三浦 綾子おすすめ小説ランキング10選【読書好き50人の声を集めました】

三浦 綾子は1992年北海道生まれ。小学校教師を務めたが退職し、療養生活を送るなかでキリスト教と出会い、洗礼を受けます。1966年に「氷点」はベストセラーとなり、作家活動に専念するようになりました。

クリスチャンであるため、キリスト教の影響を受けた作品を発表しています。

今回は三浦 綾子の多数の作品のなかから、読書好き34人におすすめ1冊選んでもらい、その感想をまとめました。

1位「塩狩峠」20票

結納のため札幌に向った鉄道職員永野信夫の乗った列車が、塩狩峠の頂上にさしかかった時、突然客車が離れ、暴走し始めた。声もなく恐怖に怯える乗客。信夫は飛びつくようにハンドブレーキに手をかけた…。

明治末年、北海道旭川の塩狩峠で、自らの命を犠牲にして大勢の乗客の命を救った一青年の、愛と信仰に貫かれた生涯を描き、人間存在の意味を問う長編小説。

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読者の声

中高生にお薦めしたい。乗客を救うため汽車にブレーキをかけるために自ら身を挺して汽車の下敷きになる主人公の崇高な魂に打ち震えます。目の前にある幸せをつかまず、自己犠牲の選択をするクリスチャンの主人公の行動に無宗教である者にも大変影響を与える一冊です。本当の生き方や本当の愛とはと深く考えさせられます。(51歳 女性 自営業)

極限状況の中での「自己犠牲」を描いていて印象深い作品でした。(48歳 男性 パート・アルバイト)

実話ベースの物語なので、リアリティがあって面白かったです。命の大切さや善悪など、色んなテーマについて考えさせられました。(28歳 女性 会社員)

列車が暴走していくのを止めたすえの、車掌さんの最後の結末が悲しいもので、なんとも言えない気持ちになる(44歳 男性 無職)

学生の頃の感想はただただ悲しい話だった。大人になり読み返すと、信夫の誠実さや行動に共感できる所もある。描写も細やかで想像しやすく、信仰心が強い話しも出てくるが何の抵抗もなく読める。(29歳 女性 会社員)

一人の人間が日常の中でなにかに気づき、幸せを感じ、思案する姿が丁寧に描かれています。信仰に関する小説であるにもかかわらず、比較的読みやすいというのがポイントです。(20歳 女性 学生)

自分の身を呈して他者の命を守る青年に涙が止まりませんでした。(51歳 女性 会社員)

自分が犠牲になってまで列車を止めて、多くの人を救うというのは、感動する点ですが、現代ではみな自己的で、そのようなことをできる人は、ほとんどいないだろうと思いました。(51歳 男性 会社員)

中学生の夏休み課題本として読んでから、何年経って読んでも純粋な気持ちになり人生を振り返るような清々しさがある。(48歳 女性 自営業)

クリスチャンである三浦綾子さん自身が、命の尊さを問う渾身の一作だと思います。ラストは涙が止まらなくなるほど泣きました。(43歳 女性 無職)

鉄道事故を取り扱ったインパクトがとても強く読みごたえがある、三浦綾子の代表だと思う(30歳 女性 会社員)

純粋な主人公の若き鉄道員が、自らの命を犠牲にして大勢の乗客の命を救ったシーンは涙が止まりませんでした。高校生の頃に読みましたが、未だに忘れられません。(56歳 男性 自営業)

何度読んでも最後モヤモヤします。わたしならどうするか…いまだに答えが出ません。学生の頃から何度も読み返しても主人公の行動は自分を幸せにしてきたのか?と考えてしまいます。答えがでない良さなのかもしれません。(45歳 女性 会社員)

実際の事故をもとにしていて宗教のことや明治時代の雰囲気を感じられて良かったです。すごく泣けて真っすぐな気持ちになれます。(42歳 女性 パート・アルバイト)

信仰とはどういうことなのか…深く考えさせられました。人生に迷ったなど、ことあるごとに思い出す忘れられない小説です。(55歳 女性 パート・アルバイト)

