阿部 和重おすすめ小説ランキング11選【読書好き38人の声を集めました】

阿部 和重は1968年生まれ、高校を中退し、映画監督を目指して日本映画学校で学び、卒業。その後1994年に「アメリカの夜」で群像新人文学賞を受賞しデビューしました。

阿部 和重の作品のなかから、読者アンケートでおすすめの小説を11冊を選びました。ランキング形式で紹介していくので、どの作品を読もうか考えるときの参考にしてください。

1位「アメリカの夜」11票

映画学校を卒業し、アルバイト生活を続ける中山唯生。芸術を志す多くの若者と同じく、彼も自分がより「特別な存在」でありたいと願っていた。そのために唯生はひたすら体を鍛え、思索にふける。閉塞感を強めるこの社会の中で本当に目指すべき存在とは何か?新時代の文学を切り拓く群像新人文学賞受賞作。

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読者の声

屈折している感情や考えを持っているからこそ、何か見えるものがあると気づかせてくれるような作品になっています。独特な世界観に非常に引き込まれます。(20歳 女性 学生)

映画学校を卒業後、アルバイトで生計を立てる若者が主人公で、語り手も主人公の別人格というところで自分で自分を語るというような話の進み方が独特で新鮮です。(25歳 男性 会社員)

同じような悩みを抱えている人には物凄く共感できる作品で、世界観も凄いです。(38歳 男性 会社員)

タイトルの意味が最後には納得できるところと、特別とはどのようなものなのかを考えさせられるところが好きなポイントです。(21歳 女性 無職)

父親と息子の嫁が恋に落ちて駆け落ちしてしまうちょっと危険な恋の話(39歳 男性 会社員)

主人公の屈折した感情の描写が、とても切なく描かれています。共感を感じたい方へオススメです。(45歳 男性 自営業)

主人公が身近にいる人のように感じられてのめり込んで読み進められる点がおすすめです。(33歳 男性 会社員)

現実と夢、それぞれとの向き合い方が上手に描かれていました。引き込まれました。(28歳 女性 会社員)

著者のデビュー作で、最高に格好悪い主人公の一人語りが哀しくも面白いです。(59歳 男性 自営業)

思い込みと自信家である主人公の葛藤が中心ですが、深刻よりはユーモアもあり、癖のある文体ですが、慣れると気にならなくなります、作中にブルースーリーの截拳道の話がでてきますが、当時同様に興味があって調べたこともあり共感できました。(62歳 男性 会社員)

精神面でも肉体面でも究極を追う内容になっていて、精神論感が満載で楽しめました。(46歳 男性 会社員)

2位「シンセミア」7票

神町。どこにでもあるようなこの片田舎の町は戦後日本の縮図でもあった。米軍の占領政策の一端を担ったパン屋とヤクザ、田宮家と麻生家は神町で絶大な勢力となり、息子の代になっても両家の固い結びつきは続いていた―あの事件が起きた炎熱の夏までは。壮大な構想の下に始まる「神町トリロジー」第一部。

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読者の声

数々の変態的登場人物は実に気持ち悪いがなぜか興味を持って読み進めることが出来る。(50歳 女性 主婦・主夫)

地方都市を舞台に、闇の部分を終戦後から現代までを綴るストーリーの壮大さ。(56歳 男性 無職)

内容が深いくて、良い所です。また、みるみるうちに引き込まれます。(39歳 男性 会社員)

堕落を尽くす者に審判をくだしてほしい、という勝手な心の動きを見透かされていたかのような作品。(45歳 男性 会社員)

どこにでもある片田舎の町は戦後日本の縮図である。パン屋とヤクザ、田宮家と麻生家は町で絶大な勢力となり、息子の代になっても両家の固い結びつきは続いていた。そんなとき、ある事件が起きた「夏」を描いた作品です。(44歳 男性 自営業)

正直、独特の世界観。虚構と現実の境目がないところ、リアルな実名があるところもよいかもしれません。(47歳 男性 会社員)

作者の出身地である山形県が舞台であり、登場人物も多くていい意味で異色の作品です。(43歳 女性 主婦・主夫)

