平野 啓一郎おすすめ小説ランキング10選+新書1選【読書好き33人の声を集めました】

平野 啓一郎は、高校時代にはじめての小説を書き、大学進学後には軽音楽部でバンド活動をしながら在学中に「日蝕」を書き上げ、1999年に芥川賞を受賞。

一組の男女の恋愛を描いた「マチネの終わりに」は2019年に映画化され話題になりました。

今回、平野 啓一郎おすすめの小説について読書好きの方にアンケートをとり、その結果をまとめました。

1位「マチネの終わりに」12票

天才クラシックギタリスト・蒔野聡史と、国際ジャーナリスト・小峰洋子。四十代という“人生の暗い森”を前に出会った二人の切なすぎる恋の行方を軸に、芸術と生活、父と娘、グローバリズム、生と死などのテーマが重層的に描かれる。

いつまでも作品世界に浸っていたいと思わずにはいられないロングセラー恋愛小説を文庫化! 

「BOOK」データベース

読者の声

未来だけを変えられると思ってしまっている人が多い中、実は未来が過去を変えていると書かれてるのは深いなと感じました。(26歳 女性 主婦・主夫)

大人としての美しい恋愛の終わり方がかっこよくて綺麗だと思いました。(23歳 男性 パート・アルバイト)

酸いも甘いも知り尽くした大人だからこそ恋愛が上手くいかないのかもしれない、なんとももどかしい気持ちにさせられるところ。(20歳 女性 無職)

映画では触れられていない蒔野と洋子の細かい描写が7年という再会までの期間をより感慨深いものにさせてくれています。(45歳 男性 会社員)

映画化された感動の恋愛物語。彼の作品の中でも読みやすい作品です。(65歳 男性 無職)

福山雅治さんと石田ゆり子さん主演で映画化された作品で、とても切ない大人の恋の描写が素晴らしい作品です。(48歳 男性 会社員)

とにかく切ない。それも若い頃の恋愛の切なさとは違う、大人の恋の切なさ、美しさが、あらわれています。(44歳 女性 主婦・主夫)

二人の一途な愛に感動しました。海外の描写が丁寧だったので、情景を思い浮かべやすかったです。(28歳 女性 公務員)

深く愛し合いながら一緒になることが許されない二人が、再び巡り逢う日はやってくるのか。ただ、この主人公の男女は既に40代であり、年齢にふさわしいふるまいなのかは賛否両論あるかと思います。しかし、当事者の気持ちも共感できる部分が多くあり、私は作品に入り込んでしまいました。(42歳 男性 会社員)

大人の恋愛ですが、情景描写がとてもきれいでストーリーに入り込める所がいい。もっと読みたい気分です。出会いから丁寧に描かれているし、すれ違っていくところも妙にリアルなので読み応えあります。(45歳 女性 主婦・主夫)

社会的立場やしがらみがある中での恋愛。ただ好きというだけではいかない想い。現在の儚さ。そして、平野先生の描写が相まって情感たっぷりの作品です。(40歳 女性 主婦・主夫)

デビュー作とは打って変わって、純粋な恋愛小説で驚いた。切ない展開、ラストはおすすめ。(35歳 女性 会社員)

「葬送」4票

ロマン主義の全盛期、十九世紀パリ社交界に現れたポーランドの音楽家ショパン。その流麗な調べ、その物憂げな佇まいは、瞬く間に彼を寵児とした。高貴な婦人たちの注視の中、女流作家ジョルジュ・サンドが彼を射止める。

彼の繊細に過ぎる精神は、ある孤高の画家をその支えとして選んでいた。近代絵画を確立した巨人ドラクロワとショパンの交流を軸に荘厳華麗な芸術の時代を描く雄編。

「BOOK」データベース

読者の声

音楽家ショパンと画家ドラクロワなど、フランスの芸術界を描いた長編(30歳 女性 会社員)

作曲家ショパン、画家ドラクロワを軸に人間模様が描かれる。人間とは、こんなにも複雑な生き物なんだ、と思わされる。もっと単純に生きても良いような気がするが、だから逆に人生は面白いのかなと思う。(37歳 女性 主婦・主夫)

ショパンの晩年と最期についての大作である。死というものと真摯に向き合うことで世界を変えた作品。死にゆくもの。人より重い歴史のようなものが、死にゆくものの人間の尊厳により確かにあるということを世界に示した作品。(57歳 女性 自営業)

かなりの長編小説だけど飽きずに読み進めることができる。ジョルジュとショパンの駆け引きなしの恋模様が好き。(42歳 女性 自営業)

「かたちだけの愛」4票

自動車事故で、片足を切断する大怪我を負った女優の叶世久美子。偶然、現場に駆けつけたデザイナーの相良郁哉は、その後、彼女の義足を作ることになる。しだいに心を通わせていく二人は、それぞれの人生の中で見失っていた「愛」を取り戻そうとするが…。平野啓一郎が描く、愛のかたち。

「BOOK」データベース

読者の声

かたちだけの愛を経験した方にお勧めだし恋愛が苦手な方にお勧めになるからです。(28歳 女性 会社員)

脚を失ってしまった女優さんと、その女性の義足を作った男性のラブストーリーで、大人のラブストーリーという感じでした。恋愛っていいなと思える作品です。(39歳 女性 主婦・主夫)

大人向けの思みのあるラブストーリー。「愛とは、相手の存在が、自らを愛させてくれることではあるまいか?」という作中の一言がとても印象に残る作品。(40歳 男性 会社員)

本当の愛とは何なのか、ということについて深く考えさせられる作品になっています。(21歳 女性 学生)