主人公の鉄道員が、逆走した機関車を止めて、乗客を救ったという内容です。(58歳 女性 主婦・主夫)

鉄道事故の際に自らの命を犠牲に乗客を守った鉄道職員の生涯を描く作品。(25歳 男性 会社員)

鉄道職員である永野信夫が自分の命を犠牲にして沢山の乗客を救ったこと(60歳 女性 パート・アルバイト)

実際にあった鉄道事故を題材にしていること、自分の命を犠牲にして他人を救った信夫の生き方、ふじことの純愛などが挙げられると思います。信夫の、見返りを求めない愛、行動の原動力はどこからきているのか、信仰について深く考えさせられます。(43歳 女性 主婦・主夫)
クリスチャンの志が、絵に描いた餅で終わること無く具現化されて描かれているところ(51歳 女性 パート・アルバイト)

2位「氷点」17票

辻口病院長夫人・夏枝が青年医師・村井と逢い引きしている間に、3歳の娘ルリ子は殺害された。

「汝の敵を愛せよ」という聖書の教えと妻への復讐心から、辻口は極秘に犯人の娘・陽子を養子に迎える。何も知らない夏枝と長男・徹に愛され、すくすくと育つ陽子。やがて、辻口の行いに気づくことになった夏枝は、激しい憎しみと苦しさから、陽子の喉に手をかけた―。

愛と罪と赦しをテーマにした著者の代表作であるロングセラー。

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読者の声

人生の勉学になるし年齢層関係無しに楽しむ事が出来る事でお勧めになります。(28歳 女性 会社員)

小説も何度も読んでいるし、ドラマも見た。ドラマチックな展開で一気に読めてしまう。三浦さんの小説は文章が美しくて情景をイメージしやすいところが良い。(41歳 女性 会社員)

物語の展開が面白く、飽きないで最後まで読めます。人間について、深く考えさせられる名作です。(41歳 女性 主婦・主夫)

男女の愛憎を描き、そのドロドロに巻き込まれた養子をめぐるストーリーが面白いです。(38歳 男性 会社員)

「原罪」。人間の生まれながらの罪とは、何か?果たしてそういうものが、本当に存在するのか?あるとするならば、なぜ罪というものが人間の心に巣くっているのか?これらの問いかけに対して、読み手の心を深く穿つ作品である。医師の家の娘と殺人者の娘が、すり替えられる。何も知らず美しく成長した娘は、実は自分が殺人者の娘であったと知り、自殺をはかる。息を飲む意外な結末が。(58歳 女性 自営業)

人間の絆とは?命とは?許しとは?といった題材を親子を通して描いているところ。(57歳 男性 自営業)

大学時代に先生に勧められて読了。各登場人物の心理描写が素晴らしく、読み始めたらすぐに惹きつけられました。原罪や生きる意味を考えさせられ、私の人生に最も大きく影響を与えた作品の一つです。(46歳 男性 パート・アルバイト)

養子としてもらわれた陽子の運命に翻弄される人生を見事に描いた作品で読み応えがあります。(48歳 男性 会社員)

圧倒的な文章力でぐいぐい引き込まれてしまいます。痛ましい事件を発端とした複雑な人間関係とそれぞれの背景、さまざまな誤解、そんな中でどんなに大人に振り回されてもけなげに生きる少女、すべてが丁寧に描かれています。読後感はやや重いですが心に残り、登場人物や作品への作者の愛が感じられるような気がしました。(64歳 女性 パート・アルバイト)

夫婦の娘が殺され、新たに招いた娘は殺人者の娘のだという異質な導入が光る人間ドラマに心ひかれました。(31歳 男性 会社員)

純粋で清らかな女の子が、自分が不倫関係で生まれた子だと知り、葛藤しながらも成長していく様が、心に突き刺さる。(51歳 女性 主婦・主夫)

継母によるいじめ、義理の兄妹間の恋愛感情に変わるところの葛藤などが書かれていて、良かったと思います。(46歳 女性 主婦・主夫)

