警察キャリア出身の作家、古野 まほろ。その職業の経験があるからこそかける警察小説が何冊も発表されています。
元警察という異色の小説家・古野 まほろの作品のなかで、読書好きの方におすすめの1冊を選んでもらいました。その結果を感想とともに人気の高い順に紹介します。
「天帝のはしたなき果実」6票
勁草館高校の吹奏楽部に所属する古野まほろは、コンテストでの優勝を目指し日夜猛練習に励んでいた。そんな中、学園の謎を追っていた級友が斬首死体となって発見される。犯人は誰か? 吹奏楽部のメンバーによる壮絶な推理合戦の幕が上がる!
青春×SF×幻想の要素を盛り込んだ、最上かつ型破りな伝説の本格ミステリ小説が完全改稿され文庫化。
「BOOK」データベース
読者の声
久しぶりにこんなにサクサク読めない本に出会った。ものすごく癖があり再読しないとつかめない部分もあるが、読んでいくうちに虜になってしまった。ただの青春ものではなくしっかりとミステリーの要素があると思う。ちょっと変わった本を求めている人にすすめてみたい。(40歳 女性 会社員)
ややオタク的な、独特の作家性に包まれながら綴られる、精緻で濃密な推理ミステリー。(56歳 男性 無職)
アンサンブルメンバー&瀬尾の掛け合いや推理合戦がみどころです。(39歳 男性 会社員)
文章は独特ですが慣れるとハマる。パラレルワールドの日本帝国、高校吹奏楽部で殺人事件が起き、推理合戦が展開する。キャラの書き込みがすごく、知識の泉のような作品。(45歳 女性 主婦・主夫)
ファンタジー要素もあるので、既存のミステリー小説に飽きた方に特におすすめです。(38歳 男性 会社員)
内容的にはハードです。ただ慣れてくれば、作者の癖が面白くなってきます!(39歳 男性 自営業)
「ぐるりよざ殺人事件 セーラー服と黙示録」4票
ミッション・スクールの名門「聖アリスガワ女学校」の生徒たちが、春期合宿に出発してゆく。ところが今日子の属する班は、目的地とはまるで異なる隠れ里に迷いこんでしまった。
その村の名は「鬱墓村」。終戦を知らない不思議な人々。厳しい戒律と落ち武者の呪い。そして発生する、連続聖歌見立て殺人―犯人を推理する今日子、手口を推理するみづき、動機を推理する茉莉衣が解き放った、見立てと呪いの恐るべき真実とは―!?
「BOOK」データベース
読者の声
ヴァチカン直轄の探偵養成学校という設定が面白い。またフーダニットやハウダニット、ホワイダニットをそれぞれ得意とする女子高生たちが事件を解決するのも斬新で良かった。(46歳 女性 主婦・主夫)
犯人論、手口論、動機論を得意とする三人の女子高生という設定が素晴らしい。探偵養成学校内で起きた密室事件という内容も惹かれるもので、文体の癖が気にならないならハマる。(26歳 男性 パート・アルバイト)
ミステリー小説の中でかなりおすすめの作品です。推理、謎解きがとても丁寧で読みやすいです。(38歳 男性 自営業)
バチカン直轄の探偵養成学校である女子校を舞台にした、魅力抜群のミステリ小説です。(65歳 男性 無職)
「老警」3票
日本全国を震撼させた“五日市小学校通り魔事件”。33歳の男が運動会中の児童の列を襲い、教師・保護者を含む19人を殺傷したのだ。男は犯行後に自殺。
被疑者死亡のために事件の全容解明が困難を極める中、犯人がいわゆる引きこもりであったこと、父親がA県警察本部の管理職警察官であることなどが次第に明らかになる。
男の父である管理職警察官もまた、事件直後に遺書を残して自死。部下の自決を防げなかった警務部長の由香里は、責任感から独自捜査を始め、やがてこの無差別通り魔事件に些細ながらも数々の矛盾があることに気づく。
果たして男の動機とは? そして、数多の矛盾の裏に隠された驚くべき陰謀とは? すべてを知る最大の手掛かりは、現場近くに残された一冊の文庫本にあった―。
「BOOK」データベース
読者の声
本格的なミステリーで彼にしか書けない作品だと思いますし、とても読み応えあります。(38歳 男性 会社員)
警察組織の理不尽さを描いた作品。引籠りとその家族が社会における在り様を問題提起した内容である。(54歳 男性 会社員)
ストーリーにおける人間ドラマとミステリーサスペンスに調和がとれていて、バランスがいい作品だと思う。後半の畳みかけが良い。(28歳 男性 公務員)
「禁じられたジュリエット」3票
退廃文学として禁書となっている「ミステリ小説」に触れてしまった女子高生六人。彼女ら「囚人」役と同級生二人の「看守」役は思想更生プログラムを強いられる。八人は協力して「監獄ごっこ」を乗り切るはずだったが、「囚人」と「看守」の対立は激化し、ついに悲劇が!「書」の力を謳い上げたミステリ愛読者必読の書。
「BOOK」データベース
読者の声
残酷なシーンが多いものの、著者のミステリへの愛がふんだんに詰まっている。(20歳 女性 無職)
少女達が監獄実験をするシチュエーションが興味を引きました。猟奇的なまま終わるかと思いきや、きちんとミステリー小説らしくなるので読み手を飽きさせません。最後まで読ませる力を持った小説です。(28歳 女性 パート・アルバイト)
