城山 三郎おすすめ小説ランキング12選【読書好き32人の声を集めました】

今回、読書好きの方々にアンケートをとり、城山 三郎の作品から一番好きな1冊を選んで感想を書いてもらいました。その結果を感想とともに人気の高い順でお伝えします。

「官僚たちの夏」8票

日本人の誇りを取り戻すべく、固い信念で通産行政を強引、着実に推し進め、次官への最短コースを疾走する“ミスター・通産省”風越信吾。

高度成長政策が開始された60年代初め、通産省という巨大複雑な官僚機構の内側における、政策をめぐる政府・財界との闘いと、人事をめぐる官僚間の熱い戦いをダイナミックに捉えた城山三郎の代表作!

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読者の声

この作品は、金融とそれに絡む政治の中で登場人物が繰り広げる姿が良いです。(42歳 女性 無職)

実在の官僚をモデルとした、官僚たちの熱い物語。行政学で言うところの、国士型官僚たちの国家への熱い想いがわかる。(30歳 男性 無職)

戦後の日本の経済復興において、通産省の官僚たちが大きな役割を担っていたことが、わかり易く描かれています。通産省の官僚、風越信吾が役人らしからぬ、豪快な物言いや仕事ぶりで、困難にもめげずに組織の中で生きていく様が非常に痛快です。(47歳 男性 パート・アルバイト)

官僚たちは立派に見えますが、その分様々なことで大変な思いをしているのが伝わってきました。(53歳 男性 会社員)

普段あまりうかがい知ることの無い官僚という世界、その中でも特に通産省を舞台にした作品で、人間臭さが感じられて痛快に読むことができます。(46歳 男性 会社員)

高度経済成長時代に、日本経済の発展に尽くした通産官僚の仕事ぶり、生き方がおもしろかったです。(56歳 男性 自営業)

1960年代初頭の通産省という巨大な官僚機構の内側を知る上で、非常に参考になる小説です。(59歳 男性 自営業)

高度成長時代での通産官僚の仕事ぶりが熱く語られています。実在するモデルがいるのでリアル感があります。(62歳 男性 会社員)

「そうか、もう君はいないのか」7票

最愛の妻・容子が逝った……。特攻隊から復員した学生だった頃の奇跡的な出会い、文壇デビュー当時の秘話、取材旅行の数々、甦る人生の日々。

そして衝撃のガン告知から、二人だけの最期の時間。生涯、明るさを失わなかった妻よ、君は天から舞い降りた妖精だった……。少年のような微笑を浮かべて逝った著者が遺した感涙の手記。

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読者の声

愛妻家である城山三郎の、私生活を支えてくれた奥さんを亡くし、そのそくそくとした哀しみ、悲しみが伝わってきます。(62歳 男性 パート・アルバイト)

現代の政治家の良くないイメージを抱く人も少なくない今こそ読んでほしい作品です。正反対な2人ですが、同じ目標に向かって走り抜けていく部分がなんとも清々しいです。現代の日本はきっと、この2人の努力が無ければ成し得なかったのではないでしょうか。(52歳 男性 会社員)

著者の遺稿を編集したエッセイとのことですが、奥さんと結婚後してから日々が綴られている。タイトルでもわかるが辛くもあるが、家族の絆も感じられる作品でした。(34歳 男性 会社員)

オススメポイントはタイトル「そうか、もう君はいないのか」です。今作の感情を一言で表す、このタイトル以外が思いつかないほどです。もしタイトルを見て気になるけど読むか悩んでいる人は是非読んでほしい。(32歳 女性 自営業)

家族の温かみや思い出と絆を記した素直な表現が多く涙がこぼれました。(48歳 女性 主婦・主夫)

城山氏の私生活においての様子や奥様への愛情を感じることができます。(53歳 女性 パート・アルバイト)

これまで彼が出してきた作品からはうかがうことのできない彼の性格や人柄を知ることができます。もう、近しい人がずっといないということがどんなことなのか、読んでいて辛くなりました。(19歳 女性 学生)