嫉妬や憎悪などのドロドロした気持ちがとても上手く表現されています。続きが気になってあっという間に読んでしまいました。(39歳 女性 主婦・主夫)

決してハッピーな気持ちにはなれませんが、人間の嫌な部分が書かれていてはっとさせられます。なぜか心に残っています。(48歳 女性 会社員)

自分の子供を殺した犯人の子供を育てる親と自分の出生を知ってなお明るく振る舞う子供のそれぞれの心の葛藤を考えさせられる点です。家族間の事件が増えた今だからこそ読んでもらいたい作品です。(34歳 男性 会社員)

継母による継子いじめを描いた作品。ストーリーの背景にはキリスト教の原罪というテーマが漂う。(27歳 女性 主婦・主夫)

ドラマを観てから原作を読みました。これは失敗でした。やはり映像のイメージの呪縛からは逃れられませんでした。女性としての観点はやはり共感するところも多く、好きな作品の一つになりました。(53歳 女性 公務員)

3位「母」3票

結婚、家族、愛、信仰、そして死―。明治初め、東北の寒村に生まれた多喜二の母、セキの波乱に富んだ一生を描く、書下し長編小説。構想10年。三浦文学の集大成。

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読者の声

蟹工船の小林多喜二の母親の言葉を、聞き書きのように書いた作品。雰囲気が大好きです。(45歳 男性 会社員)

小林セキとその次男でプロレタリア作家の小林多喜二の、波瀾万丈に満ちた生涯を描く物語が奥深い(39歳 男性 会社員)

小林多喜二の母の独白の小説です。小林多喜二の蟹工船を読了したのちに読みました。作者をとりまいていた貧困・信仰などの環境について涙なしには読めませんでしたが、作品全体に家族愛が感じ取れる名作です。(39歳 女性 パート・アルバイト)

4位「銃口」2票

昭和元年、北森竜太は北海道旭川の小学4年生。納豆売りをしている転校生中原芳子に対する担任坂部先生の温かい言葉に心打たれ、竜太は教師を志す。

竜太の家は祖父の代からの質屋。父、政太郎は侠気の人で、竜太が中学生の折、工事現場から逃げ出した朝鮮の青年、金俊明を匿い、ひそかに逃がしたこともある。

日中戦争が始まった昭和12年、竜太は望んで炭鉱の町の小学校へ赴任する。生徒をいつくしみ、芳子との愛を育みながら、理想に燃える二人の背後に無気味な足音、それはこれからの過酷な運命の序曲だった。

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読者の声

言いたいこともろくに言えない、様々な自由を奪われた中での生活を送ることの息苦しさ。(20歳 女性 無職)

戦争とはあってはならない、いつまでも爪痕として残ってしまうというけこと。(54歳 男性 会社員)

4位「細川ガラシャ夫人」2票

明智光秀の娘として何不自由なく育てられた玉子は、16になった時、織田信長の命令で細川忠興のもとに嫁ぐこととなった。女性が男性の所有物でしかなく、政略の道具として使われた時代に、玉子は真の人間らしい生き方を求めて行く…。実の親子も殺し合う戦国の世にあって、愛と信仰に殉じた細川ガラシャ夫人。その清らかにして熾烈な悲劇の生涯を浮き彫りにした著者初の歴史小説。

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読者の声

初之介の思いが切ないところが良いです。気高く美しいガラシャ夫人の人柄がわかる作品です。(43歳 女性 主婦・主夫)

命をかけて信念を貫いた細川ガラシャの生涯を的確且つオリジナリティも合わせているところが良いです。(42歳 男性 会社員)

5位「ひつじが丘」2票

過ちを犯さない人間はいない。だからこそ愛することはゆるすこと。永遠の愛のテーマ。

牧師の家に育った奈緒美は高校卒業後、友人・京子の兄、良一から求婚される。やんちゃな面を持つ良一に奈緒美は惹かれていくが、良一の人間性に不安を感じ取った両親は反対する。

一方、奈緒美の高校時代の担任で、良一の女性遍歴を知る竹山もまた、奈緒美への密かな思いを抱くだけに祝福することができなかった。周囲の声に反発する奈緒美は函館に帰る良一を送りに行き、そのまま結婚生活を始めてしまう。

