横山 秀夫おすすめ小説ランキング11選【読書好き41人の声を集めました】

多数の警察小説を書く横山秀夫。ミステリー要素だけでなく組織内の人間ドラマを重厚に描く作品が見られます。ドラマ化・映画化された作品も多数。

今回は、読書好き41人におすすめ小説を1冊選んでもらい、その感想をまとめました。結果をランキング形式で紹介します。

1位「クライマーズ・ハイ」9票

北関東新聞の古参記者、悠木和雅は、同僚の元クライマー、安西に誘われ、谷川岳に屹立する衝立岩に挑む予定だったが、出発日の夜、御巣鷹山で墜落事故が発生し、約束を果たせなくなる。一人で出発したはずの安西もまた、山とは無関係の歓楽街で倒れ、意識が戻らない。「下りるために登るんさ」という謎の言葉を残したまま―。

未曾有の巨大事故。社内の確執。親子関係の苦悩…。事故の全権デスクを命じられた悠木は、二つの「魔の山」の狭間でじりじりと追い詰められていく。

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読者の声

日航機墜落事故をモチーフにした新聞記者ものですが、作者が元新聞記者だったというだけにリアリティ、臨場感がありとても読みごたえがあります。事故が事故だけに内容が重苦しくもありますが、ラストは温かみがありちょっとほっとするような終わりでした。(59歳 女性 主婦・主夫)

1985年の夏、御巣鷹山で起きた日航機墜落事故を材に、ある地方新聞記者の奮闘を克明に描いています。(50歳 女性 自営業)

日航機墜落事故を題材に、過酷な現場を見た記者たちの様々な葛藤が、新聞記者だった筆者によって臨場感たっぷりに描かれます。主人公の仲間が言った、山には「下りるために登るんさ」という言葉の真意を、読み終えた後にも考えさせられることでしょう。(44歳 女性 会社員)

新聞記者の葛藤、プライド、意地全てがありのままのリアルに描かれている。(27歳 男性 自営業)

航空機の墜落事故を題材としていて、未曾有の大事故を取材する新聞記者の奮闘が描かれていて熱くなります。そこがおススメです。(44歳 男性 自営業)

実際に起きた航空機墜落事件をモチーフにした緊迫感あふれるストーリーです。報道にかかわる人たちの葛藤や熱情がビンビン響いてきて、一気読みしてしまいました。絡んでくる親子の愛情ストーリーも面白いです。(58歳 男性 主婦・主夫)

実際に起きた飛行機事故を元に描かれる。地元新聞記者たちの悲喜こもごも。上司と部下、親子など人間関係を鋭く描いているヒューマンドラマです。(52歳 男性 会社員)

旅客機墜落事故の報道を通して描かれる地方新聞社が抱え込む闇と携わる人々の思い。(56歳 男性 無職)

新聞記者の視点から日航機墜落事件が描かれていますが、作者が元新聞記者だっただけに、新聞記者の葛藤がリアルに書き込まれていると思います。(56歳 男性 自営業)

2位「半落ち」8票

「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの二日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは―。日本中が震えた、ベストセラー作家の代表作。

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読者の声

警察官が殺人を行って自供するのだが全部は語らないところが面白かった。最後まで読ませる力があった。(39歳 男性 無職)

長年連れ添った妻から「殺してくれ」と頼まれた夫。読んだのは10年以上前ですが当時から問題になっていた老老介護について考えさせられました。もし自分が頼まれた側ならどうしたのだろうと思うとなんとも言えない気持ちになります。(32歳 女性 無職)

妻を殺した元警部の自供で事件は解決しますが、空白の2日間の行動がわかったときに涙がでてきました。思いやりとはなにかが痛いほどわかる作品になっています。(62歳 男性 会社員)

主人公の刑事がなぜ自分の妻を殺害したのか、その真実が感動的である。(70歳 男性 自営業)

彼の作品は、いずれも読みごたえがあって、だいすきです。なかでも「半落ち」は後半から終盤にかけての展開・謎解きが秀逸です。(61歳 男性 会社員)

