篠田 節子おすすめ小説ランキング15選【読書好き36人の声を集めました】

篠田 節子は1955年生まれのホラー・推理・SF作家です。大学卒業後に10年以上、公務員として役所に勤務をしました。

小説執筆講座に通いながら執筆を行い、「絹の変容」で小説すばる新人賞を受賞します。その後は公務員を退職し作家活動に専念しました。

今回、読書好きの方々にアンケートをとり、篠田 節子の作品から1冊を選んでもらいました。その結果を感想とともにお伝えします。

「女たちのジハード」13票

中堅保険会社に勤める5人のOL。条件のよい結婚に策略を巡らす美人のリサ。家事能力ゼロで結婚に失敗する紀子。有能なOLでありながら会社を辞めざるをえなくなったみどり。自分の城を持つことに邁進するいきおくれの康子。

そして得意の英語で自立をめざす紗織。男性優位社会の中で、踏まれても虐げられても逞しく人生を切り開いていこうとする女たち。それぞれの選択と闘いを描く痛快長編。直木賞受賞作品。

「BOOK」データベース

読者の声

登場人物たちが皆個性的で一人一人キャラが立っている。多少の急展開はあったが最後まで飽きずに読めた。(32歳 女性 主婦・主夫)

4人の女性の生き方の中でも康子という女性が、専門家の手を借りずやくざなどの妨害にも負けず自分で考えて行動して競売物件の部屋を競り落としていく。その様子が丁寧に書かれていて圧巻。(52歳 女性 自営業)

男性社会の中で立ち上がる女性たちの戦いを描いた、先進的な内容で女性にとって力づけられる小説(30歳 女性 会社員)

中堅保険会社に勤める極めて日本的なOL5人の人生を描いた物語。(25歳 男性 会社員)

5人の女性がそれぞれ個性的に生きていく姿が描かれていて面白いです。(23歳 男性 パート・アルバイト)

登場する女性たちがそれぞれ自分の人生を考えて、自分で選択して行動して、実り多い人生を送ろうと悪戦苦闘します。努力が空回りしたりうまくいかないこともありますが、最終的には自分の選択に納得して前向きに進んでいく姿に、元気をもらえるような後味のよい作品です。前向きな気持ちになりたい方におすすめです。(44歳 女性 パート・アルバイト)

タイプの異なる5人のO Lが夢の為結婚の為仕事での自立の為、マイホーム購入の為と、目的も異なる中更には結婚に失敗したりと人生色々あれど自分なりの人生を見つけようと奮闘していくストーリー。何となく身近に感じられ力入れる事なく読める小説です。(57歳 女性 無職)

時代が変わっても一生懸命に生きる女性の姿に釘付けになり、勇気づいえられるような作品になっています。(20歳 女性 学生)

それぞれの女性が、それぞれの人生の別々の幸せを掴むために進んでいく。(54歳 女性 自営業)

90年代の女性達の働く女性の仕事に対する姿勢や、結婚感などが面白いです。少し昔の女性の考え方を知ることが出来るのが楽しいです。(39歳 女性 主婦・主夫)

5人のOLが決して楽じゃない生き様がとても面白かったです。強く生きようと思いました。(45歳 女性 会社員)

この作品は女性にスポットが当てられ日本の男尊女卑の考えを風刺しており私自身考えを改めました。一般職=女性、雑用=女性のような考えはもう古いのだと痛感しました。生き方、考え方を広げられる素敵な作品です。(21歳 男性 学生)

非常に読みごたえがあり、女性心理を的確に捉えている点がおすすめポイントです。(33歳 男性 会社員)

「夏の災厄」5票

平凡な郊外の町に、災いは舞い降りた。熱に浮かされ、痙攣を起こしながら倒れる住民が続出、日本脳炎と診断された。撲滅されたはずの伝染病がなぜ今頃蔓延するのか?

保健センターの職員による感染防止と原因究明は、後手にまわる行政の対応や大学病院の圧力に難航。その間にもウイルスは住人の肉体と精神を蝕み続け―。20年も前から現代生活の脆さに警鐘を鳴らしていた戦慄のパンデミック・ミステリ!

