井上 光晴おすすめ作品10選【読書好き27人の声を集めました】

今回、読書好きの方々にアンケートをとり、井上 光晴の作品から一番好きな1冊を選んで感想を書いてもらいました。その結果をまとめ、人気の高い順に紹介します。

「明日 一九四五年八月八日・長崎」9票

原爆投下の前日8月8日、長崎の街にはいま現在そこに住む人々と、おなじ人間の暮らしがあった。結婚式を挙げた新郎新婦、刑務所に収監された夫に接見する妻、難産の末に子供を産む妊婦…など。

愛し傷つき勇気を奮い起こし、悲喜こもごも生きる人々を突然に襲う運命の《明日》。人間の存在を問い、核時代の《今日》を鮮烈に描く長篇。第29回青少年読書感想文全国コンクール・高校の部『課題図書』。

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読者の声

戦争を題材にしていますが、若者でも読みやすく、思わず感情移入してしまいました。(26歳 女性 会社員)

長崎に原爆を落とされる前の日の話で、とても考えさせられる作品です。(38歳 男性 会社員)

長崎の街にはいま現在そこに住む人々が想像できる小説です。感動します。(41歳 女性 パート・アルバイト)

原爆投下前日8月8日、長崎に住む普通の人々の日常を描く。人間の運命について深く考えさせられる。(37歳 女性 主婦・主夫)

明日何が起こるかわからない中で、平和な生活を送れる大切さを改めて考えさせられる作品です。(40歳 男性 パート・アルバイト)

戦争、特に原爆が投下された長崎と市民の生活が描かれている。(44歳 女性 会社員)

原爆投下の日広島に住む家族の1日を描いた作品で戦争の残酷さを描いた作品。(25歳 男性 会社員)

長崎の最後の平和な日から書き出されている作品で、改めて戦争というものを考えさせられます。(46歳 男性 会社員)

日本人なら誰もが必ず学ぶ原爆投下の悲劇。長崎の1945年8月8日において「明日」の意味は重たい。詳細な取材を重ねて執筆されたであろうこの作品はサブタイトルに魅せられ読みました。夏休み等に読むことをおすすめします。(54歳 男性 パート・アルバイト)

「地の群れ」7票

読者の声

とてもメッセージ性が強く、心に響く内容でした。重たい内容ですが人間の本質が描かれていると思います。(39歳 女性 自営業)

長崎原爆がストーリーの元になっています。被爆者差別、地域差別地域の人々が錯綜するシナリオを描いた作品で切なる思い込められています。「地の群れ」とは 被災地域出身者の娘が被爆者の青年に襲われ、レイプされたことが引き金となり差別が表面化します。なんとも灌漑深い作品です。(54歳 男性 会社員)

部落差別や被爆者差別と絡まっての性の欲望を描いたこの作品は、人間というものの本質をとらえている。(45歳 女性 主婦・主夫)

映画「全身小説家」を観て初めて井上光晴を知りました。「虚構のクレーン」や「明日」も読みましたが、「地の群れ」は差別というものにとことん肉薄した素晴らしい作品だと思います。(21歳 男性 学生)

在日朝鮮人、被爆者、部落などの差別の是正について著者が持論を展開する作品。(25歳 男性 会社員)

戦後の長崎を舞台にしたレイプ事件を通して描かれる、被爆者差別や被差別部落といった問題を抱える日本社会の悲しさ(56歳 男性 無職)

私の祖母が広島出身で原爆を逃れた体験を聞いていたもので、この作品を手にするきっかけとなりました。被爆者や部落差別などまざまざと描かれております。(41歳 女性 主婦・主夫)

「心優しき叛逆者たち」2票

読者の声

青春や現代とは何かなど哲学的な要素が多く盛り込められているので勉強になります。(58歳 女性 会社員)

1969年の東京オリンピック直前に生きる若者の3日間を切り抜いて描かれた秀作。(30歳 女性 会社員)

