夢枕 獏おすすめ小説ランキング14選【読書好き46人の声を集めました】

夢枕 獏は1951年、小田原生まれ、「上弦の月を喰べる獅子」で第10回日本SF大賞、「神々の山嶺」で第11回柴田練三郎賞などの受賞歴がある作家です。

夢枕 獏という特異な名前の由来は、人の夢を食べて生きるという伝説の生き物「獏」、夢のような話を書きいたいという考えからきています。

手がけているジャンルは陰陽師シリーズ、時代小説、山岳小説、格闘小説など。それら幅広いジャンルの作品の中から、読書好き46人におすすめの1冊を選んでもらいランキング形式で紹介します。選んだ作品のおすすめなところ・好きなところもまとめました。

1位「陰陽師シリーズ」22票

平安時代。闇が闇として残り、人も、鬼も、もののけも、同じ都の暗がりの中に、時には同じ屋根の下に、息をひそめて一緒に住んでいた。安倍清明は従四位下、大内裏の陰陽寮に属する陰陽師。死霊や生霊、鬼などの妖しのもの相手に、親友の源博雅と力を合わせこの世ならぬ不可思議な難事件にいどみ、あざやかに解決する。

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読者の声

短編で改行が多く、これほど読みやすい小説は他にない。月光のような静けさを感じる平安の雰囲気がうまく描かれていて物語に没入できます。(52歳 女性 無職)

武家社会でありながら超能力を駆使して悪霊と戦うという時代設定が面白い。(58歳 男性 自営業)

あらすじだけでなく、登場人物やその会話のテンポに至るまで、全てが絶妙に噛み合っている。(36歳 女性 会社員)

平安時代、亡霊の仕業と思われる事件が多発してしまい、安倍晴明が陰陽道で解決していくストーリー。歴史好きにはたまらないと思います。(51歳 女性 パート・アルバイト)

陰陽師シリーズはとにかく面白いのですが、やはり第一弾となった陰陽師が一番おススメです!読みやすいし、物語に入り込みやすくて大好きです。(39歳 女性 主婦・主夫)

長い歴史の中で架空の存在なのか、実在したのか、想像膨らむ作品です(35歳 男性 会社員)

描いている世界観が人とは意外です。魅力的な小説であるためです。(41歳 女性 会社員)

物語はもうワンパターンになってしまっているが、導入部分の晴明と博雅の掛け合いが先ず面白い。その後の人の力が及ばない恐ろしい展開が待っていたとしてもほっこりする。怖いばかりではく、人でもそれ以外でも必ずお気に入りのキャラが見つかる。(55歳 女性 主婦・主夫)

有名な安倍晴明を扱っているが、アニメなどでありがちな呪術アクションのような騒がしさより、人の心の寂しさ悲しさを表現したような、静かな印象の物語なのが良い。(49歳 女性 無職)

静かで怪しげな雰囲気がツボです。恋愛だったり、家族愛だったり、人間臭い愛憎劇が見所です。(26歳 女性 会社員)

きっかけは映画でしたが、シリーズで読みました。安倍晴明のことは以前から興味があり、不思議大好きの私にはたまらない小説です。源博雅に派手さがないところが物語を引き立てている感じがよい。(58歳 女性 自営業)

主人公2人のやりとりなどがとても雅で、優雅な気持ちになれます(40歳 女性 会社員)

様々な怪異を主人公である安倍晴明が友人で貴族である博雅と解決していく話。陰陽師といえば平安時代のオカルトと思いがちだが、この作品はSF作品の要素や推理小説の要素がふんだんに含まれており、事件が解決していく過程を様々な視点から眺めていけるのが大変魅力的である。(27歳 女性 会社員)

史料の少ない安倍晴明の物語を、ここまで生き生きと表現する手腕は流石の一言。一人の人間として肉を得た「安倍晴明」の魅力が詰まった作品。相棒・源博雅との、何とも形容しがたい独特の掛け合いも癖になる。(36歳 女性 主婦・主夫)

独特な世界観ですが、読み進むうちに情景が浮かんでくるのでスッとその世界に入り込んだような気分になれます。(43歳 女性 会社員)

時代伝奇小説のロングセラーで、映画化もされました。摩訶不思議な妖怪のディテールが大変面白いです。(48歳 男性 自営業)

