万城目 学おすすめ小説ランキング7選+エッセイ2選【読書好き40人の声を集めました】

日常のなかに非日常的なことを持ち込むファンタジー小説が、万城目 学の作品の特徴です。

万城目 学は、大学卒業後は会社へ就職して仕事をしていましたが、ほどなくして会社を辞めた後に執筆活動に専念します。まったく芽が出ないつらい時期を乗り越えたあとに、第4回ボイルドエッグズ新人賞を受賞。2006年「鴨川ホルモー」でデビュー。

今回は、読書好き52人におすすめ小説を1冊選んでもらい、その感想をまとめました。結果をランキング形式で紹介します。

1位「鴨川ホルモー」12票

このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。

このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祇園祭の宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。「ホルモン」ではない、是れ「ホルモー」。

戦いのときは訪れて、大路小路にときの声。恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起こる、疾風怒涛の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり。

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読者の声

文体が不思議で笑えてしまう。内容も奇想天外でよくわからないが、読んでいて楽しくなります。いまだにホルモーの響きが頭に残っています。(62歳 男性 会社員)

普通の大学生が京都を舞台に「ホルモー」という摩訶不思議な競技をすることになる設定が奇想天外で面白いです。(43歳 女性 主婦・主夫)

森見登美彦と並んで、実は京都大学の学生というのは、結構アホなことばかり考えていることを紹介できている。(46歳 男性 無職)

実際の場所を舞台にしつつも奇想天外なストーリーに引き込まれ、気づけば真決め世界にとらわれています。現実とファンタジーの融合が最高!(43歳 女性 自営業)

京都を舞台にしており、奇妙なサークルに入ってしまった学生たちが不思議な体験をしてしまうストーリーが面白い。(70歳 男性 自営業)

京都を舞台に、「ホルモー」という謎の競技を中心に奇想天外な物語がテンポよく展開されます。個性的なキャラクターたちも魅力的です。結末は圧巻のひと言といえます。(61歳 男性 自営業)

京都を思い浮かべられるような空気とそれに反するほっこり笑える青春劇が楽しいです。(31歳 女性 無職)

まず万城目作品の舞台でもある京都の雰囲気、大学生のクラブ活動という設定、そしてキャラがバランスよい。(48歳 女性 無職)

ホルモーという謎の儀式?競技?を想像するだけで面白いです。どうしたらこんな発想が浮かぶのか知りたいです。ファンタジーでもありますが、ホルモーに捧げた大学生の青春物語としても面白いです。(50歳 女性 無職)

ホルモーという架空の競技を描く奇抜な設定とコミカルな表現の妙。(56歳 男性 無職)

ホルモーという架空の鬼を使役する学生たちの白熱するバトルがいい感じにばかばかしく面白い。(25歳 男性 学生)

この世界の日常的な出来事の合間に、あれ?と、ほんの少しづつの違和感から始まり、最後には鬼と戦いが始まるという、日常的奇天烈というような物語。外国人におすすめしたい作品。(37歳 女性 会社員)

2位「プリンセス・トヨトミ」11票

このことは誰も知らない―四百年の長きにわたる歴史の封印を解いたのは、東京から来た会計検査院の調査官三人と大阪下町育ちの少年少女だった。秘密の扉が開くとき、大阪が全停止する!?万城目ワールド真骨頂、驚天動地のエンターテインメント、ついに始動。特別エッセイ「なんだ坂、こんな坂、ときどき大阪」も巻末収録。

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読者の声

歴史好きな方が読めば、もっと楽しく読めると思います。豊臣家の末裔のプリンセスに危険がせまったとき、大阪国の男たちが立ち上がると言うSFチックな設定です。(36歳 男性 会社員)

不思議な世界観を作り上げる作家であるが、中でもこの作品は、そのスケールの大きさに圧倒されます。ありえないことが実際にあったかのように巧みに描かれています。(61歳 男性 会社員)

東京からやって来た3人の会計検査院調査官と大阪の下町にある空堀商店街で生まれ育った人々との心温まる交流が、テンポの良い会話で表現されている秀作です。(59歳 男性 自営業)

大阪の秘密や戦国時代の要素が出てくる異色の内容。豊臣の子孫を守り続ける大阪人の熱さに感動できる。(29歳 男性 無職)

