奥田 英朗おすすめ小説ランキング15選【読書好き44人の声を集めました】

1959年生まれ、1997年に「ウランバーナの森」でデビューし、映画化・ドラマ化された作品を持つ小説家です。身の回りのありそうな日常のなかにも、ユーモアのあるキャラクターが登場する物語を読むことができる作品がみられます。

今回は、読書好き44人におすすめ小説を1冊選んでもらい、その感想をまとめました。結果をランキング形式で紹介します。

1位「イン・ザ・プール」15票

「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。こいつは利口か、馬鹿か? 名医か、ヤブ医者か。

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読者の声

伊良部一郎とその患者のやりとりが凄く面白くて、あっという間に物語に引き込まれます。(39歳 女性 主婦・主夫)

風変わりな精神科医、伊良部がとにかく破天荒で面白い。最初は引いてしまうかもしれないけれど、読み進めていくうちにハマってしまいます。短編集なので気軽に読めるのもおすすめのポイントです。(35歳 女性 無職)

精神科医、伊良部一郎が個性的。色白で太っていてマザコンで声が高い。彼と患者とのやり取り、その後の成り行きは止まらなくなる面白さです。(60歳 女性 主婦・主夫)

主人公の伊良部は精神科医で、いろいろな患者の診察をするのですが、堅苦しい話ではなく、とても笑える愉快な短編集です。(37歳 女性 自営業)

ヤバい奴にしか見えない医者が実は人々の悩みを解消してくれる存在で、読んでいてスカッとする。(31歳 女性 会社員)

主人公の伊良部がとにかく変わっていて、読んでいると思わずのけぞってしまったり、声を出して笑ってしまったり、そして読み終わる頃には伊良部を好きになってしまっているところです。(45歳 女性 会社員)

主人公の伊良部一郎は全然かっこよくないけれど、めっちゃ笑った作品です。訪れる患者もおかしく、先生もおかしくて、気づいたら解決してくれる短編集なので読みやすい。元気になれます。(45歳 女性 主婦・主夫)

人としても精神科医としても最高に変な医師と出会ったことで、ひょんなことから悩みを解決していくところが面白いです。(32歳 女性 パート・アルバイト)

テンポよく進むストーリーで笑える場面があるところ。そんなことあるの?と思えることも物語ならではかなと感じて面白い。(31歳 女性 主婦・主夫)

伊良部先生のいい加減さが大好きです。落ち込んでいた時にこの作品に出会い、久しぶりに笑うことができました。(28歳 女性 会社員)

伊良部という精神科医が登場するオムニバス形式の小説です。この伊良部、大変お子ちゃまで呆れることもしばしばなのですが、たまにふとこじつけのようでいて実は真を射ているのではないかと思わせる発言をします。そこがこの作品のミソです。もっともらしい精神論を読んでもしっくりこず悩んでいる方はこの小説を一度覗いてみてはいかがでしょうか。(27歳 女性 パート・アルバイト)

精神科医の伊良部のお話。伊良部の破天荒ではちゃめちゃなところが面白い。すかっとする。(34歳 女性 会社員)

精神科医伊良部という主人公の魅力でシリーズ化された作品。面白い。(57歳 女性 自営業)

とにかく伊良部医師のキャラクターが際立っている。よく伊良部は名医かやぶ医者かを考えますが、結果として患者の症状が改善しているので「名医」だと判断しています。ただ、その過程や伊良部本人の性格はハチャメチャで、声を出して笑えます。ハチャメチャだけど憎めない「伊良部」がこの作品の良さを象徴しているのかも。(38歳 男性 会社員)

深刻な悩みでもコメディチックに解決するので笑えて、何も考えずに気楽に読める点がおすすめです。(33歳 男性 会社員)

2位「空中ブランコ」8票

伊良部総合病院地下の神経科には、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど、今日も悩める患者たちが訪れる。だが色白でデブの担当医・伊良部一郎には妙な性癖が…。この男、泣く子も黙るトンデモ精神科医か、はたまた病める者は癒やされる名医か!?直木賞受賞、絶好調の大人気シリーズ第2弾。

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読者の声

登場人物である伊良部先生がなかなかに癖のある人物ですが、患者の症状を言い当ててしまう名医です。面白おかしくスピード感はあるのにしっかりとオチがあるところが好きなところです。(22歳 女性 学生)

精神科医の伊良部シリーズは、読んでいてただただ楽しい。無神経な行動をする伊良部自身が、一番人生を楽しみ幸せそうに生活しているのも皮肉が効いている。(41歳 男性 パート・アルバイト)

無邪気でとても好奇心が強い神経科医の伊良部先生のお話。患者達の克服するまでのエピソードがめちゃくちゃ面白い。(65歳 男性 自営業)

子供のような態度の伊良部が妙に面白い作品です。笑える物語です。(34歳 女性 パート・アルバイト)

初めて知ったのはテレビドラマだったのですが、その後原作も読んでみたくなり読みました。テレビドラマとは少し内容が異なるのですが、小説に方がさらに伊良部先生がハチャメチャな感じがしておもしろかったです。(42歳 女性 主婦・主夫)