「落日燃ゆ」6票

7人のA級戦犯のうち、唯一の文官であった元総理、外相広田弘毅。戦争防止に努めながらも、東京裁判ではその努力は認められず、絞首刑を宣告された。

裁判を通じて一切の弁解をせず死を従容として受け入れた広田の生涯を、激動の昭和史と重ねながら抑制した筆致で克明にたどる。次代にまで読み継いでいきたい吉川英治文学賞、毎日出版文化賞受賞の名作。

「BOOK」データベース

読者の声

戦争という究極の状況を体験することはできないが、こういう生き方があるのかということは理解できた気がする。(33歳 男性 会社員)

東京裁判で文官として只一人絞首刑を宣告された広田弘毅とその家族の運命を克明に描いた著者の代表作です。(59歳 男性 自営業)

A級戦犯として処刑された人物について詳細に記されており、授業では習わなかった歴史を学べるような気がします。特に若い人にはおすすめの作品だと思います。(49歳 男性 自営業)

東京裁判で唯一戦争回避の姿勢を貫きながら、裁判では反論せずにA級戦犯として死刑となった広田弘毅元首相・外相の生き様に感銘を受けます。物言う外交官であった吉田茂のような性格・振る舞いであったらもしや?と考えてしまいます。(56歳 男性 自営業)

主人公広田の生きざまがとてもかっこいいと思った。とても深く読み応えがあった。(39歳 男性 無職)

東京裁判で死刑となった唯一の文官、広田弘毅を題材にした作品。(52歳 男性 会社員)

「毎日が日曜日」2票

日本経済の牽引車か、“諸悪の根源”か。毀誉褒貶の著しい日本の総合商社の巨大な組織とダイナミックな機能、日本的体質と活動のすべてを商社マンとその家族の日常生活とともに圧倒的な現実感で描く。

世界に類のない機動力を持った日本の総合商社の企業活動の裏側で展開されるなまなましい人間ドラマを通して、ビジネスマンにとっての“幸福な人生”とは何かを興味深く追求した話題作。

「BOOK」データベース

読者の声

定年退職した社員と、現役で働いている社員の日常を描いた小説。サラリーマンの人間模様をうまく模写しているところがポイントです。(52歳 男性 会社員)

就職する前にこの小説を読んで、サラリーマンが本当に大変だなと少しマイナスイメージを持つとともに頑張る気分になったことを覚えています。(47歳 男性 会社員)

「総会屋錦城」2票

直木賞受賞の表題作は、株主総会の席上やその裏面で、命がけで暗躍する、財界の影武者ともいえる総会屋の老ボスを描く評判作。

ほかに交通事故の時だけタクシー会社の重役の身代りで見舞いや弔問にゆく五十男の悲しみを描いた『事故専務』をはじめ、資本主義社会のからくり、陰謀などを、入念な考証に基づき、迫力あるスピード感と構成力で描く本格的な社会小説7編を収める。

「BOOK」データベース

読者の声

自分が株を持つ企業を相手に不当な利益を求めようとする総会屋の悪行を成敗する話。(50歳 女性 自営業)

終戦後に、様々な野望を抱きながら奮闘する男たちの生き様を垣間見ることができ、勇気を貰える点が、気に入っています。(28歳 男性 会社員)

「無所属の時間で生きる」1票

どこにも関係のない、どこにも属さない一人の人間としての時間―それは、人間を人間としてよみがえらせ、より大きく育て上げる時間となるだろう。「無所属の時間」を過ごすことで、どう生き直すかを問い続ける著者。

その厳しい批評眼と暖かい人生観は、さりげない日常の一つ一つの出来事にまで注がれている。人と社会を見つめてきた作家の思いと言葉が凝縮された心に迫る随筆集。

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読者の声

読んでいて非常に気持ちが落ち着かされます。企業戦士としてどうあるべきなのかを深く考えさせられる点が良いです。(44歳 男性 会社員)

