朝井リョウおすすめ小説ランキング8選【読書好き50人の声を集めました】

朝井リョウは、大学在学中の2009年に「桐島、部活やめるってよ」で第22小説すばる新人賞を受賞してデビューをしました。

大学卒業後には、会社員勤めをしながら執筆活動を行っていましたが、数年後に退職し、専業作家となりました。

今回は、読書好き50人におすすめ小説を1冊選んでもらい、その感想をまとめました。結果をランキング形式で紹介します。

1位「何者」25票

就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから―。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて…。直木賞受賞作。

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読者の声

就活をめぐる大学生の心の機微が丁寧に、そして大胆に描かれていて、終始ドキッとしました。自分の就活を思い出して読み、楽しめました。(49歳 男性 パート・アルバイト)

おそらくSNSをやっている大学生、就活生のほぼ全員に理解できる皮肉な内容が尖っていてとても好き。(29歳 男性 会社員)

サクサクと読める読みやすさがいいと思った。内容は就活のことが絡んでいて、大人になりきれない私にはささりました。面白かったです。(39歳 男性 パート・アルバイト)

当時就活生だった私と同じ就活生たちの葛藤を、複数のキャラを通して見られるところがよい。(29歳 女性 会社員)

就活生という友人同士でありながらライバルでもある特殊な関係のリアルな描かれ方と、他者へ吐き出した毒がいずれ自分に返ってくる展開になんとも言えない爽快感があります。(30歳 女性 自営業)

私自身も含めて、大学生活や就職活動を経験してきた人には、当時の悩みや自意識が思い出されて、ドキッとさせられる作品です。年を重ねても根本的には当時と変わっていない面もあり、今一度自分自身を見つめ直させられます。(46歳 男性 会社員)

登場人物のキャラクターが立っている事と、最後のオチが秀逸です。(36歳 女性 会社員)

デジタル世代なりの微妙な人間関係があるということがよくわかって興味深かった。(50歳 女性 自営業)

就職活動を控えた複数の学生による悲喜こもごもが、若い作家ゆえのリアルさで迫ってきます。まるで私の悩みを知っているかのようです。また、学生独特の悩みや放蕩はどことなく夏目漱石の作品群を彷彿とさせます。(32歳 男性 無職)

小説的ではなく、まるで映画の脚本を読んでいるような作品です。(50歳 女性 自営業)

就活やSNSに翻弄される若者の姿が現代の若者そのもので、すごくリアルに感じました。(29歳 女性 主婦・主夫)

誰もが一度は考える。自分という存在は一体なんなんだろうという、疑問を真っ向から描いた作品(45歳 女性 自営業)

就活に挑む学生たちのそれぞれの思いが交錯するさまが面白く、作中におけるツイッターの描き方がとても上手。一つのツイートに対する十人十色の反応が見られる。作者の人間観察の鋭さが光る作品。(22歳 男性 学生)

同世代の作者ということもあり、就活をめぐる心理描写がたまらなく上手く、リアルで心に突き刺ささりました。就活を終えた今でも、あのえぐられる感触がわすれられません。(32歳 女性 パート・アルバイト)

就活生のリアルが詰まっています。例えば、人の事をあざ笑ったりバカにしたりと就活生がどんなことを考えて、仲間と一緒に就活する姿が描かれていて、面白いです。(31歳 女性 自営業)

現代の大学生の就活の様子や人間模様がSNSを通じてリアルに描かれていて、面白いです。(26歳 女性 会社員)

就活をする大学生のリアルなドロドロとした描写がたまりません。自分とは何か?他人をどの物差しで測るのか?人からまた自分、自分から見た人、そんなことを考えさせられる作品です。(27歳 女性 パート・アルバイト)

裏切り者が現れた時に、初めて本音や自分自身について考えるところがいいです。(31歳 女性 自営業)

何者かになりたい就活中の若者たちの自意識と、現実の間で揺れ動く心情の描写が面白いです。(43歳 男性 自営業)

SNSや厳しい就活の中、海外で位た経験や読んだ本の量などをよりどころにしないと自分が何者鷹分らなくなってしまう。そんな揺れる若者たち、現代に生きる姿を表現した作品だと思います。(58歳 男性 主婦・主夫)