アルツハイマーの妻を殺した梶が全面自供をしたかと思っていたが、空白のニ日間があったことが分かるところがポイントです。(53歳 女性 主婦・主夫)

妻殺しを自首した現職警察官には殺害から自首まで空白の2日間が存在する、という謎が面白かったです。(43歳 女性 主婦・主夫)

自首までした容疑者が「完落ち」しないのはなぜか。その真相に胸が熱くなりましたし、真相に迫るまでの過程もまた見逃せない点が好きなポイントです。(27歳 女性 会社員)

3位「64」7票

警察職員二十六万人、それぞれに持ち場があります。刑事など一握り。大半は光の当たらない縁の下の仕事です。神の手は持っていない。それでも誇りは持っている。一人ひとりが日々矜持をもって職務を果たさねば、こんなにも巨大な組織が回っていくはずがない。D県警は最大の危機に瀕する。警察小説の真髄が、人生の本質が、ここにある。

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読者の声

この作品は、ミステリーであるものの登場人物の人間関係等目が離せなくなる位に引き込まれる。(42歳 女性 無職)

登場人物の気持ちがよく伝わってくる作品です。上・下巻ありかなり長編ですがハラハラ・ドキドキして一気に読んでしまいました。(42歳 女性 パート・アルバイト)

心情の描写がたくさんあり、読むのにすこし時間はかかりますが、後半からのスピード感は圧巻でした。さすが映画化もされている作品だと思いました。(18歳 男性 学生)

横山作品はどれも重厚で好きなのですが、特に64はミステリー要素が強く、最後に犯人が明かされた時の衝撃が凄いです。(40歳 女性 会社員)

昭和が終わる、時代の境目の騒々しい感じ・令和にはない古めかしい感じがよかった。(26歳 女性 会社員)

組織と個人の相克が、詳細な筆致でスリリングに描かれている傑作です。(59歳 男性 自営業)

警察小説というジャンルが好きなのですが、広報官になった元刑事が時効間近の事件を追うヒリヒリする展開が好きです。(46歳 女性 会社員)

4位「第三の時効」5票

殺人事件の時効成立目前。現場の刑事にも知らされず、巧妙に仕組まれていた「第三の時効」とはいったい何か!? 刑事たちの生々しい葛藤と、逮捕への執念を鋭くえぐる表題作ほか、全六篇の連作短編集。

本格ミステリにして警察小説の最高峰との呼び声が高い本作を貫くのは、硬質なエレガンス。圧倒的な破壊力で、あぶり出されるのは、男たちの矜持だ――。

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読者の声

警察もので短編作であるところがオススメです。登場人物たちが競争意識をもって事件を解決する様が現実らしいとおもいます。(32歳 女性 パート・アルバイト)

通常の時効である第一の時効、海外渡航をしていた場合に適用される第二の時効、そして本編で登場する「第三の時効」の存在。その盲点を突く驚きと、最後のどんでん返しに一気読みしてしまいました。(38歳 男性 会社員)

タイトルの意味が、最後の最後にわかってゾクッとして面白かった。(48歳 女性 パート・アルバイト)

連作短編集で、どの話も事件自体が面白い上に、警察内部の人間ドラマも楽しめる点が好きです。(29歳 女性 無職)

協調性が必要にされる組織のなかで際立つ強烈な登場人物たちが見どころで好きなポイント。(31歳 女性 パート・アルバイト)

5位「臨場」3票

臨場―警察組織では、事件現場に臨み、初動捜査に当たることをいう。捜査一課調査官・倉石義男は死者からのメッセージを的確に掴み取る。誰もが自殺や病死と疑わない案件を殺人と見破り、また、殺人の見立てを「事件性なし」と覆してきた。人呼んで『終身検死官』―。

組織に与せず、己の道を貫く男の生き様を、ストイックに描いた傑作警察小説集。全八編。

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読者の声

テレビドラマや映画化もされています。短編集ですがストーリーが面白く読み進められます。(50歳 女性 会社員)