「一月物語」3票

明治三十年、奈良県十津川村。神経衰弱の気鬱を逃れ、独り山中をさまよう青年詩人・真拆は、老僧に蛇毒から救われ、山寺に逗留する。俗世から隔絶された奇妙な時空の中で、真拆はいつしか現実と夢界の裂け目に迷い込み、運命の女と出逢った。

それは己の命を賭けることでしか成就しない愛、だが、刹那に失われる運命の愛だった…。古典的風格さえ漂う端麗な筆致で描かれた聖悲劇。

「BOOK」データベース

読者の声

難しい言葉が出てきますが、恋愛感情を押さえられない人の心を捉えています。(45歳 男性 会社員)

文章を読んでいるのに、自分の周りには木々が生い茂り、色とりどりの濃い蝶々が飛んでいる場所へと誘わられる。(45歳 女性 主婦・主夫)

まるで異国のおとぎ話を聞いているような神秘的な世界観があり、別世界に連れていかれたような独特な印象がありました。言い回しが少し難しいのがちょっと癖が感じられました。(35歳 男性 会社員)

「日蝕」2票

現代が喪失した「聖性」に文学はどこまで肉薄できるのか。舞台は異端信仰の嵐が吹き荒れる十五世紀末フランス。賢者の石の創生を目指す錬金術師との出会いが、神学僧を異界に導く。洞窟に潜む両性具有者、魔女焚刑の只中に生じた秘蹟、めくるめく霊肉一致の瞬間。

華麗な文体と壮大な文学的探求で「三島由紀夫の再来」と評され、芥川賞を史上最年少で獲得した記念碑的デビュー作品。

「BOOK」データベース

読者の声

15世紀のフランスを舞台にした、宗教の表と裏、人間の表と裏の描写が大変おもしろい。(69歳 男性 無職)

錬金術師ピエェル・デュファイの居場所を教えられる。酒場を兼ねた宿屋に宿泊することとなったニコラという内容が好きです(30歳 男性 主婦・主夫)

「決壊」2票

2002年10月、全国で次々と犯行声明付きのバラバラ遺体が発見された。被害者は平凡な家庭を営む会社員沢野良介。事件当夜、良介はエリート公務員である兄・崇と大阪で会っていたはずだったが―。絶望的な事件を描いて読む者に“幸福”と“哀しみ”の意味を問う衝撃作。

「BOOK」データベース

読者の声

インターネット時代を背景にした殺人と赦しを描き、現在の社会への鋭い問いかけをする作品。(39歳 男性 会社員)

哲学的な文章で内容は重いが、ストーリーが面白くて惹き込まれる。サスペンス的な感じなのもいい。(26歳 男性 パート・アルバイト)

「顔のない裸体たち」2票

ごく平凡な女教師・吉田希美子は、ふとしたきっかけで登録した出会い系サイトで知り合った男との行為にのめり込んでいく。男は自分たちの性行為を録画撮影して、インターネットのアダルトサイトに投稿する趣味があった。

ネット上を歩き回る淫らな彼女の顔にはモザイクがかかっていて、誰にもわからないはずだった。事件が起きるまでは…。“若き文豪”が過激な描写でネット社会の罠を描き、話題沸騰の問題作。

「BOOK」データベース

読者の声

「空白を満たしなさい」1票

世界各地で、死んだ人間がよみがえる「復生者」のニュースが報じられていた。生き返った彼らを、家族は、職場は、受け入れるのか。土屋徹生は36歳。3年前に自殺したサラリーマン、復生者の一人だ。自分は、なぜ死んだのか?自らの死の理由を追い求める中で、彼は人が生きる意味、死んでいく意味を知る―。

私たちは、ひとりでは決してない。新たな死生観を描いて感動を呼ぶ傑作長編小説。

「BOOK」データベース

読者の声

全体的に観念的な作品だった印象ですが、読み終わると、他の作品では得難い感動があったと思います。じっくり時間をかけて読める方に、おススメします。(40歳 男性 会社員)

「ドーン」1票

人類初の火星探査に成功し、一躍英雄(ヒーロー)となった宇宙飛行士・佐野明日人(さのあすと)。しかし、闇に葬られたはずの火星での“出来事”がアメリカ大統領選挙を揺るがすスキャンダルに。さまざまな矛盾をかかえて突き進む世界に「分人(デイヴイジユアル)」という概念を提唱し、人間の真の希望を問う感動長編。Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。

講談社文庫

読者の声

徐々に明らかにされていく秘密にハラハラし、最後まで展開がどうなるか分からずドキドキしながら読める点がおすすめです。(33歳 男性 会社員)

「ある男」1票

弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。

ある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。悲しみにうちひしがれた一家に「大祐」が全くの別人だったという衝撃の事実がもたらされる……。

里枝が頼れるのは、弁護士の城戸だけだった。人はなぜ人を愛するのか。幼少期に深い傷を背負っても、人は愛にたどりつけるのか。「大祐」の人生を探るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿が浮かびあがる。人間存在の根源と、この世界の真実に触れる文学作品。

「BOOK」データベース

読者の声

妻が夫の大佑と思っていた男は実はそうでなかったという衝撃的な出だしで始まる物語。(27歳 女性 主婦・主夫)

「私とは何か 「個人」から「分人」へ」1票

小説と格闘する中で生まれたまったく新しい人間観!嫌いな自分を肯定するには?自分らしさはどう生まれるのか?他者と自分の距離の取り方―。恋愛・職場・家族…人間関係に悩むすべての人へ。

「BOOK」データベース

読者の声

自分を肯定して良いんだという自信を与えてくれる本です。分人という新しい考え方を提案されたような気がします。(50歳 女性 主婦・主夫)

まとめ

いかがでしたでしょうか。平野 啓一郎のおすすめ小説を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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