短編で読みやすいです。続編ですがこちらも楽しいです。精神科の患者にもどこか共感できます。(34歳 女性 主婦・主夫)

精神的な問題にコミカルに切り込んだ作品なのがおすすめのポイントです。個人的には、前作「イン・ザ・プール」よりもテンポが良く読みやすくて気に入っています。(27歳 女性 会社員)

義父のヅラが大好きです。ここまで極端ではないですが、明らかヅラなのを剥ぎ取りたい衝動にかられるのはわかります。(35歳 女性 主婦・主夫)

3位「向田理髪店」3票

かつては炭鉱で栄えたが、すっかり寂れ、高齢化ばかりが進む北海道苫沢町。理髪店を営む向田康彦は、札幌で働く息子の「会社を辞めて店を継ぐ」という言葉に戸惑うが…。(表題作)異国からやってきた花嫁に町民たちは興味津々だが、新郎はお披露目をしたがらなくて―。(「中国からの花嫁」)過疎の町のさまざまな騒動と人間模様を、温かくユーモラスに描く連作集。

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読者の声

一度読んだらまた手に取って読みたくなるような、奥田英朗の独特な世界観がたまりません。(20歳 女性 学生)

向田理髪店は、日常を描いた内容です。非常に読みやすく楽しめます。(41歳 女性 会社員)

暖かみのあるストーリーに雰囲気が、夜長の秋にぴったりで読みたくなる作品です。(38歳 男性 会社員)

3位「ウランバーナの森」3票

一九七九年、軽井沢。世界を熱狂させたポップスター・ジョンは、妻と愛する息子との静かな隠遁生活を楽しんでいた―はずだった。猛烈な便秘に襲われるまでは。不安を抱え小さな医院に通うジョンが遭遇した不思議なできごと、そして奇跡。人気作家の伝説のデビュー作に「二十年後のあとがき」を加えた新装版。

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読者の声

ビートルズのジョンレノンを題材にした完全フィクション作品。人気のあまり疲れすぎたアーティストが死んだ母親に似た女性にで会うことで再生していく物語。(25歳 男性 会社員)

ウランバーナの森は非常にいい小説です。ほのぼの感がいいです。(39歳 男性 会社員)

ジョン・レノンを題材にしているというのを耳にして手にとったのがきっかけですが、ちょっとしたファンタジーでノスタルジアな雰囲気がとても癒されます。(35歳 男性 会社員)

4位「最悪」2票

不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。比類なき犯罪小説、待望の文庫化。

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読者の声

小さな町工場を営む真面目な中年男、気が弱く自分の意思を主張するのが苦手な銀行員の女、親と絶縁しパチンコとカツアゲでその日暮らしをする若い男の人生が交差する奇妙な内容が面白い。(39歳 男性 会社員)

凄く身近で、リアリティーがあり、自分の周りでも起こっていそうな設定で読み始めてスグに物語の世界に入れます。経済状況、自社の業績不振にあえぐ鉄工所の社長の川谷。家庭問題、セクハラに悩む銀行員のみどり。年増のホステスのヒモになり、トルエンでヤクザと揉る和也。3人が、次第に絡みあっていく様子はドキドキ。落ちていく3人の様子。最後に少し持ち直しホッとしました。(43歳 男性 パート・アルバイト)

4位「ララピポ」2票

みんな、しあわせなのだろうか。「考えるだけ無駄か。どの道人生は続いていくのだ。明日も、あさっても」。対人恐怖症のフリーライター、NOと言えないカラオケボックス店員、AV・風俗専門のスカウトマン、デブ専裏DVD女優のテープリライター他、格差社会をも笑い飛ばす六人の、どうにもならない日常を活写する群像長篇。下流文学の白眉。

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読者の声

太ったAV女優「玉木」のプライドとその醜悪さをはじめとして、出てくる人物が皆クセが強い。(40歳 女性 パート・アルバイト)

どの章にも性で悩む男女が出てきて、人間くさくて生きている素晴らしさを教えてくれる。(33歳 女性 パート・アルバイト)

4位「サウスバウンド」2票

小学校6年生になった長男の僕の名前は二郎。父の名前は一郎。誰が聞いても変わってるという。父が会社員だったことはない。物心ついた頃からたいてい家にいる。父親とはそういうものだと思っていたら、小学生になって級友ができ、よその家はそうではないことを知った。

父は昔、過激派とかいうのだったらしく、今でも騒動ばかり起こして、僕たち家族を困らせるのだが…。―2006年本屋大賞第2位にランキングした大傑作長編小説。

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読者の声

主人公の淡々とした語り口調とは対照的に、主人公の家庭は複雑な事情を抱えていて、自分がこの家の子どもだったら、と思わせられてしまったこと。(24歳 女性 会社員)

破天荒なお父ちゃんの生き様とそれを見て育っていく子供たち、家族の営みが面白かった様に記憶しています。(31歳 女性 主婦・主夫)