ミステリが禁止された世界というIF設定の話なのですが、物語の中でミステリというジャンルの意義を問うているところが好きです。(26歳 男性 会社員)
「新任巡査」2票
上原頼音、22歳。職業、今日から警察官。はじめての24時間交番勤務。立番・巡回連絡・職務質問・無線の使い方・出前の取り方…「バカヤロウ」と何度も怒鳴られながら、組織で働く社会人としての、そして地域を守る警察官としての心構えをたたき込まれる。
そんな新米巡査の日常の中に、少女連続行方不明事件の手がかりが潜んでいた。圧倒的な熱量とリアリティで描き出す“警察お仕事小説”。
「BOOK」データベース
読者の声
新人の立場から警察の仕事を学んでいくお仕事小説といった内容だが終盤大きく展開があります。(27歳 女性 主婦・主夫)
交番や警察官のことが事細かに描かれており非常にリアリティがある警察官の小説(54歳 男性 会社員)
「天帝のみはるかす桜火」1票
古野まほろと峰葉実香が初めてふたりで話したのは、とある夕暮れの教室だった。吹奏楽部員のトランペットが盗まれたと、頼りない同級生に相談する実香。
すると彼は、容疑者が誰かをまだ聞かされないうちに、手紙を一通手渡す。犯人がここに書いてある、といいながら。天帝世界の住人たちが出会う「天帝ゼロ」と、彼らの今を記す「天帝最新」の物語。
「BOOK」データベース
読者の声
多くの人が登場するミステリー小説で、はらはらどきどきの連続です。また、甘酸っぱい青春の恋物語でもあります。(69歳 男性 パート・アルバイト)
「天帝のつかわせる御矢」1票
高校生の古野まほろは内戦の満州から日本へ逃れるべく、超豪華寝台列車に飛び乗った。華族、軍人、白系ロシア。個性的に過ぎる乗客の中には、謎の大物スパイまでがいるという。
その運命とまほろのそれが交錯する時、連続・列車密室殺人の幕が上がる!青春×SF×幻想の要素を徹底的に追求した古野ミステリのベスト作品が入念に改稿され文庫化。
「BOOK」データベース
読者の声
事件の舞台が寝台特急という大きな密室空間で、描写される場面場面に事件のカギがあるのではないかと思わせる。読み進むたびにワクワクさせる。(40歳 男性 パート・アルバイト)
「女警」1票
―警察で働く女は、聖母か娼婦しかいないのだろうか?「女の警察官は、警察官で、女で、それだけよ」全国警察を震撼させた“豊白警察署牟礼駅前交番・警部補射殺事件”。23歳の女性巡査が男の上官を射殺し、拳銃を持ったまま逃走、ミニパトで行方不明となったのだ。
事件への対処をめぐる混乱の中、監察官室長・理代は、すべての責任を女性巡査に負わせようとする上級幹部の不可解な切迫感に気づく。交番勤務の警部補と、実務1年目の女性巡査の間にいったい何があったのか?
自ら現場と証人の調査に乗り出した理代が目にしたのは、輝く“女性の視点に立った”なるお題目の陰で、声に出せない生きづらさを感じる女警たち、いまだ無自覚に繰り返されるセクハラ・パワハラ、そしてさらに意外な事実だった…。
若き女警は何故、上司を殺さなければならなかったのか?
「BOOK」データベース
読者の声
警察の組織の中での女性警官の物語で色んな事件に巻き込まれて読み応えがあって楽しかった。(39歳 男性 無職)
「時を壊した彼女 7月7日は7度ある」1票
7月7日。部活仲間5人のささやかな七夕祭りを、謎の爆発が襲った。その爆発は、部長を激しく吹き飛ばし殺害してしまう。原因は、未来からきた少女2人。彼女らはタイムマシンをハイジャックした挙げ句、爆発させてしまったのだ。
部長の理不尽な死をなかったことにすべく、彼らは協力して過去を書き換えようとする。だが、時を繰り返すたび、なぜか犠牲者は増えていってしまい―遡れるのは計7回、無限に思える選択肢。繰り返す青春の1日は、命がけだ。
「BOOK」データベース
読者の声
爆発で吹っ飛ばされて転落死した部長を助けるために何度もタイムリープするストーリーが面白いし、伏線も多くて驚きの展開があるのも良かった。良質なSFミステリーだった。(26歳 男性 パート・アルバイト)
「学び舎は血を招く メフィスト学園」1票
当校ではミステリが重点教科です―。メフィスト発。人気ミステリ作家が書く学園ミステリ傑作集。
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読者の声
天帝果実で二条や瀬尾のマドンナと語られてきた「みっちゃん」の意外な勝ち気なキャラ設定が面白く、ギャップに見入ってしまう点です。(28歳 男性 団体職員)
「外田警部、カシオペアに乗る」1票
農協の経理のような顔に、昭和の哀愁を感じさせる銀縁眼鏡。よれよれにくたびれたスーツに、安手のコート。ところ構わず葉巻の煙を噴き上げ、口を開けばディープな実予弁―。
冴えない外貌ながら、「猟犬」としては超一流の外田は、連続強姦殺人犯の行方を追って、愛媛を飛び出し、東奔西走の身。しかし、行く先々で、謎めいた殺人事件に遭遇する。それも、容疑濃厚な被疑者に限って鉄壁のアリバイに守られているのだ…。
手強い犯罪計画の立案者たちを、外田はどうやって追い詰めるのか?あの、ぞなぞなコート野郎!惚けた顔をして―!!