私は、テレビドラマで知った勢の一人でした。しかし小説で読んでいると、ドラマ以上にその臨場感に飲まれる感覚が強い作品でした。(43歳 男性 自営業)

ドラマ化もされたエンターテインメント性に富んだ作品。心が苦しくなるほどの後味の悪さが無いので、楽しく読めます。(37歳 女性 会社員)

6位「動機」2票

署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か? 男たちの矜持がぶつかりあう。表題作(第53回日本推理作家協会賞受賞作)ほか、女子高生殺しの前科を持つ男が、匿名の殺人依頼電話に苦悩する「逆転の夏」。地方新聞の警察担当記者が主人公の「ネタ元」、公判中の居眠りで失脚する裁判官を描いた「密室の人」、珠玉の四篇を収録。

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読者の声

推理小説が好きで時間が無い時は横山 秀夫さんの短編小説を良く読みます。「動機」は警察手帳盗難事件を巡って刑事部と管理部の対立等、読者を知らずうちに引き込む魅力は作者のなせる業とでもいうのでしょうか?(73歳 男性 無職)

警察手帳が盗られた際の登場人物たちの焦りや憤慨のやり取りが読んでいて好きなポイントです。(41歳 女性 無職)

6位「顔 FACE」2票

だから女は使えねぇ!鑑識課長の一言に傷つきながら、ひたむきに己の職務に立ち向かう似顔絵婦警・平野瑞穂。描くのは犯罪者の心の闇、追いつめるのは「顔なき犯人」。警察小説に鮮やかなヒロイン誕生。

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読者の声

陰の季節のスピンオフ作品ではあるが、短編で非常に読みやすく、すいすい読める。(25歳 男性 学生)

仲間由紀恵の主演でドラマ化された作品。女性警察官たちのひたむきさが魅力。(57歳 女性 パート・アルバイト)

6位「ノースライト」2票

一級建築士の青瀬は、信濃追分へ車を走らせていた。望まれて設計した新築の家。施主の一家も、新しい自宅を前に、あんなに喜んでいたのに…。Y邸は無人だった。そこに越してきたはずの家族の姿はなく、電話機以外に家具もない。ただ一つ、浅間山を望むように置かれた「タウトの椅子」を除けば…。このY邸でいったい何が起きたのか?

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読者の声

著者には珍しく人の死なないミステリーです。クリエイター的なお仕事をされている方なら一層楽しく読めるはず。(42歳 女性 会社員)

家とは何かを問いかけているところが、ミステリー仕立てになっていて引き込まれます。(44歳 男性 無職)

7位「震度0」1票

阪神大震災の前日、N県警警務課長・不破義仁が姿を消した。県警の内部事情に通じ、人望も厚い不破が、なぜいなくなったのか?本部長をはじめ、キャリア組、準キャリア組、叩き上げ、それぞれの県警幹部たちの思惑が複雑に交差する…。

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読者の声

警察組織の内部を繊細に描いている点が秀逸。しがらみや人間観や欲望など目に見えないところが分かりました。(29歳 男性 無職)

7位「出口のない海」1票

甲子園の優勝投手・並木浩二は大学入学後、ヒジを故障。新しい変化球の完成に復活をかけていたが、日米開戦を機に、並木の夢は時代にのみ込まれていく。死ぬための訓練。出撃。回天搭乗。―しかし彼は「魔球」を諦めなかった。組織と個人を描く横山秀夫の原点。

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読者の声

太平洋戦争末期を舞台にした作品。戦時中を生きた青年達の思いを描いているところがポイントです。(52歳 男性 会社員)

7位「陰の季節」1票


警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。にべもなく撥ねつけられた二渡が周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた…。「まったく新しい警察小説の誕生!」と選考委員の激賞を浴びた第5回松本清張賞受賞作を表題作とするD県警シリーズ第1弾。

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読者の声

警察の内部事情をかなり、リアルに描いてあるのではないかと思わせるストーリーが好き。(47歳 男性 会社員)

まとめ

いかがでしたでしょうか。横山 秀夫のおすすめ小説をランキング形式で紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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