大阪の日常が描かれていて愛着が湧いた。ストーリーも壮大でエンタメ性があって面白かった。(39歳 男性 無職)

大阪の謎の社団法人の物語です。大阪国という存在が不気味に描かれていてその世界に引き込まれます。そこがおススメです。。(44歳 男性 自営業)

大阪が舞台で独特の世界観がすごく楽しめる作品です。人間味あふれる話で楽しいです。大阪好きの人におすすめ。(42歳 女性 パート・アルバイト)

想像できないストーリー展開で面白かったです。スケールが大きいというか、そう来るかーって感じでした。フィクションだけど、ありうる話かも?とも思ってしまいました。(48歳 女性 パート・アルバイト)

奇想天外な上に大阪ならではのストーリーが満載です。途中に出てくる、親と息子の語り合うシーンは思わずジーンとしてしまいます。(58歳 男性 主婦・主夫)

これは作者の「関西三部作」の京都以外を舞台にした作品でした。秀吉以来の都・大阪を楽しめ、映画化にもなりました。(43歳 男性 自営業)

いかにも、事実かのように時代を遡る流れは強引ながらもなかなか面白い(47歳 男性 会社員)

3位「鹿男あをによし」5票

大学の研究室を追われた二十八歳の「おれ」。失意の彼は教授の勧めに従って奈良の女子高に赴任する。ほんの気休めのはずだった。英気を養って研究室に戻るはずだった。渋みをきかせた中年男の声が鹿が話しかけてくるまでは。「さあ、神無月だ―出番だよ、先生」。彼に下された謎の指令とは?古都を舞台に展開する前代未聞の救国ストーリー。

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読者の声

日本の神話や歴史も絡めつつ重くならず読後感さわやかな一冊でした。鹿に会いに奈良に行きたくなりますよ。(42歳 女性 会社員)

奈良ののんびりした雰囲気と、個性的なキャラクターがぴったり合わさっていて、読めば読むほど味わいが出てきます。(40歳 女性 会社員)

展開がとにかく面白いです。タイトルは鹿男ですが、鹿になってしまう女の子もでてきて、その関わり合いの描写が絶妙で何度も読んでいます。(37歳 女性 主婦・主夫)

主人公が鹿に話かけられるというファンタジーでありながら現実味もあり面白いです。(50歳 女性 会社員)

以前にドラマで放送していた同名の原作小説に当たります。そちらでは省かれてしまっていた場面や細かい描写があり、ドラマのファンはこちらも是非読んで欲しいと思います。(47歳 男性 自営業)

4位「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」5票

私はマドレーヌ。犬語が話せるめずらしい猫で、柴犬の玄三郎さんとは夫婦なの。この家の娘かのこちゃんは、いつもおかしなことに熱中している、ふうがわりな女の子。でも私はけっこう気に入ってるの…かわり者同士だからかしら?

ある日、私が目をさますと何かヘン。なんと人間の姿になっていたのよ! どうしよう…あっそうよ、今のうちにしたいことがあるわ!クスッと笑ってウルッと泣けるハッピー物語。小学上級から。

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読者の声

猫のマドレーヌ夫人目線で描かれる物語が、とても温かみがあり、呼んでいて優しい気持ちになれる。(29歳 女性 会社員)

小学生の少女の無垢な視線が穏やかな気分にさせてくれるところが魅力です。(57歳 女性 パート・アルバイト)

犬と猫が夫婦になるという(しかも外国語が話せる設定)ファンタジー全開なストーリー構成にはまりました。(41歳 女性 無職)

外国語が話せる猫が登場したりとファンタジーな要素がありながら、主人公の女の子の可笑しくも可愛らしい日常を描いた作品で、読み終わると心がジーンとして何度でも繰り返し読みたくなります。(29歳 女性 無職)

すごく優しくて大人が読む童話のようでもあり、どこか懐かしい日常が描かれじんわり胸に広がる温かい作品です。(48歳 女性 主婦・主夫)

5位「偉大なる、しゅららぼん」2票

高校入学を機に、琵琶湖畔の街・石走にある日出本家にやって来た日出涼介。本家の跡継ぎとしてお城の本丸御殿に住まう淡十郎の“ナチュラルボーン殿様”な言動にふりまわされる日々が始まった。

実は、日出家は琵琶湖から特殊な力を授かった一族。日出家のライバルで、同様に特殊な「力」をもつ棗家の長男・棗広海と、涼介、淡十郎が同じクラスになった時、力で力を洗う戦いの幕が上がる…!