3位「グランド・フィナーレ」6票

「二〇〇一年のクリスマスを境に、我が家の紐帯は解れ」すべてを失った“わたし”は故郷に還る。そして「バスの走行音がジングルベルみたいに聞こえだした日曜日の夕方」二人の女児と出会った。神町―土地の因縁が紡ぐ物語。ここで何が終わり、はじまったのか。第132回芥川賞受賞作。

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読者の声

娘のヌード写真を撮った事がばれて、妻から離婚されて失職したロリコン男性。世間的には当然この様な男性は排除されるのでしょうが、世の中にはこのような男性でも生きていく道があるのだなと改めて納得させられてしまいます。(42歳 男性 会社員)

テーマが重いし気持ち悪いけれど、どんどん物語に引き込まれて続きが気になってしまいます!(39歳 女性 主婦・主夫)

グランド・フィナーレは、とても人に出せない世界観があります。(41歳 女性 会社員)

構成がとても面白い。癖になりそうな難解さと、ナルシスト的な独特な展開に惹き込まれます(65歳 男性 自営業)

この作品は3編で成り立っているものですが、文字の読みづらさ(難易度)が目立つ作品でもあり、好き嫌いが割れやすいところがあります。(31歳 男性 会社員)

ロリコン趣味の男の心理を深く、そしてどこか冷静に描いているところ(45歳 女性 自営業)

4位「ピストルズ」3票

「若木山の裏手には、魔術師の一家が暮らしている―」。田舎町の書店主・石川は、とあるキッカケから町の外れに住む魔術師一家と噂される人々と接触する。その名は菖蒲家。謎に包まれた一族の秘密を探るべく、石川は菖蒲四姉妹の次女・あおばにインタビューを敢行するのだが…。

そこで語られ始めたのは、一族の間で千年以上も継承された秘術にまつわる、目眩めく壮大な歴史だった。史実の闇に葬り去られた神の町の盛衰とともに明かされていく一子相伝「アヤメメソッド」の正体と、一族の忌まわしき宿命。そして秘術の継承者である末娘・みずきが引き起こしてしまった取り返しのつかない過ちとは一体―?

やがて物語は二〇〇五年の夏に起こった血の日曜日事件の隠された真相を暴きだしてゆく…。読むものをあらゆる未知へと誘う、分類不能の傑作巨篇。

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読者の声

神の町を舞台にしたややミステリー要素かつ非日常的な関係性からの謎に包まれた状態を解明していく面白さがつまっています。(35歳 男性 会社員)

一子相伝の超能力を持った家系のお話なのですが、突飛な内容なのに疾走感がすごく一気に読破できてしまいます。内容も綺麗に収束していて面白いです。(22歳 女性 学生)

魔術師という幻想的な世界観がありつつ、そこに謎がたくさんあり、それが解かれていくのが面白い。(25歳 男性 学生)

4位「オーガ(ニ)ズム」3票

現実が終わり、伝説も終わる―。アメリカ大統領に迫る核テロの危機。新都・神町に向かったCIAケースオフィサーと作家・阿部和重は世界を破滅させる陰謀を阻止できるのか。

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読者の声

純文学長編はあまりないので、読みごたえがあります。さまざまな登場人物が繋がっていく面白さがあります。(43歳 女性 主婦・主夫)

見、直接結びつかないモチーフが著者の筆力によって見事に結びついています。それを読み味わうのが楽しみです。(47歳 男性 自営業)

阿倍さんの全力で描いた小説。仕事を頑張らないといけないと思う気持ちになる。(28歳 女性 会社員)

5位「ニッポニアニッポン」2票

21世紀の始まりを告げる、戦慄のテロ文学!地元を追い出され東京でひとり暮らしする17歳の少年・鴇谷春生(とうやはるお)は、日夜インターネットを渉猟し、トキに関する情報を集めていた。