「BOOK」データベース

読者の声

感染が拡大するにつれ、都市が少しずつ機能を停止させていく様がリアルで、実際に起こり得そうだとゾワゾワさせられます。(46歳 女性 主婦・主夫)

ウイルス感染拡大による人々のパニックがコロナ禍の状況にそっくりで、非常にリアリティのある作品だと感じました。(26歳 男性 パート・アルバイト)

現在の状況を既に予見していたかのような、リアリティー溢れるパンデミック・ホラー(56歳 男性 無職)

国の法文化をリアルに描いていて、作り話とは思えないくらい怖かったです。改めて考えさせられる事が多い作品でした。(28歳 女性 会社員)

今の行政は危機管理意識が足りないと思わせる内容でした。もう少し考えを柔軟にして欲しいです。(57歳 女性 会社員)

「神鳥イビス」3票

夭逝した明治の日本画家・河野珠枝の「朱鷺飛来図」。死の直前に描かれたこの幻想画の、妖しい魅力に魅せられた女性イラストレーターとバイオレンス作家の男女コンビ。画に隠された謎を探りだそうと珠枝の足跡を追って佐渡から奥多摩へ。そして、ふたりが山中で遭遇したのは時空を超えた異形の恐怖世界だった。異色のホラー長編小説。

「BOOK」データベース

読者の声

朱鷺たちの人間への怨念や憎悪が凄まじく描かれていて美しい鳥からは想像もできませんでした。(51歳 男性 会社員)

ものすごく怖くて後味の悪い最恐のホラーですが、魅力ある作品に仕上がっています。篠田節子の代表作だと思います。(48歳 男性 自営業)

女性の人気イラストレーターとちょっとムサい、男性バイオレンス作家が、ある絵画を元に、そこに隠されていた恐ろしい秘密を暴いていくのですが、その彼らもまた、その絵の呪いに巻き込まれて行ってしまいます。(41歳 女性 主婦・主夫)

「仮想儀礼」3票


仮想儀礼(上) (新潮文庫)

ゲーム作家に憧れて職を失なった正彦は、桐生慧海と名乗って、同じく失業者の矢口と共に金儲け目当ての教団「聖泉真法会」を創設する。悩める女たちの避難場所に過ぎなかった集まりは、インターネットを背景に勢力を拡大するが、営利や売名目的の人間たちの介入によって、巨額の金銭授受、仏像や不動産をめぐる詐欺、信者の暴力事件、そして殺人など続発するトラブルに翻弄される。

「BOOK」データベース

読者の声

新興宗教を立ち上げてトラブルが起こる様が面白い。リアリティが感じられる描写なのもいい。(26歳 男性 パート・アルバイト)

仕事が上手くいかない男たちが、新興宗教で儲けていく話です。人間の愚かさや狂気をあばく作品。(65歳 男性 無職)

宗教のことって、自分では体験したくないけど知りたい世界で、小説で知れることは大事。こんなことばかりではないと思うけど、実際こんなエセ宗教も多いんだろうなと思わずにはいられなくなる作品です。(40歳 女性 主婦・主夫)

「百年の恋」2票

梨香子は33歳のエリート銀行員。才色兼備の彼女が、ある日、年収200万円のオタクなライター真一となぜか恋におちて…。結婚・出産・育児。少子高齢化時代の男女がくりひろげる、てんやわんやの結婚物語。

「BOOK」データベース

読者の声

価値観や状況の全く違う夫婦の様子で、年収が低く妻との格差がありながらも奮闘していく姿と周りの人との関係性がほのぼのするところがあります。(44歳 男性 会社員)

年収200万円の主夫と年収6000万円キャリアウーマンとの夫婦生活を描いた正反対な男女の物語(39歳 男性 会社員)

「弥勒」1票

ヒマラヤの小国・パスキムは、独自の仏教美術に彩られた美しい王国だ。新聞社社員・永岡英彰は、政変で国交を断絶したパスキムに単身で潜入を試みるが、そこで目にしたものは虐殺された僧侶たちの姿だった。そして永岡も革命軍に捕らわれ、想像を絶する生活が始まった。救いとは何かを問う渾身の超大作。

「BOOK」データベース

読者の声

とても深く重い作品で、生きるとは何か考えさせられますし、勉強にもなります。(38歳 男性 会社員)

「本からはじまる物語」1票


本からはじまる物語

「本」「本屋」を舞台に描いた18のストーリー。

「BOOK」データベース

複数の作家の短編集。篠田 節子の「バックヤード」を収録。

読者の声

本屋を舞台にした、短編集。その短い中に、物語が詰まっていて、一人ひとりの作家さんの作風も違って面白いです。(42歳 男性 会社員)

「廃院のミカエル」1票

商社現地社員の美貴は、ギリシャで口にした蜂蜜にビジネスチャンスを見出し、通訳の綾子や偶然知り合った壁画修復士の吉園とともに産地の村を目指す。

だが途中、廃院となった修道院に迷い込んでしまう。独居室の壁に描かれた大天使ミカエルの絵。無人の聖堂に響く祈りの声。逃げるように街に戻った後も次々と奇妙な事件が。綾子の異様なふるまい、相次ぐ村人の死、積み重なる家畜の死骸…。

かつて、あの修道院で何が起こったのか。

「BOOK」データベース

読者の声

修道院の雰囲気、聴こえる音などリアルにイメージできて、作品の世界に入り込めます。(42歳 女性 パート・アルバイト)