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読者の声

滋賀県に残る伝説を元にしているので、実際に主人公たち一族がいるような気がしてきます。(33歳 女性 主婦・主夫)

キャラクターが立っていて皆カッコよく、最後の展開にはあっと驚かされます。琵琶湖に行きたくなりました。(46歳 女性 会社員)

6位「ホルモー六景」2票

このごろ都にはやるもの、恋文、凡ちゃん、二人静。四神見える学舎の、威信を賭けます若人ら、負けて雄叫びなるものかと、今日も京にて狂になり、励むは御存知、是れ「ホルモー」。負けたら御存知、其れ「ホルモー」。

このごろ都にはやるもの。元カレ、合コン、古長持。祗園祭の宵山に、浴衣で駆けます若人ら、オニと戯れ空騒ぎ、友と戯れ阿呆踊り。四神見える王城の地に、今宵も干戈の響きあり。挑むは御存知、是れ「ホルモー」。負けたら御存知、其れ「ホルモー」。

古今東西入り乱れ、神出鬼没の法螺試合、若者たちは恋謳い、魑魅魍魎は天翔る。京都の街に咲き誇る、百花繚乱恋模様。都大路に鳴り渡る、伝説復古の大号令。変幻自在の第二幕、その名も堂々「ホルモー六景」、ここに推参。

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読者の声

鴨川ホルモーのスピンオフ作品。本編で、何気なく語られたエピソードが、主の物語として展開していく。主役だけでない、それぞれの青春が愛おしくなる作品です。本編の後日談もあり、この続きをずっと待っています。(49歳 女性 会社員)

実在の事物や何気ない日常の中に、奇想天外な非日常性を持ち込む著者独特のファンタジー・ワールドが縦横無尽に展開された作品です。(50歳 女性 自営業)

7位「悟浄出立」1票

おまえを主人公にしてやろうか!これこそ、万城目学がずっと描きたかった物語―。勇猛な悟空や向こう見ずの八戒の陰に隠れ、力なき傍観者となり果てた身を恥じる悟浄。ともに妖魔に捕えられた日、悟浄は「何も行動せず、何も発言せず」の自分を打ち破るかのように、長らく抱いてきた疑問を八戒に投げかけた…。中国古典の世界を縦横無尽に跳び、人生で最も強烈な“一瞬”を照らす五編。

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読者の声

西天取経の旅に付き合うことになった沙悟浄が一歩一歩道を踏みしめていくうちに人生の主役は自分であることに気づく、気づきの物語です。(52歳 女性 パート・アルバイト)

ここからは小説ではなくてエッセイ本です。

9位「べらぼうくん」1票

「水たまりをのぞいたら、そこに映っていたのは青い空だった―」未来なんて誰にもわからないのだ。万城目ワールド誕生前夜を描く極上の青春記であり、深く静かに届けたい人生論ノート。

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読者の声

万城目学さんが小説家を目指す話で、小説家になるための苦悩などが記されていて、面白いです。(18歳 男性 学生)

10位「ザ・万歩計」1票

『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』…奇想天外なストーリーで読者を驚かせ続ける奇才・万城目学の初エッセイ集!

大阪で“阿呆”の薫陶を受けた少年時代、作家を志すキッカケ、“黒い稲妻”ことゴ○ブリとの仁義なき戦い、噛みまくるラジオDJに執筆を阻まれ、「昔にタイムスリップしたらどうしよう?」とマジメに夢想するマキメ。どの話も、作品世界に通じる飄々とした可笑しみに溢れている。自著の意外な元ネタ話も読み逃しなく!

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読者の声

ユーモアを交えてゆるい日常語りをしてくれるのでクスクス気楽に読める所が好きです。(31歳 女性 主婦・主夫)

まとめ

いかがでしたでしょうか。万城目学のおすすめ小説をランキング形式で紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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