種の保存のために管理されるトキを解放することが自分の使命だと信じるようになった彼は、スタンガンと催涙スプレーを購入し、佐渡島を訪れることを決意するのだった。

中学時代の同級生・本木桜への春生の思いと、地元を追い出される原因となった罪、明かされていく「ニッポニア・ニッポン問題の最終解決」の全貌……すべての妄執に囚われたまま、運命の時は近づいていく。

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読者の声

淡々とした主人公の心理描写で、突飛なストーリーにリアリティを感じさせられるところ。(31歳 男性 会社員)

ここまで読者に共感されない主人公って他にいる?と思うような主人公から始まる物語、それでも読者を次へ次へと引っ張っていくのですからすごいです。(19歳 女性 学生)

5位「インディヴィジュアル・プロジェクション」2票

最後の一文字に驚愕する、知的スリルに満ちた現代文学の金字塔。渋谷で映写技師として働くオヌマは、かつてスパイ養成塾に在籍していた。オヌマの日記から伝えられる、プルトニウム爆弾を巡るヤクザとの攻防や、その撮影フィルムの存在……次第に気味悪く変調する日記は、一体何を明かすのか?

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読者の声

淡々とした日常のに暴力。訓練によって洗練された心のは暴力への渇望がある。(49歳 男性 会社員)

著者独特の強烈且つ繊細な文体で、日記形式を取りながら、渋谷に集う若者のそれぞれの生き様をヴィヴィッドに描いた秀作です。(59歳 女性 自営業)

6位「無情の世界」1票

新世代携帯電話と高速ネットから妄想が続々と吐き出され、“リアリティ”がヤバいほど希薄になった現代ニッポン。

昨日は、快楽殺人の犠牲者が夜陰に転がり、ガキたちが覚醒剤を吸う。今日も、大バカ者が超レアなブランド腕時計を命を賭けて万引きし、ストーキングを純愛と誤解する。

この国を覆い尽くす狂気を抜群のユーモアとドライブ感で描破し、野間文芸新人賞に輝いた傑作作品集。

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読者の声

全然救いがない感じがしました。しかし、薄っぺらい偽物の希望を描いていないから逆によかったです。(47歳 男性 無職)

6位「□ しかく」1票

突如もたらされた奇妙で厄介なミッション。巻き込まれた男は、恐怖の先にどんな風景を見るのか。視覚、死角、刺客、詞客、始覚、四角…あらゆる「しかく」が襲いかかる地獄の四面楚歌。4つの季節で描く、作家初のホラーサスペンス。

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読者の声

この作品はミステリーであるのにフィクションの世界感も感じられ楽しめます。(42歳 女性 無職)

6位「クエーサーと13番目の柱」1票

元写真週刊誌の記者・タカツキリクオは、謎の雇い主カキオカの依頼のもと「Q」と呼ばれるアイドルのパパラッチを行う、モニタリングチームの一員。最新機器を駆使し、綿密なチームプレイで最新のターゲット、EDのミカを追い詰めてゆく。

ところが、新たにメンバーに加わったニナイケントという男が少しずつ不審な動きを見せてきたのと同時に、チームのメンバーたちが次々と何者かの襲撃を受け始める。敵の正体もわからないまま、一転して追われる側になったタカツキが取った行動とは―。

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読者の声

雇い主にアイドルの行動を監視報告するチームの事件を題材に描かれ独特の世界観がありスリリングな作品。(48歳 女性 主婦・主夫)

6位「キャプテンサンダーボルト」1票

ゴシキヌマの水をよこせ―突如として謎の外国人テロリストに狙われることになった相葉時之は、逃げ込んだ映画館で旧友・井ノ原悠と再会。小学校時代の悪友コンビの決死の逃亡が始まる。破壊をまき散らしながら追ってくる敵が狙う水の正体は。話題の一気読みエンタメ大作、遂に文庫化。本編開始一時間前を描く掌編も収録!

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読者の声

山形県の蔵王を舞台にしたサスペンス。事件に巻き込まれた主人公が真相に迫っていくところが読みどころです。(52歳 男性 会社員)

まとめ

いかがでしたでしょうか。阿部 和重のおすすめ小説をランキング形式で紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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