関係は不思議なものと思いました。(36歳 男性 会社員)

生まれ変わりというとロマンチックな印象を受けますが、こちらは不気味さもあり、一筋縄ではいかない物語が好きな方には特におすすめです。(35歳 女性 自営業)

死生観が手に取るようにわかる内容の小説で、人の本質を鋭く描き出しています。(46歳 男性 会社員)

ミステリーな展開が女が転生を繰り返してつながり、想いについて考えさせられます。(48歳 女性 主婦・主夫)

一度かるく通しただけでは理解できないほど、ややこしい生まれ変わりの話ですが、どんどん引き込まれていく面白い作品です。(63歳 男性 自営業)

三人の男性と一人の少女が30年におよぶ月の満ち欠けのような人生の模様を描いた本に、ファンタジーや輪廻転生も感じられる一冊でした。(39歳 女性 会社員)

「永遠の1/2」6票

失業したとたんにツキがまわってきた。婚約相手との関係を年末のたった二時間で清算できたし、趣味の競輪は負け知らずで懐の心配もない。おまけに、色白で脚の長い女をモノにしたのだから、ついてるとしか言いようがない。

二十七歳の年が明け、田村宏の生活はツキを頼りに何もかもうまくいくかに思われた。ところがその頃から街でたびたび人違いに遭い、厄介な男にからまれ、ついには不可解な事件に巻き込まれてしまう。自分と瓜二つの男がこの街にいる―。

現代作家の中でも群を抜く小説の名手、佐藤正午の不朽のデビュー作。新装文庫限定「あとがき」収録。

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読者の声

おっとりとして物静かで人の好い主人公の田村宏がとても魅力的に映ります。(29歳 男性 無職)

自分になりすました人物が犯罪を犯しているという、あたかも読者の日常にありそうなところがリアルでスリリングです。(60歳 男性 自営業)

かなり、いけていない青年の日常が淡々とながれていく物語です。(47歳 男性 会社員)

同名で映画化された内容とは少し雰囲気が違い、こちらの方が主人公のずるさがよく出ています。自分にそっくりな男が起こしたことによって被害に遭うというなかなか面白い話で、映画を観た人にも読んでもらいたいです。(47歳 男性 自営業)

ある男が失業後次々にラッキーな出来事にあうがその後別人と間違われ事件に巻き込まれる。(50歳 女性 自営業)

主人公が自分に瓜二つほど似た男と間違えられることからストーリーが始まるのですが500ページ近くあっても飽きのこないところがオススメです。(32歳 女性 自営業)

「彼女について知ることのすべて」2票

その女は謎。男を魅了する…。愛した女には愛人がいた。のっぴきならぬ男と女は、共謀して殺害計画をたてるが―。ふたりが企てた殺害計画は、思いがけない結末を迎える。裏切ったのは女なのか、それとも「わたし」なのだろうか。

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読者の声

主人公が、出会った女性に翻弄され、波乱万丈の人生を送ることになるストーリー展開に、面白みを感じます。(28歳 男性 会社員)

些細な心情も緻密に描いているので、読んでいると主人公に感情移入してついつい没頭してしまう作品です。8年前と現在が行ったりきたりするので、自分の中でしっかりと順序を立てて読まないとわけが分からなくなりますが、そういった難解さもこの小説の面白さのひとつです。(36歳 男性 自営業)

「身の上話」2票

この主人公の流され方に、自分は違うと言い切れますか。人間・人生の不可思議をとことん突きつめる、著者の新たな代表作の誕生。

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読者の声

読んだら次はどうなるんだろうとずっとハラハラさせられる話で、一気にストーリーに引き込まれます。人間関係が生々しくてすごいです。(42歳 女性 パート・アルバイト)

割り勘で買った宝くじで、1等が当たってしまうという導入と、息もつかせぬ展開がとても面白いです。(32歳 男性 無職)

「リボルバー」2票

楼吹雪の舞う夜の公園で17歳の少年は、殴り倒され、初めての屈辱と殺意を知った。やがて彼はふとしたことから5発の実弾が装てんされたリボルバーを手に入れ、誇りを傷つけた男の行った札幌めざして復讐の旅に立った。九州から北海道へ、息づまる奇妙な旅をスリリングに描くサスペンス長編。

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読者の声

殺意を抱えた青年がリボルバーを持って旅立つことにスリルを感じた。(43歳 女性 主婦・主夫)

一挺の銃が様々な人の手を経て、人の数だけ物語を紡いでゆく展開に緊迫感があったと思います。(49歳 男性 パート・アルバイト)

「ジャンプ」2票

その夜、「僕」は、奇妙な名前の強烈なカクテルを飲んだ。ガールフレンドの南雲みはるは、酩酊した「僕」を自分のアパートに残したまま、明日の朝食のリンゴを買いに出かけた。「五分で戻ってくるわ」と笑顔を見せて。