「長女たち」1票


長女たち (新潮文庫)

あなたは、そこまでして私の人生を邪魔したかったの―。認知症の母を介護するために恋人と別れ、仕事のキャリアも諦めた直美。孤独死した父への悔恨に苛まれる頼子。糖尿病の母に腎臓を提供すべきか苦悩する慧子。

老親の呪縛から逃れるすべもなく、周囲からも当てにされ、一人重い現実と格闘する我慢強い長女たち。その言葉にならない胸中と微かな希望を描き、圧倒的な共感を呼んだ傑作。

「BOOK」データベース

読者の声

改めて家族との今後の付き合い方について深く考えさせられる。(20歳 女性 無職)

「第4の神話」1票


第4の神話 (角川文庫)

芸大声楽科を卒業した美貌の人妻。理解ある夫、素敵な恋人、可愛い小供。すべてに恵まれた女性ベストセラー作家・夏木柚香が急逝した。だが、「私の作品は、五年しかもたない」という言葉を遺した彼女が美しい仮面の下に抱いていたのは―。

彼女の評伝を書くことになった女性ライター、小山田万智子が柚香の本当の姿を抉り出す。女の心の闇底に潜む真実に迫る衝撃作。

「BOOK」データベース

読者の声

急逝した美人小説家の自伝を書くライターが彼女の人生を追うといくつもの顔がでてくる。(38歳 女性 パート・アルバイト)

「死神」1票

市の福祉事務所に勤めるケースワーカーの仕事はひと筋縄ではいかない。難病、家庭問題、労働意欲の喪失、そして犯罪…社会の基準からはみだした「弱者」にとって最良の道とは何なのか。

日々模索するワーカーたちの奮闘と遭遇する事件を通して、現代社会が抱える暗がりと人間本来の強かさを描ききる連作集。

「BOOK」データベース

読者の声

病気や家庭環境が悪い社会的弱者にフォーカスしています。問題を直視せよ、というメッセージを受けました。(45歳 男性 会社員)

「三日やったらやめられない」1票


三日やったらやめられない (幻冬舎文庫)

本来、嘘をつむぐはずの小説家に、自身の日常をさらすエッセイを書けとはどういうことなのか?迷いながら、それでも依頼のままに綴ってみた時代への考察、取材や執筆上のふとしたできごと、旅の印象そして直木賞受賞後の騒動etc.驚きと発見がいっぱい、読んで納得、人気小説家の初エッセイ。巻末に斎藤綾子氏との語り下ろし特別対談も収録。

「BOOK」データベース

読者の声

内容としてはいたってシンプルな展開と女性らしい着眼点からの気持ちが私にとっては新鮮でした。(35歳 男性 会社員)

「鏡の背面」1票


鏡の背面

薬物依存症患者やDV被害者の女性たちが暮らすシェルターで発生した火災。「先生」こと小野尚子が入居者を救い、死亡。盛大な「お別れの会」が催された後、警察から衝撃の事実が告げられる。「小野尚子」として死んだ遺体は、別人のものだった。

ライターの山崎知佳は、過去を調べるうちに、かつて「女」を追っていた記者にたどり着く。一方、指導者を失ったシェルター内では、じわじわと不協和音が…。傑作長編サスペンス。

「BOOK」データベース

読者の声

薬物依存者やDV被害者が入居するシェルターにて起こった火災から始まる衝撃的なストーリーです。(27歳 男性 会社員)

「ブラックボックス」1票


ブラックボックス (朝日文庫)

真夜中のサラダ工場、最先端のハイテク農場、地産地消を目指す学校給食…「安全安心」を謳う「食」の現場でいま何が起きているのか。利益追求と科学技術への過信の果てに現れる闇を、徹底した取材と一流のサスペンスで描くエンターテインメント超大作。

「BOOK」データベース

読者の声

ある意味、毎日の生活の大部分を占める食のダークな部分を切り込んでいる様が気持ちが良い。(40歳 女性 主婦・主夫)

「ハルモニア」1票

脳に障害をもつ由希が奏でる超人的チェロの調べ。指導を頼まれ、施設を訪れた東野はその才能に圧倒される。名演奏を自在に再現してみせる由希に足りないもの、それは「自分の音」だった。彼女の音に魂を吹き込もうとする東野の周りで相次ぐ不可解な事件。「天上の音楽」にすべてを捧げる二人の行着く果ては…。

「BOOK」データベース

読者の声

精神障害を持ち、チェロの才能が素晴らしい女性に惹かれていく様を、狂おしく描いていたので胸に突き刺さりました。ドラマと同様見応えと読み応えがあります。(45歳 女性 主婦・主夫)

まとめ

いかがでしたでしょうか。篠田 節子のおすすめ小説を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

タイトルとURLをコピーしました