小松左京おすすめ小説10選【読書好き34人の声を集めました】

小松左京は1931年生まれ、記者や放送作家を経てSFマガジンで作家デビューをしました。

SF回の巨匠と呼ばれ、とんでもない設定で壮大なドラマを描く小松左京の作品には度肝を抜かれます。

今回は、膨大な数の作品のなかから、読書好き34人におすすめ1冊選んでもらい、その感想をまとめました。その結果を紹介します。

「日本沈没」21票

日本列島の下で、何かが起こっている。深海潜水艇“わだつみ”の操艇者・小野寺俊夫は、地球物理学の権威・田所博士と日本海溝に潜り、異変を発見した。日本沈没を警告する田所博士の指示で、政府は“D‐1”計画を立て、極秘に調査を開始した。

―危機管理のあり方、世界の中の日本とは、そして日本人とは何か…さまざまな問題を喚起した空前のパニック小説。

「BOOK」データベース

読者の声

日本の勉学になるし日本がどのようにしたら沈没になるか分かるのでお薦めになります。(28歳 女性 会社員)

とても有名なSF小説なので読んでみたら描写に迫力があって臨場感があった。楽しかった。(39歳 男性 パート・アルバイト)

奇想天外なテーマだが内容は科学的に倫理に矛盾はなく、見てみると案外現実かもと思わせられ引き付けられる。(55歳 男性 会社員)

天変地異により日本列島が沈み、地図からなくなるというとんでもない設定が興味を引くものでした。国がなくなることを受けて、今後の生き方を選ぶ人々のドラマを描く展開はリアル性があって楽しめました。(31歳 男性 会社員)

科学的な描写力があり、出来事一つ一つにリアリティを感じられる点。(32歳 男性 会社員)

小松さんが書くSF作品には、その時々の社会に対する疑問や提案が含まれていて物語の新鮮さが失われることなく存在感を放っています。足元の土地を失うことで、国という存在の意味を考えさせられる作品です。(41歳 男性 パート・アルバイト)

地震科学者の田所博士が、太平洋の日本海溝で「乱泥流」が起きている事を発見して、警告しますが相手にされないうちに、巨大地震が起きてしまう小説です。ドラマにもなり、主題歌は五木ひろしさんが歌っているのが印象的です。(58歳 女性 主婦・主夫)

近年は異常気象や災害など多く起こっていて、実際には日本沈没することはほぼ考えられないだろうが、その状況になりうる可能性を考えさせられるとても良い作品だと思います。(24歳 男性 無職)

日本が沈没するという状況下での人々の感情の機微が丁寧に描かれているのが好きなポイントです。(33歳 男性 会社員)

文字通り日本が沈没する恐怖を科学的な裏付けを多用しながら描かれるストーリーは、緊迫感に満ちています。(65歳 男性 自営業)

小松左京といえば、なんといっても『日本沈没』です。昔、TVドラマ化されて放映されましたが、幼い私にとっては、本当のことだと思うくらいに恐ろしく真実味がありました。小説の原作も、読み応えがあります。(51歳 女性 パート・アルバイト)

創作だと理解はしていてもストーリーにリアリティーがあり畏怖し、作品にのみこまれてしまった。(54歳 男性 会社員)

単純なディザスターものとしても楽しめるけど、日本人とは何かということも自分自身で考えることが出来るのがとても楽しい。今の日本人にぜひ読んで欲しい小説。(21歳 男性 学生)

地震列島 日本の将来をまるで予言したかのような作品であると思う。今の時代の科学でも通用するほどの知識ではないでしょうか。東日本大震災を目の当たりにしたとき、小松左京先生の偉大さを改めて認識した。(55歳 男性 会社員)

日本が沈没するという予測と、それに対応する日本人の行動やあり方がとても生々しい感じがして考えさせられました。(37歳 男性 会社員)

地球物理学の最新研究の知識をトレースするのに時間が掛かっただけあり、単なる小説ではなく、奥の深い内容となっています。(42歳 男性 会社員)