しかし、彼女はそのまま姿を消してしまった。「僕」は、わずかな手がかりを元に行方を探し始めた。失踪をテーマに現代女性の「意志」を描き、絶賛を呼んだ傑作。

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読者の声

失踪したガールフレンドを探す男の姿を通して描かれる人生における選択の意味とその後悔。(56歳 男性 無職)

現代的な流行、生活スタイルは目まぐるしく新しいものが出てくるなかで、作品中の女性達の意識や行動の選択は古びるものでないと感じます。対男性、男性の横で、という状況で自らの気持ちに正直になるために、大きなものを棄てることの重さを知らされます。(39歳 女性 パート・アルバイト)

「鳩の撃退法」1票

かつての売れっ子作家・津田伸一は、いまは地方都市で暮らしている。街で古書店を営んでいた老人の訃報が届き形見の鞄を受け取ったところ、中には数冊の絵本と古本のピーターパン、それに三千万円を超える現金が詰め込まれていた。

「あんたが使ったのは偽の一万円札だったんだよ」転がりこんだ大金に歓喜したのも束の間、思いもよらぬ事実が判明する。偽札の動向には、一年前に家族三人が失踪した事件など、街で起きる騒ぎに必ず関わっている裏社会の“あのひと”も目を光らせていた。

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読者の声

駄目人間の主人公が恐怖と欲との葛藤に追い詰められていく姿が読んでいて面白かったです。(44歳 男性 会社員)

「人参倶楽部」1票

「人参倶楽部」という名のいまの店を開いて今年でまる7年になる。最初は一人ではなく女房と一緒だった。1980年の夏の終わり―。口は固いけれど、女にはだらしないマスターがひとりで切り盛りする、地方都市の小さなスナック。

店に集うさまざまな男と女の人間模様。それぞれの人生を背負った人々の、優しさと透明な哀しみに満ちた交流を描く、愛の連作短編。

「BOOK」データベース

読者の声

深夜しか営業しないスナック『人参倶楽部』に集う男と女の哀しくも淡い恋愛模様を、著者独特の静謐な筆致で描いた秀作です。(59歳 男性 自営業)

「夏の情婦」1票

さようなら。もう電話しないわ。女が言った。夏の終りに、恋が終わる。閉ざされた時代の最新作品集。

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読者の声

一人称の語り口で、誰もが経験する青春時代の物憂げな気持ちが上手く表現されている恋愛短編集です。(50歳 女性 自営業)

「アンダーリポート/ブルー」1票

自宅マンションの隣人が何者かに撲殺されてから十五年。検察事務官・古堀徹のもとに、当時四歳だった隣室の娘が訪ねてきた。思わぬ再会によってめくれはじめた古い記憶のページ。そこに記された、かつての交際相手や被害者の妻、そしてもうひとりの女の存在。

彼女たちが秘めていた過去が、未解決事件の真相をひも解く。記憶を頼りに組み立てた荒唐無稽な仮説―交換殺人という絵空事が、疑いのない現実となる!

サスペンスフルな語りと展開の長編小説『アンダーリポート』に、衝撃的な後日譚が描かれた短編小説『ブルー』を併録した完全版。

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読者の声

この作品は、ミステリーでありながらスピーチ感があり読むのが止まらなくなる秀作です。(42歳 女性 無職)

「Y」1票

ある晩かかってきた一本の奇妙な電話。北川健と名乗るその男は、かつて私=秋間文夫の親友だったというが、私には全く覚えがなかった。

それから数日後、その男の秘書を通じて、貸金庫に預けられていた一枚のフロッピー・ディスクと、五百万の現金を受け取ることになった私はフロッピーに入っていた、その奇妙な物語を読むうちにやがて、彼の「人生」に引き込まれていってしまう。

この物語は本当の話なのだろうか? 時間を超えた究極のラブ・ストーリー。

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読者の声

幻想的な世界で文章もとてもうまいので一気読みしました。良い読書体験ができました。(39歳 男性 無職)

「5」1票

「憶えてるよ」僕は正気を取り戻した。「スープも人の感情もいずれ冷めてしまうという一行だね」「本気で書いたんでしょう?」「本気だよ」「必ず冷めるもののことをスープと呼び愛と呼ぶ」「真理だ」「その真理がくつがえるんです」。

洗練された筆致と息をつかせぬリーダビリティで綴られる、交錯した人間模様。愛の真理と幻想を描いた、大傑作長編。

「BOOK」データベース

読者の声

普通に考えたらどうしようもないクズな小説家・津田伸一が主役の恋愛小説。著者・佐藤正午の世界にいつの間にかはまってしまいます。(62歳 男性 パート・アルバイト)

まとめ

いかがでしたでしょうか。佐藤 正午のおすすめ小説を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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