映画化もされた作品です。就活を舞台にした人間模様がそれぞれ興味深く、自分を重ね合わせて考えてしまいます。(24歳 女性 会社員)

就職活動をしていくなかでの葛藤や人間関係をリアルに描いている。人間の心理を濃密に描いている点が好きなポイントです。(31歳 男性 会社員)

就活をベースに様々な人間関係が交差し、自分もこのような気持ちわかるといったシーンが多く読みやすい作品です。(30歳 女性 会社員)

登場人物のリアルな心情や人間関係を描いている点が魅力的です。(25歳 男性 パート・アルバイト)

2位「桐島、部活やめるってよ」13票

田舎の県立高校。バレー部の頼れるキャプテン・桐島が、理由も告げずに突然部活をやめた。そこから、周囲の高校生たちの学校生活に小さな波紋が広がっていく。

バレー部の補欠・風助、ブラスバンド部・亜矢、映画部・涼也、ソフト部・実果、野球部ユーレイ部員・宏樹。部活も校内での立場も全く違う5人それぞれに起こった変化とは…?瑞々しい筆致で描かれる、17歳のリアルな青春群像。第22回小説すばる新人賞受賞作。

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読者の声

高校を舞台にした物語。学校という限られた空間の中でも、それぞれの立場の人間が、それぞれの考えた方・見方が異なっていることを表現しているところが楽しめます。(52歳 男性 会社員)

青春小説という枠を超えて、むず痒い恋愛や嫉妬、焦燥の掛け合わさった小さな世界観の重みが、誰しもに必ず共感できる部分があるところが好きです。(20歳 女性 学生)

「桐島、部活やめるってよ」という映画を知ってからはまるタイプ派のはまり方をしました。人生の過去の体験をネタにしてるとしたら、結構充実していると思います。(43歳 男性 自営業)

リアルな感情、葛藤を表現している青春小説。短編で描かれているので、すぐに読み終えられて感慨深い作品。(29歳 男性 会社員)

青春時代を思い出す作品です。6編のショートストーリーだから読みやすいのもいいです。(50歳 女性 主婦・主夫)

それぞれの登場人物の章に話がわかれているのですが、最終的にはすべてがつながって感動しました。(37歳 女性 主婦・主夫)

頼れるバレー部キャプテン桐島が突然部活を辞める。残された部員、そして広がる影響。最後まで登場しない桐島本人。登場人物が丁寧に描かれた青春小説。誰もが経験した青春のひと時に共感せずにはいられなくなります。(30歳 女性 主婦・主夫)

主人公である桐島が登場しないので驚きましたが、彼をめぐる高校生の揺れ動く気持ちが面白く、さわやかな読後感をもつことができます(62歳 男性 会社員)

オムニバス形式の作品ながら、群像劇な物語の収束ではなく、個々の心理描写に重きを置いている点が特徴的でした。些細な変化が人によって何を与えるかを考えさせらます。(27歳 男性 会社員)

まず、本のタイトルを見たときにどんな物語なのか惹かれました。学生の目線で描かれていてとても身近に感じました。(22歳 男性 学生)

オムニバス形式なので切り替えがあり、飽きずに最後まで読めます。少し変わった青春を見て変な気持ちになる小説。(27歳 男性 会社員)

タイトルの「桐島」なる人物が登場せず、その余波とも言える内容だけで構成されている点に面白さがあります。(47歳 男性 自営業)

第22回小説すばる新人賞受賞作品で映画化もされています。青春小説になりますが違う年代でも楽しめます。(50歳 女性 会社員)

3位「チア男子!!」4票

大学1年生の晴希は、道場の長男として幼い頃から柔道を続けてきた。だが、負けなしの姉と比べて自分の限界を悟っていた晴希は、怪我をきっかけに柔道部を退部する。

同時期に部をやめた幼なじみの一馬に誘われ、大学チア初の男子チームを結成することになるが、集まってきたのは個性的すぎるメンバーで…。チアリーディングに青春をかける男子たちの、笑いと汗と涙の感動ストーリー。

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読者の声

男の子たちのチアに対する熱量や、応援したいという気持ちが伝わってきて、素敵です。(25歳 女性 会社員)

男子なのにチアをするのか、という自分の中の常識が壊された衝撃が大きい作品でした。(43歳 女性 主婦・主夫)