4位「ガール」2票

わたし、まだオッケーかな。ガールでいることを、そろそろやめたほうがいいのかな。滝川由紀子、32歳。仕事も順調、おしゃれも楽しい。でも、ふとした時に、ブルーになっちゃう(表題作)。ほか、働く女子の気持ちをありえないほど描き込み、話題騒然となった短編集。あなたと彼女のことが、よくわかります。

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読者の声

勉学になるし女性の人生の生き方を描いてある事で勉学になるからです。(28歳 女性 会社員)

働く女性が部下や同僚からどう見られているのか、詳細に書かれています。(39歳 女性 会社員)

5位「オリンピックの身代金」1票

昭和39年夏、東京はアジア初のオリンピック開催を目前に控えて熱狂に包まれていた。そんな中、警察幹部宅と警察学校を狙った連続爆破事件が発生。前後して、五輪開催を妨害するとの脅迫状が届く。

敗戦国から一等国に駆け上がろうとする国家の名誉と警察の威信をかけた大捜査が極秘のうちに進められ、わずかな手掛かりから捜査線上に一人の容疑者が浮かぶ。圧倒的スケールと緻密なディテールで描く犯罪サスペンス大作。

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読者の声

前回の東京オリンピック当時の日本、東京の実情や社会の雰囲気について詳しく描かれていた点。(40歳 女性 パート・アルバイト)

5位「罪の轍」1票

昭和三十八年。北海道礼文島で暮らす漁師手伝いの青年、宇野寛治は、窃盗事件の捜査から逃れるために身ひとつで東京に向かう。東京に行きさえすれば、明るい未来が待っていると信じていたのだ。

一方、警視庁捜査一課強行班係に所属する刑事・落合昌夫は、南千住で起きた強盗殺人事件の捜査中に、子供たちから「莫迦」と呼ばれていた北国訛りの青年の噂を聞きつける―。オリンピック開催に沸く世間に取り残された孤独な魂の彷徨を、緻密な心理描写と圧倒的なリアリティーで描く傑作ミステリ。

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読者の声

自分の普段の生活では、絶対に会うことがないアウトローな人たちの心情が知れて没頭できる。(43歳 女性 主婦・主夫)

5位「我が家の問題」1票

どうやら夫は仕事ができないらしい。―あなたの家にもきっとある、ささやかだければ悩ましい問題。

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読者の声

どこか笑えたり、悩んだり、実はどこにでもあるような家族の姿があるあるって思わせる言葉で表現されてる感じで、とても面白かったです。(43歳 女性 会社員)

5位「我が家のヒミツ」1票

結婚して数年。自分たちには子どもができないようだと気づいた歯科受付の敦美。ある日、勤務先に憧れの人が来院し…(「虫歯とピアニスト」)。ずっと競い合っていた同期のライバル。53歳で彼との昇進レースに敗れ、人生を見つめ直し…(「正雄の秋」)。16歳の誕生日を機に、アンナは実の父親に会いに行くが…(「アンナの十二月」)。など、全6編を収録。読後に心が晴れわたる家族小説。

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読者の声

問題を抱えるごく平凡な家庭に注がれる暖かな視線と文章に籠った独特のユーモア性。(56歳 男性 無職)

5位「家日和」1票

会社が突然倒産し、いきなり主夫になってしまったサラリーマン。内職先の若い担当を意識し始めた途端、変な夢を見るようになった主婦。急にロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家などなど。日々の暮らしの中、ちょっとした瞬間に、少しだけ心を揺るがす「明るい隙間」を感じた人たちは…。

今そこに、あなたのそばにある、現代の家族の肖像をやさしくあったかい筆致で描く傑作短編集。

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読者の声

短編小説でありふれた日常をテーマにしてるので簡単に読みやすい内容です。(42歳 男性 会社員)

5位「噂の女」1票

「侮ったら、それが恐ろしい女で」。高校までは、ごく地味。短大時代に潜在能力を開花させる。手練手管と肉体を使い、事務員を振り出しに玉の輿婚をなしとげ、高級クラブのママにまでのし上がった、糸井美幸。彼女の道行きにはいつも黒い噂がつきまとい―。その街では毎夜、男女の愛と欲望が渦巻いていた。ダークネスと悲哀、笑いが弾ける、ノンストップ・エンタテインメント!

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読者の声

美幸という噂の女。噂が噂を呼びどんどんスケールが大きくなるが、本当はどんな女なのか気になる。短編集なのでポンポン読めるのも良い。(42歳 女性 パート・アルバイト)

5位「マドンナ」1票

42歳の課長さん、17歳年下のキャリアガールに恋をする。おたくの職場、どうよ?ユーモアとリアリティ。新オフィス小説。

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読者の声

20年程前の小説なので現代の会社の在り方との違いなどが楽しめました。(46歳 女性 自営業)

まとめ

いかがでしたでしょうか。奥田 英朗のおすすめ小説をランキング形式で紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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