だが、そのわずか数か月後には、良一の冷酷な面を知ることになるのだった。

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読者の声

ドラマチックな恋愛模様、高飛車な美少女だったヒロインがまさかのろくでなしと駆け落ちし、波乱万丈に巻き込まれていくのがハラハラして面白い。(32歳 女性 自営業)

キリスト教が深く根底にあるお話です。愛することは許すこと、という牧師の言葉がずっと胸に残っています。もし自分だったら、不貞を犯した夫を許せるかな…と考えさせられたお話です。(45歳 女性 パート・アルバイト)

5位「道ありき」1票

著者の二十歳代前半から療養生活、自殺未遂、光世氏との結婚までを記した自伝的小説。

小学校の教師をしていた綾子は、敗戦を迎え、それまで教えてきたことが間違いだったのではとの思いにさいなまれ、虚無感を覚える。教師を辞め、結婚を決意するが、結納が届くその日に倒れ、その後、肺結核を発病する。

長い療養生活の中で婚約解消、自殺未遂などを経験するが、同じ結核患者でクリスチャンの幼なじみ前川正の献身的な支えを得て、生きる希望を見いだしていく。

その後、脊椎カリエスを患った綾子は、受洗する。そんな折、前川正が危険な大手術を受けることになり……。

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読者の声

いわゆる自伝小説です。彼女の繊細な部分が垣間見えつつも綴られた言葉に魂が宿っているような重厚感のある雰囲気が素敵な作品です。(35歳 男性 会社員)

5位「泥流地帯」1票

突然爆発した十勝岳の泥流は開拓部落に襲いかかり、一瞬にして、家族の命を奪い、田畠を石河原に変えた。

地獄と化した泥流の地から離散していく人々もいるなかで、拓一・耕作兄弟は、祖父・父の苦労の沁み込んだ土地を、もう一度稲の実る美田にしたいと、再び鍬を手にする。

そんな彼らに、さらに苦難が襲いかかる。苦闘の青春を描き、人生の報いとは何かを問う感動の完結編。

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読者の声

人間関係やそれぞれの価値観がとても心を打たれる作品で面白いです。(38歳 男性 会社員)

5位「ちいろば先生物語」1票

雨天の日には、履く靴も、さす傘もなく、弟妹たちは学校を休まねばならぬ状態であることを、榎本保郎は百も承知だった。が、何としても同志社の神学部に進みたかった。結局は家族を真の意味で幸せにできると、固く信じた。イエスを乗せ、命ずるがままに行く小さなロバのようになりたいと決意した―。熱血牧師の生涯を描く。

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読者の声

ちいろば先生がクリスチャンになるまでの壮絶な人生を物語にしています。聖書とは、クリスチャンとは、読んでいて宗教という枠を切り離してみることができます。(44歳 男性 会社員)

5位「帰りこぬ風」1票

ほんとうの自分とは何か、存在するのか、どういうものなのか。生き方に悩む主人公が日記体で綴る、青春小説。

理想にもえる22歳の看護婦・西原千香子は、同じ病院に勤める独身の青年医師・杉井田に心を引かれ、関係を持ってしまう。しかし杉井田は患者の母親と出奔してしまった。ほんとうの生き方と何か、ほんとうの自分とは何か。

ひたむきに生きる千香子が日記に綴る、青春の記録。

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読者の声

初めて男性と付き合うことになった女性が、男性は私の何が好きで付きあうのか?もし自分が変な姿をして現れても変わらず好きで居てくれるのか?様々な悩みや疑問を抱きながら看護師として生きていく様。三浦綾子さんの作品はどれも考えさせられるものはがり。心が広く、様々な痛みや経験を超えてきた作者ならではの、生身の人間の作品が多々。多くの方に読んで頂きたい作品ばかりです。(45歳 女性 主婦・主夫)

まとめ

いかがでしたでしょうか。三浦 綾子のおすすめ小説をランキング形式で紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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