日本が沈没したら、というところまでは、もしかしたら考えつく作家もいるかもしれない。しかし、それを科学的に「こういう理屈で日本が沈没する」と説明し、かつ壮大なドラマに仕立て上げることのできる作家がほかにいるだろうか。当時、日本国民の多くが度肝を抜かれた作品です。(64歳 男性 パート・アルバイト)

本当に現実にあり得そうな話で、後予告的要素も感じられるところ。(43歳 女性 主婦・主夫)

長編なので疲れますが、情景が思い浮かぶ描写が多いので、引き込まれました。日本という国が無くなったら…と思うと怖いですね。(28歳 女性 会社員)

日本の好景気の時代に書かれた作品の日本沈没はその時代には単なる虚構のように思えたが、現在では虚構ではなくて本当に発生するかもしれないことです。(60歳 女性 パート・アルバイト)

島が沈没し伊豆の天城山が噴火する時点で、誰も本気にしなかったが海外避難計画は極秘に進められたこと。(74歳 男性 無職)

「復活の日」5票

MM‐八八菌―実験では、摂氏五度で異常な増殖をみせ、感染後五時間で九十八%のハツカネズミが死滅! 生物化学兵器として開発されたこの菌を搭載した小型機が冬のアルプス山中に墜落する。

やがて春を迎え、爆発的な勢いで世界各地を襲い始めた菌の前に、人類はなすすべもなく滅亡する…南極に一万人たらずの人々を残して。人類滅亡の恐怖と、再生への模索という壮大なテーマを描き切る感動のドラマ。

「BOOK」データベース

読者の声

どうして終末を迎えてしまったのかという原因と、どのようにして終末に至っていったかという過程の描写が緻密かつ秀逸です。(47歳 男性 自営業)

発刊当時は、未知の伝染病で人類が滅びるということを実感できる人は少なかったと思いますが、現在よむとそれを実感できるので、小松左京の先見性に驚かされる作品です。(46歳 男性 会社員)

これからも時代を超えて読まれる傑作だと思うし、フィクションではあるが未来を見通す先見性に驚かされる。(32歳 男性 会社員)

研究所から持ち出したMM88というウイルスが世界に蔓延し、さらに核兵器で滅亡の危機にあいながら、生き延びた吉住と、南極で生き延びた人々が再び出会う感動小説です。(51歳 男性 会社員)

南極以外の人類が疫病によって滅びるというSF作品。コロナの感染拡大の流れと似たような経緯を経ておりなんだが現代の予言的なものにも感じた。(25歳 男性 会社員)

「霧が晴れた時」1票

太平洋戦争末期、阪神間大空襲で焼け出された少年が、世話になったお屋敷で見た恐怖の真相とは…。名作中の名作「くだんのはは」をはじめ、日本恐怖小説界に今なお絶大なる影響を与えつづけているホラー短編の金字塔。

「BOOK」データベース

読者の声

フィクションですが実際ある都市伝説を元に作られていて、とても楽しめます。(38歳 男性 会社員)

「日本アパッチ族」1票

鉄を食べる人間が出現した!彼らはやがて大阪の街の一郭から、日本全国へとひろがっていった。彼らの名は「アパッチ」、そのムチャクチャなエネルギーで、日本国内の「鉄」を食べまくり、ついには、日本の政治や生産機構までも、ゆさぶるほどになった。日本は滅亡した。小説の未知の領域を開拓し、現代小説にも影響を与えつづける小松左京の傑作、処女長編。

「BOOK」データベース

読者の声

屑鉄泥棒が主人公の小説である。大阪城付近の兵器工場跡に生息するアパッチ族の物語。(59歳 男性 会社員)

「首都消失」1票

首都圏に大異変発生! 都心を中心に、半径三十キロ、高さ千メートルにもなる正体不明の巨大な”雲”が突如発生、通信・電波・交通などあらゆる連絡手段が途絶されてしまったというのだ。中に閉じこめられた人々は無事なのか? そして政府はどうなってしまったのか?