【陰陽師 玉兎ノ巻】これまでの作品とは少しテイストが異なり、童話のようなファンタジー小説っぽい感じがよかったです。(38歳 男性 会社員)

【陰陽師 玉兎ノ巻】どの話にも、唐が絡んでいて他の陰陽師ものと違って面白い構想になっているところです。(43歳 女性 主婦・主夫)

【陰陽師 飛天ノ巻】晴明が闇の蠢く平安京で様々な怪事件に巻き込まれ、陰陽の技で華麗に解決していく。話のテンポの良さとなんともいえない雅な雰囲気が好きです。(33歳 女性 主婦・主夫)

平安時代に実在をした安陪晴明を主人公にしていて様々な事件を解決していくのが爽快です。(41歳 女性 会社員)

安倍晴明と源博雅のやり取りが面白い。からかってるようで心配して、お互いを思いやるところが好き。(34歳 女性 会社員)

2位「幻獣少年キマイラ」5票

身体の奥に潜む獣に貪り喰われる―そんな悪夢を見る以外は、ごく平凡な日々を送っていた美貌の高校生・大鳳吼。ある事件をきっかけに「自分に正直に生きるため強くなりたい」そう思った大鳳は、同じ高校に通う九十九から紹介された円空拳の使い手・雲斎に弟子入りし、見る見るうちに強さを手に入れていく。

だが学園を支配する上級生・久鬼麗一との出逢いは、彼を数奇な宿命へと誘っていく。著者渾身の“生涯小説”ついに登場! 

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読者の声

夢枕先生の伝奇バイオレンスアクション1作目というところで、ごく普通の少年が自分の中に潜む化け物に気付き、実際に怪物に変化していく過程を生々しく描いた作品です。(25歳 男性 会社員)

ハラハラドキドキしてとてもスリリングを楽しめる作品で、読み応え十分です。(38歳 男性 会社員)

幻獣少年キマイラを読むと、その世界観に引き込まれます。(39歳 男性 会社員)

魅力のある登場人物が多く、バトル要素やバイオレンスな表現にワクワクする展開がおすすめポイントです。(33歳 男性 会社員)

大人しい少年の体内に潜むキマイラの能力がどのような作用をするのかという点に注目です。(22歳 女性 学生)

3位「神々の山嶺」3票

カトマンドゥの裏街でカメラマン・深町は古いコダックを手に入れる。そのカメラはジョージ・マロリーがエヴェレスト初登頂に成功したかどうか、という登攀史上最大の謎を解く可能性を秘めていた。カメラの過去を追って、深町はその男と邂逅する。羽生丈二。伝説の孤高の単独登攀者。羽生がカトマンドゥで目指すものは? 柴田錬三郎賞に輝いた山岳小説の新たなる古典。

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読者の声

山に的を絞った本は、魅力的でした。男だからこその感情や行動が面白いのでお勧めです。(21歳 女性 無職)

登山というテーマの他に、エベレストの最初に登頂したのは誰なのか、という謎があり、ロマンを感じる(31歳 女性 主婦・主夫)

トレッキング程度の登山しか嗜んだことはない私ですが、深町の語る「濃い時間」を味わってみたくさせられます。(47歳 男性 自営業)

私自身が本格的な登山をしていた経験があり、描かれる山岳登攀ルートは実在するものに似せている。実在する登攀ルート「谷川岳一ノ倉沢の第三スラブ」…略して「三スラ」が、小説内では「鬼スラ」となっていて面白い。エベレスト登山のときの深町の心理描写に感情移入してしまう。(36歳 男性 会社員)

3位「上弦の月を喰べる獅子」3票

あらゆるものを螺旋として捉え、それを集め求める螺旋蒐集家は、新宿のとあるビルに、現実には存在しない螺旋階段を幻視した。肺を病む岩手の詩人は、北上高地の斜面に、彼にしか見えない巨大なオウム貝の幻を見た。

それぞれの螺旋にひきこまれたふたりは、混沌の中でおのれの修羅と対峙する…ベストセラー作家、夢枕獏が仏教の宇宙観をもとに進化と宇宙の謎を解き明かした空前絶後の物語。第10回日本SF大賞受賞作。

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読者の声

現実ではありえない螺旋の階段を目にしてそれを上りはじめる。作品全体が仏教思想が強く入っており、また更に宇宙観を挿入することでスケール大きさを表現しています。(42歳 男性 会社員)