笑えるし泣けるし、元気になれる作品です。映画化やアニメ化もされましたが、原作の小説だといろいろな想像が拡がるので一番好きです。(37歳 女性 会社員)

青春ものが大好きな特に男性には欠かせない面白さを持っている小説です。ついつい応援したくなります。(47歳 男性 会社員)

4位「風と共にゆとりぬ」2票

『桐島、部活やめるってよ』で鮮烈のデビューを飾り、『何者』で戦後最年少の直木賞受賞作家となった著者が、「ゆとり世代」の日々を描くエッセイシリーズ。雑誌・新聞連載のエッセイに加え、悶絶の痔瘻手術体験を綴った「肛門記」を収録。後日談「肛門記~Eternal~」は文庫オリジナル。ひたすら楽しいだけの読書体験をあなたに。

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読者の声

非常に内容が面白く、笑いながら読み進める事が出来る点が良いです。(44歳 男性 会社員)

筆者の独特な世界観と、読むだけで楽しくなり、学ぶことを目的としてないがゆえにサクサク進めていける快感を味わえる。(25歳 男性 学生)

4位「武道館」2票

「武道館ライブ」を合言葉に活動してきた女性アイドルグループ「NEXT YOU」。さまざまな手段で人気と知名度を上げるが、ある出来事がグループの存続を危うくする。恋愛禁止、炎上、特典商法、握手会、スルースキル…“アイドル”を取り巻く様々な言葉や現象から、現代を生きる人々の心の形を描き表した長編小説。

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読者の声

普段から音楽が好きな身として、その音楽が題材になっているので楽しめました!(31歳 男性 パート・アルバイト)

アイドルが周りに押し付けられる理想像からの脱却というテーマがとてもリアル。それをアイドル戦国時代に描いたことが素晴らしい。(30歳 女性 パート・アルバイト)

4位「世界地図の下書き」2票

両親を事故で亡くした小学生の太輔は「青葉おひさまの家」で暮らしはじめる。心を閉ざしていた太輔だが、仲間たちとの日々で、次第に心を開いてゆく。中でも高校生の佐緒里は、みんなのお姉さんのような存在。卒業とともに施設を出る彼女のため、子どもたちはある計画を立てる…。

子どもたちが立ち向かうそれぞれの現実と、その先にある一握りの希望を新たな形で描き出した渾身の長編小説。

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読者の声

両親を事故で亡くして、塞ぎ込んでしまっている幼い少年の希望が、少しずつ開花していく様相に、頼もしさを感じて気に入っています。(28歳 男性 会社員)

児童養護施設で暮らす子供たちの複雑な心情を描いた作品で、子供と共に読める内容になっている。(39歳 女性 パート・アルバイト)

5位「ままならないから私とあなた」1票

友人の結婚式で出会った彼女は、他の場所では全く違うプロフィールを名乗っていた―「レンタル世界」。高校時代から発明家として脚光を浴びてきた薫。しかし、薫をずっと近くで見ていた雪子は、彼女があまりに効率を重んじることに疑問を感じる―「ままならないから私とあなた」

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読者の声

意外性にあるストーリーに惹き込まれる魅力的な内容。(42歳 女性 無職)

5位「どうしても生きてる」1票

死んでしまいたい、と思うとき、そこに明確な理由はない。心は答え合わせなどできない。(『健やかな論理』)。

家庭、仕事、夢、過去、現在、未来。どこに向かって立てば、生きることに対して後ろめたくなくいられるのだろう。(『流転』)。

あなたが見下してバカにしているものが、私の命を引き延ばしている。(『七分二十四秒めへ』)。

社会は変わるべきだけど、今の生活は変えられない。だから考えることをやめました。(『風が吹いたとて』)。

尊敬する上司のSM動画が流出した。本当の痛みの在り処が映されているような気がした。(『そんなの痛いに決まってる』)。

性別、容姿、家庭環境。生まれたときに引かされる籤は、どんな枝にも結べない。(『籤』)。

現代の声なき声を掬いとり、ほのかな光を灯す至高の傑作。

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読者の声

辛い現実を受け入れることも自分で認め、自分の力で生き抜いて前を見つめられるようになる本でした。(48歳 女性 主婦・主夫)

まとめ

いかがでしたでしょうか。朝井リョウのおすすめ小説をランキング形式で紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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