国家中枢を完全に失ってしまった日本の混迷を描く、日本SF大賞受賞のパニック巨篇。

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読者の声

東京が雲に覆われた後、他の都市が知事達が危機に、何とか対処しようとして努力する姿が描かれています。(53歳 男性 公務員)

「牙の時代」1票

楽しい渓流釣りは、一瞬で悪夢に変わった。釣り糸の先にあらわれたのは、思わず悲鳴を飲み込むほどの「怒れる魚」の顔だった。釣り上げられたそのヤマメは大口をあけ、いきなり指に噛みついた。魚が人間に襲いかかるなどという話は、ほら話にしても聞いたことがない。

しかし、それだけではなかった。雄猫三匹が幼女を襲い、飼い犬が鰻に絞め殺された。スズメバチは人間を攻撃し肉を喰い、一日のうちに骨だけにした。生きものはすべて、虫ケラから人間にいたるまで、染色体の異常で巨大化し狂暴になっていった――。

この不気味な変動の陰で、何かが静かに起こりつつあった。恐怖の時代の前兆を描いた表題作のほか、読者を荒涼たる混乱の世界におとしいれる全6編。書き下ろし解説を収録。

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読者の声

主人公である「私」がある山を舞台に様々なありえない奇妙な出来事にあうちょっと怖い話が引き込まれる。(39歳 男性 会社員)

「果しなき流れの果に」1票

N大教授大泉とK大教授番匠谷は、高校時代の同窓。共にマッド・サイエンティストと称される夢想家である。

ある日、番匠谷が大泉のもとに古墳からの奇妙な出土品を持参した。それは、永遠に砂が落ち続ける砂時計。上部と下部との間には異次元空間が? 一行は再び発掘現場へ調査に赴くが、未盗掘の玄室には何もなく、羨道の先は行きどまりになっていた…。SF界の巨匠が放つ超時空小説。

「BOOK」データベース

読者の声

1965年という時代に書かれた小説ですが、日本SF界の巨人たる小松左京らしいスケールの大きい、古代から未来を股にかける時空を超えたSFです。(35歳 男性 会社員)

「さよならジュピター」1票

時は22世紀。木星太陽化計画の調査主任・本田英二は、旧友でパイロットのホジャ・キンの来訪を受けた。ホジャ・キンは冥王星軌道外からやってくる彗星の数がここ数年激減している理由探査のため、2年余りの長旅に出かけるという。──これが彼らの最後の出会いであった。

やがて明らかになる驚愕の事実。太陽系50億年最大の危機に、人類の英知はどう立ち向かうのか? 日本SFの金字塔が、さまざまな特典付きで電子化!

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読者の声

無重力の宇宙空間での男女の絡みのシーンがあったのだけど若かったので妄想が膨らんだ。木星太陽化計画の話。良くそんな話が思いつくなあとも思った。読み物は空想が広がりすぎる。(55歳 男性 自営業)

「くだんのはは」1票

太平洋戦争末期、空襲で家を焼かれ、家族とともに路頭に迷いかけていた“僕”は、縁あってある裕福そうな邸に住み込ませてもらうこととなる。邸には上品そうな女主人と病気の娘の二人が住んでいるだけで、夜になるとどこからともなく悲しげにすすり泣く声が聞こえてくるのだった…。

戦争という時代の狂気を背景に驚くべき事実が明かされる表題作の他、“女”シリーズ六篇を含む、幻想の物語全十一篇を収録。

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読者の声

ものすごく怖いお話です。小松左京の書いたものとしては一番怖いかもしれません。実話だったらと思うと背筋が凍ります。それだけにずっと記憶に残る掌編です。(48歳 男性 自営業)

「エスパイ」1票

エスパイ―それは、超能力者(エスパー)によって組織された国際的秘密結社の機関員である。彼らはどの国家権力にも属さず、特有の道徳をかして、世界平和を守ろうとする正義の力だった。

正体不明の組織の“ソ連首相暗殺計画”を察知したエスパイたちは、超能力―テレパシイ・透視力・念力・遠隔移動力―のすべてを尽くして敵の挑戦を阻もうとする。長篇SF小説。

「BOOK」データベース

読者の声

ESP(超能力)を持つスパイがソ連(当時)首相暗殺計画をそしするために活躍するところです。最後の意外な場所での敵との対決は面白かったです。(54歳 男性 自営業)

まとめ

いかがでしたでしょうか。小松左京のおすすめ小説を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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