「BOOK」データベース
読者の声
推理小説好きの方、刑事コロンボ好きの方にはたまらなくおもしろい作品だと思います。粘着系の主人公が事件を解決するストーリーですが、読んでいて事件の謎解きに引き込まれてしまいました。エンターテイメント性がある作品だと思いました。(54歳 男性 パート・アルバイト)
「R.E.D. 警察庁特殊防犯対策官室シリーズ」1票
東京オリンピックの後、急激に治安が悪化した首都。大量の難民の発生と過激派の台頭とともに多発するテロ計画を察知し、未然に鎮圧すべく、総理直轄・女性6名の特殊捜査班、通称「R.E.D.」が警察庁に設立された。
謎のテロリスト“勿忘草”を追う彼女たちは、副総理と警視総監が絡む政官業巨大疑獄の影を捉える。元警察庁キャリアのみが描けるリアル。警察小説の新機軸がここに誕生。
「BOOK」データベース
読者の声
警視庁内に組織された女性だけの特別部署の活躍ぶりが「少し変わった警察小説」といった感じで面白かった。(49歳 男性 パート・アルバイト)
「警察手帳」5票
警察ほどおもしろい組織はない―三〇万人もの警察職員はどのような仕事をしているのか?刑事とはどんな人か?警察手帳の中身は?ドラマとの違いは何? そもそも警察官になるには?待遇や昇進の条件は? 警察庁とは何か? キャリアとノンキャリアの関係は?
警察キャリア出身の作家だからこそここまで書けた、徹底的にリアルな巨大組織の掟と人間学。
「BOOK」データベース
読者の声
警察の組織や実態について語られていて非常に勉強になる本で大好きです。(23歳 男性 パート・アルバイト)
警察の人事の仕組みを見ていたら、仕事内容などある意味面白いと思いました。(52歳 女性 会社員)
全国30万人の警察官の生態やキャリアとノンキャリアの待遇差などを描いた作品。(25歳 男性 会社員)
警察出身の作家であるからこそのストーリーになっていて、これから読むミステリー作品がもっと面白くなるような警察の内部事情を知ることができます。読んでいて飽きないこと間違いなしです。(20歳 女性 学生)
警察というある種特殊な組織の実態が元警察本部にいた著者によって明かされるリアルな人間ドラマが面白い。(44歳 男性 会社員)
「警察用語の基礎知識 事件・組織・隠語がわかる! !」2票
警察そのものへの好悪は別にして小説、映画、ドラマ…と『警察モノ』は絶大な人気を誇る。
本書は、それらとリアルな警察との橋渡しをするべく、元警察官でありキャリア警察官僚であったミステリ作家が、警察用語を「事件」「警察関係者」「警察組織」「隠語」の4ジャンルに分け、平易かつ正確にエッセイ形式で解説した。
『警察モノ』ファンのみならず、警察官志望者、警察エンタメの作者、現場での刑事訴訟法の活用を知りたい学生にも「警察というカイシャ」の実態がわかる画期的な警察読本。
「BOOK」データベース
読者の声
内容がマニアックなので、警察官に興味のある人やミステリーに興味のある人は読んで損はありません。(26歳 女性 会社員)
日本の警察組織についてや警察用語、警察官の役割分担など事細かく分かる内容でした。(37歳 女性 主婦・主夫)
「警察の階級」2票
「巡査」から「警察庁長官」まで。全ての警察官は11の階級等を与えられる。常に指揮系統を明確にすることで、どんな有事にも乱れなく対処できるようにしているのだ。
各階級の任務、配置、処遇は? 昇任試験、人物選考、現場にこだわる職人肌警察官の救済法ほか、「人」だけが財産である警察の昇任の仕組みとは? キャリアがトップに上りつめるまでのルートとは?
元警察官僚のミステリ作家が、30万人を束ねるスゴい仕組み・「階級」の全貌を描きだす。『警察モノ』ファンだけでなく、全組織人必読の一冊。
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読者の声
警察ときくと身近な職業であるもののその中身については我々一般人には疎いジャンルですがそういった細かい部分を網羅できるといってもいい仕組み的な内容に関するものとなっていて興味深い気持ちになれます。(35歳 男性 会社員)
知っているようで知らない巡査から警察庁長官までの警察官の全階級。この本で詳しく解説がされていて参考になります。(42歳 男性 会社員)
まとめ
いかがでしたでしょうか。古野 まほろのおすすめ小説・新書をランキング形式で紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。