「男子の本懐」1票

途中、何事か起こって中道で斃れるようなことがあっても、もとより男子として本懐である―。第一次世界大戦後の慢性的不況を脱するために、首相・浜口雄幸と蔵相・井上準之助は金解禁を断行した。

性格も境遇も正反対の二人の男を軸に人間の生きがいとは何かを静かに問いかける、城山文学の真骨頂。歴史の教訓によって現代を照らし出す新装版。

「BOOK」データベース

読者の声

関東大震災や金解禁で獅子奮迅の活躍をした井上準之助と寡黙だが芯の強い浜口雄幸。二人の生涯が一見真逆のように見えるが志を一つにして日本のために努力した様が描かれている。(22歳 男性 学生)

「打たれ強く生きる」1票

自分だけの時計、歩け歩け、ぼちぼちが一番、配転は新しいはじまり、ふり回されるな、乱反射する友を―常にパーフェクトを求め、他人を押しのけることで、人生の真の強者となりうるのか?

企業の中にあって自分を見失わず、しかも企業に最高の寄与をなすことはどのようにして可能か?著者が日々に接した事柄をもとに、ビジネスマンへの愛情をこめて静かに語りかける。

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読者の声

自分だけの時計、歩け歩け、ぼちぼちが一番、配転は新しいはじまり。(45歳 女性 会社員)

「鼠:鈴木商店焼打ち事件」1票

大正成金から、遂に三井・三菱とならぶ大商社となり、日本財界を彩った鈴木商店の盛衰と、その番頭金子直吉の生涯を描くビジネスマン必読の異色経済小説。

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読者の声

米価急騰の黒幕とされ米騒動の焼打ちにあった鈴木商店の内実を丁寧な取材に基づく冷静な筆致で描く秀作(56歳 男性 無職)

「指揮官たちの特攻」1票

神風特別攻撃隊第一号に選ばれ、レイテ沖で赫々たる戦果を上げ散華した関行男大尉。玉音放送の後、「最後」の特攻隊員として基地を発った中津留達雄大尉。

すでに家族もあり人生の機微が分かる青年であった彼ら特攻指揮官たちは、いかなる思いでその時を迎えたのか。海軍兵学校の同期生だった二人の人生の対比を軸に、隊員たちの短くやるせない日々、残された家族の長くせつない戦後を描く哀切のドキュメント・ノベル。

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読者の声

特攻隊員として散って行った人々の本心やエピソードをドキュメントとして綴る一冊です。ノンフィクションですが、ドラマとしても最高です。(58歳 男性 主婦・主夫)

「価格破壊」1票

戦中派の矢口は激しい生命の燃焼を求めてサラリーマンを廃業、安売りの薬局を始めた。メーカーは安売りをやめさせようと執拗に圧力を加えるが……大手スーパー創業者をモデルに話題を呼んだ傑作長編。

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読者の声

ダイエーの創業者である中内功氏をモデルにした小説です。高度成長期に合わせ自社が発展していく過程と、旧来の商習慣との軋轢が見ものです。(46歳 男性 主婦・主夫)

「黄金の日日」1票

戦国の争乱期、南蛮貿易で栄える堺は、今井宗久や千利休らによって自治が守られていた。その財に目をつけた織田信長は堺衆と緊密な関係に。今井家の小僧助左衛門は信長に憧れ貿易業を志す。

しかし信長の死後、豊臣秀吉の圧政で堺は血に塗れる。自らの自も危機に瀕した助左衛門は、全てを捨てルソンへ―。財力を以て為政者と対峙し、海外に雄飛していった男の気概と夢を描く歴史長編。

「BOOK」データベース

読者の声

昭和53年大河ドラマのための書き下ろし原作で主人公は堺の豪商ルソン助左衛門が主人公ですが戦国時代の天下人信長秀吉家康たちそれぞれとの境との関係が対比的に描かれてわかりやく面白いです。特にこの小説の信長は他の武将とちがい、経済を重要視した新しいタイプの武将として描かれていて新鮮味を感じました。(59歳 男性 パート・アルバイト)

まとめ

いかがでしたでしょうか。城山 三郎のおすすめ小説を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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