人間の一生を動物に擬態させて描いており、ヒンドゥー教の影響が色濃いかなり難解だが深い内容が興味深い(39歳 男性 会社員)

日本SF大賞、星雲賞をダブル受賞した本作。当時の夢枕獏の到達点とも言える知識と思想の集大成的作品です。(35歳 男性 会社員)

4位「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」2票

西暦804年、密を求め遣唐使として長安に入った若き留学僧・空海は、友人の橘逸勢らとともに朝廷をも揺るがす大事件に巻き込まれる…。日本初の世界人の活躍を描く中国歴史伝奇小説。

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読者の声

この作品はシリーズ全巻を読んで楽しんで欲しいです。陰陽師をはじめ彼が書く時代小説は、どの作品も主人公が非常に魅力的に描かれています。空海という誰もが知り尊敬する人物を、若き日の設定とはいえこんな風に表現できるのは夢枕獏以外にいません。是非、一度手に取り読んでみてください。(41歳 男性 パート・アルバイト)

歴史系の話ではあるけれど、ミステリーやファンタジーの要素も多分にあり、歴史的背景を知らなくても楽しめるところ。また、長編小説のため、読み応えもあるところ。(34歳 女性 会社員)

4位「黒塚 KUROZUKA」2票

十二世紀末。鎌倉に追われる九郎坊と大和坊は、奥州の山中で妖麗な女が独居する藁屋に一夜の宿を請う。黒蜜と名乗る女は奥の間を覗かぬことを条件に逗留を許す。十九世紀、奥州山中の荒屋に宿を請うた男は、生首となって生きる九郎坊を奥の間に見る。さらに時代は流れ…九郎坊は高層ビルから廃墟と化した都市を見下ろしていた。永遠の命を生きる異形の者の、時空を超えて展開する愛憎と闘い。

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読者の声

安達ヶ原の鬼婆伝説を下敷きにした奇想天外でダイナミックなストーリー展開と描写。(56歳 男性 無職)

テンポよく進むストーリーのおかげで、非常に読みやすくなっています。驚くような展開に進むのも面白いです。(20歳 女性 学生)

4位「餓狼伝」2票

東洋プロレスの梶原年雄に敗れ、自らの肉体を鍛え続ける丹波文七と竹宮流・泉宗一郎の野試合は壮絶をきわめた。文七の名は、立会人・姫川勉の口から北辰空手総帥・松尾象山の耳にも届く。小犬のようにつきまとう少年・久保涼二をつれ、文七は東京へ。目指すは梶原!

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読者の声

格闘の描写が躍動感があり、読んでいてハラハラする。闘う描写の文字での表現が凄い。(37歳 男性 会社員)

なんと言っても胸が熱くなる格闘描写と強者と弱者と言うリアルな描写に引き寄せられます。(28歳 男性 会社員)

5位「大江戸釣客伝」1票

綱吉治世の元禄時代、釣りに出た絵師・朝湖と俳人・其角は江戸湾で屍体を釣り上げる。竿を持ち、笑みを浮かべながら流れ死んだ男の正体は?

一方、旗本・采女は小普請組という閑職がゆえ、釣り三昧の日々を送っている。義父・吉良上野介の計らいで、「生類憐みの令」を発布した将軍・綱吉の側小姓となるが…。第46回吉川英治文学賞、第39回泉鏡花文学賞、第5回舟橋聖一文学賞、3冠達成の時代小説。

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読者の声

釣りと人生の深みを掛け合わせた独創的な世界観が彼らしい人間ドラマを展開させてくれるスリリングな内容。(35歳 男性 会社員)

5位「大江戸恐龍伝」1票

物語の発端は、明和八年(一七七一)。平賀源内がゑれきてるを世に送り出す五年前のことである。時に源内四十四歳。高松藩を脱藩し自由の身となっていた源内は、大嵐のなか、肥後で巨大な龍骨化石に遭遇。その存在を暴こうと野心に燃える。

同じ頃、遠州沖で一隻の船が遭難した。船頭たちは、漂流してやっとたどりついた島で、見たこともない巨大な爬虫類に襲われてしまう―。

その後、大坂で円山応挙と共に龍の掌を見に行った源内は、それを祭る寺の法主から、その昔、龍の掌を龍宮から持ち帰ったという男の話を聴くことになる。

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読者の声

舞台は大江戸でありながら、恐竜が出てきたりと面白い設定です。(28歳 女性 公務員)