「死者の時」2票

太平洋戦争の敗色濃い日々、特攻基地で出撃を前に、国家を、天皇制を、恋人を、死を考える青年将校たち。

部落出身の身を秘し、死者の鎮魂を願って戦死者霊媒を業とする男、夫の出征後その部下との抱擁に孤独と不安を紛らす人妻……戦争、国家、階級など重要主題を追求しつつ“死者の時”を生きる人々の姿を鮮やかに浮彫りした傑作。

その他「ガダルカナル戦詩集」を収録。

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読者の声

これからお国のために戦おうとしている人たちの心にも様々な思いがあって辛いということが身に染みてわかった。(20歳 女性 無職)

太平洋戦争中の学徒兵らを描く生と死のはざまで必死に生きようとする人間のリアルを描いた作品(39歳 男性 会社員)

「丸山蘭水楼の遊女たち」2票

一八六三年。数年後に控えた明治維新という一大転換を予感するかのように、時代はその歩みを早めていた。長崎は丸山の遊廓界隈を舞台に、時代の波に翻弄されながらも、ひたむきに生きようとする男女数名の愛憎、苦悩、希望が同時進行の形で描出されてゆく。

綿密な考証に裏付けられ、土地の言葉を自在に操って、抒情性と力感溢れる文体で生き生きと語られる、著者初めての歴史小説。

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読者の声

一八六三年。数年後に控えた明治維新という一大転換を予感するかのように、時代をひたむきに生きようとする、お話です。(35歳 男性 主婦・主夫)

歴史小説でありながら歴史上の人物は登場しないという意外な作品になっています。長崎ことばに引きつけられ、最後まで飽きることなく楽しんで読める小説です。(20歳 女性 学生)

「西海原子力発電所」1票

原子力発電所をかかえる閉鎖的な地域社会のなかで起きた一件の不審火。原発の危険性と経済的依存との葛藤を劇的に描きつつ、“原爆文学”と“原発文学”とを深く結びつけた記念碑的労作「西海原子力発電所」。チェルノブイリ原発事故を受け、核廃棄物輸送事故による被曝と避難生活がもたらした生活の破壊と人間の崩壊を予言した「輸送」。3・11原発事故を経験した現在から、先駆的“核”文学はいかに読み解かれるか。

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読者の声

「西海原子力発電所」は原発問題が描かれていて、その混乱ぶりや重苦しい感じの描写が素晴らしかった。「輸送」は輸送車が事故を起こして周りが汚染される様が描かれていて良かった。(47歳 女性 主婦・主夫)

「結婚」1票

読者の声

結婚詐欺師とその手口を探索する素人探偵のストーリーが面白く、ミステリーとしても良質な作品だった。(26歳 男性 パート・アルバイト)

「ひどい感じ 父・井上光晴」1票

没後十数年たっても愛され続ける作家・井上光晴。その生涯は多くの謎に包まれていた。旅順生まれ、炭鉱での労働経験、それらはすべて嘘だった。何事もドラマチックに仕立てなければならない、「全身小説家」井上光晴の素顔とは?

そして、ガン闘病の真実。小説家・井上荒野が父の魅力のすべてを書きあげる。

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読者の声

ガン闘病の真実が描かれた小説です。非常に興味深く魅力的です。(39歳 男性 会社員)

「小説の書き方」1票

日々風化する体験をどのように生かすか。現実が想像力を超え、多様化する現象の中で、想像力の質をどう鍛えるか。運命を選別し、眼識を高めるには…等、不可決の秘訣を満載。実践的手引の書。

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読者の声

プロ目線での実践書がこの作品であり、目指す方にはオススメです。小さな積み重ねが必要なんだなと思いました。(40歳 女性 主婦・主夫)

「ぐみの木にぐみの花咲く」1票

老い、暴力、性、離婚、手術…。著者闘病生活渾身の短篇26。最後の遺稿集。

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読者の声

リアリティーに貫かれた世界観は、平凡な日々が退屈と思っている人には楽しめる内容です。(42歳 男性 会社員)

まとめ

いかがでしたでしょうか。井上 光晴のおすすめ作品を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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