5位「呼ぶ山」1票

山が、そいつに声をかけるんだよ、長谷。順番が来たことを教えてくれるんだ。―お前の番だよ。こっちへおいで、と。(表題作「呼ぶ山」より)山を愛し、自らも数々の山に登ってきた著者の作品群より、山の臨場感と霊気に満ちた7作品を厳選。

『神々の山嶺』のスピンオフである表題作を併録した。山で起こる幻想的な話、奇妙な話、恐ろしい話…人々を魅了してやまない、山の美しくも妖しい側面を切り取った著者初の山岳小説集。

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読者の声

夢枕獏というと陰陽師のイメージが強いが、呼ぶ山は、山岳に関する短編集である。不思議な宗教観のようなもの、良い意味で薄気味が悪い。陰陽師でいう、暗い夜の街のようなイメージが好きな人にはおすすめできる。登山はしないが山にも興味が持てる作品。(37歳 女性 団体職員)

5位「空手道ビジネスマンクラス練馬支部」1票

妻子持ちの中年男性・木原は、ある日、チンピラ風の男が、空手を使う男に倒されるのを目撃、後日、その一人に、因縁をつけられてしまう。その時の悔しさから、空手道場の年配向けコースである「ビジネスマンクラス」に入門した木原だが…。夢とは?真の強さとは?「強くなりたい」と願う、すべての人に贈る痛快格闘技小説。

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読者の声

一年発起で空手道場に通い始めたサラリーマン、心に傷を負いながら修行に励む人間達の出会いが書かれている。(28歳 男性 パート・アルバイト)

5位「仰天・平成元年の空手チョップ」1票

仰天・プロレス和歌集。リングの上の怒り、哀しみ、ユーモア、ジェラシーをこめて、レスラーたちが和歌を読んだというのは嘘で、本当の作者は愛の仰天歌人、夢枕獏。プロレスをこよなく愛する人々に贈るギャグ和歌集。

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読者の声

格闘技を一度でも観たことのある人間なら一気に引き込まれてしまうストーリー。(57歳 男性 自営業)

5位「キマイラ」1票

小田原のとある高校の春。その美しさゆえか、新入生・大鳳吼はたびたび鉄拳にさらされる。しかしそれは、恐ろしい目覚めの序章に過ぎなかった。しかも、学園を支配する上級生・久鬼麗一もまた、同じ宿命を負っていたのである。

やがて、大鳳は自らの意思で丹沢山中に姿を消し、久鬼は、何者かの手によって、箱根の山荘に監禁の身となる。キマイラとは何か?著者入魂の「生涯小説」の幕が上がる。

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読者の声

夢枕獏さんの作品では珍しく、時代背景が現代で舞台が高校なので、ストーリーが頭に入ってきやすく読みやすくて面白い。主人公の大鳳吼がかっこいい。(45歳 女性 主婦・主夫)

5位「よりぬき陰陽師」1票

大人気シリーズ100作記念アンソロジー!

日本人の心を鷲掴みにする安倍晴明・源博雅コンビの物語から著名人愛読者(池井戸潤、白石加代子、東雅夫、村上豊、渡辺真理)が選ぶベスト・オブ・ベスト。豪華対談、エッセイも収録!

■収録作品

・「瘤取り晴明」

・「月突法師」

・「首」

・「桃薗の柱の穴より児の手の人を招くこと」

・「銅酒を飲む女」

■対談 夢枕獏×池井戸潤「物語が動き始める瞬間」

「陰陽師」を愛読する池井戸さんをお招きし、大人気作家初顔合わせ!

創作法から趣味の釣りまで、至福のおしゃべりが続く。

■推薦者の談話(白石加代子、渡辺真理、村上豊)、エッセイ(東雅夫)

■著者あとがき

■「陰陽師」作品リスト

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読者の声

著名人愛読者が夢枕先生の作品から選んだアンソロジーであり、本当に面白かったためです。最初の一冊として面白い話だけ読みたい方におすすめです。(29歳 女性 会社員)

まとめ

いかがでしたでしょうか。夢枕 獏のおすすめ小説をランキング形式で紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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