新井 素子おすすめ小説14選【読書好き37人の声を集めました】

新井 素子は小説家、ライトノベル作家。「あたしの中の……」が第1回奇想天外SF新人賞で佳作入選し、作家デビュー。大学進学後も執筆活動を続け、1981年には「グリーン・レクイエム」で第12回星雲賞日本短編部門を受賞しました。

今回は、読書好き37人におすすめ小説を1冊選んでもらい、その感想をまとめました。結果をランキング形式で紹介します。

「グリーン・レクイエム」9票

えっと、作品のご案内です。腰まで届く長い髪の娘・明日香。その髪に驚くべき秘密と力をひめた彼女の正体は? 彼女を愛してしまった青年・信彦との、のがれられぬ運命が明日香を見舞う。彼女の行く先は、さて、どこ? ショパンのノクターンが全編を包む「グリーン・レクイエム」、他二編の心躍るSF。

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読者の声

宇宙から来た知能を持つ植物と、その彼女に恋する青年の織り成す物語。(65歳 男性 無職)

光合成できる緑の髪を持つ女性という発想がすごい。切ないSFラブストーリーです。(40歳 女性 パート・アルバイト)

設定はSFですが主人公が男女ふたりで恋愛要素もあって読んでドキドキすることができる。(49歳 女性 パート・アルバイト)

ミステリーの形式でありながら恋愛をうまく描いているところです。(47歳 男性 自営業)

自分ならどうするかなど、自分と置き換えて読むと凄く共感出来ました。(38歳 男性 会社員)

緑色の髪を持つ明日香に対して恋心を抱いた信彦を中心に物語が展開していきます。(25歳 男性 会社員)

二人の男女の恋と宿命が深くも切なくて面白い作品だと思いました。(23歳 男性 パート・アルバイト)

少し文章は古いかもしれないですが主人公の女の子の置かれている設定が切ない作品です。(49歳 女性 パート・アルバイト)

不思議で、決してハッピーエンドでもなくて「なるほど」という終わり方でもなく私には少しモヤっと感が残る作品でした。だけど嫌なモヤモヤではなくて私ならどうするかなと不思議な世界への入り口に入るようなそんな作品でした。古い作品で私が生まれるよりもさらに前に出来た作品ですがどこか懐かしさを感じるようで、問題なく読めた作品でした。植物にも感情があるとよくわかる作品。(29歳 女性 会社員)

「星へ行く船」5票

森村あゆみ、19歳。“ちょっとした事情”で地球を捨て、火星へ家出中。無事に宇宙船が出航と思いきや、手違いで怪しげな男たちと同室に。男たちが関わるやっかいな事件に巻き込まれ―あゆみと太一郎の物語の出発点。

表題作ほか短編「雨降る星 遠い夢」、書き下ろし「水沢良行の決断」、新あとがきを収録。

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読者の声

人類が当たり前のように宇宙空間で暮らす近未来、家でついでに地球を出た少女を描く。(27歳 女性 主婦・主夫)

日常感がなくて現実的じゃない、まるで夢のような描写の数々に心が踊らされる。(20歳 女性 無職)

主人公あゆみの家出をきっかけに出会った様々な人物に影響を受けながら成長していくお話です。 SFと言ってもそこまでガチガチな話ではなく主人公始め、癖の強いキャラクター達が巻き起こすドタバタ劇が中心です。 良い意味でキャラ一人一人の個性が強いので、飽きることなく読めました。新井さんの小説は色々読んでますが、SFが苦手な方でも充分読みごたえのある1冊ですよ。(48歳 男性 会社員)

「星へ行く船2 通りすがりのレイディ」
通りすがりの出会いで宇宙規模の事件に巻き込まれるのは意外に面白かったです。(40歳 女性 会社員)

「星へ行く船6 星から来た船」
麻子さんは、あゆみちゃんのお姉さんだなあ。と思えるところが好き。ここがポイント!!(50歳 女性 主婦・主夫)

「扉を開けて」3票


扉を開けて (コバルト文庫)

「三拍子揃うと、危険!」あたしのテレパスがささやく。だけど、美弥子たち超能力3人組が集まってしまった時、突然目の前に扉が現れた! その向こうには何が…。ヒロイック・ファンタジー!

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読者の声

赤い魔の月と白い和の月の二の世界が印象的で、ひっそりと暮らしていた主人公が英雄となって戦う姿が素敵でした。(48歳 女性 パート・アルバイト)

超能力を持っている大学生たちが、時空の歪みに吸い込まれてしまうところから始まるSFファンタジー(39歳 男性 会社員)

中学生のときに、夏休みの読書感想文用に選び、嫌々読み始めたら面白くて一気に読んでしまったのを覚えています。主人公の女の子や、学校では地味で目立たなかった仲間がコンプレックスに感じて隠して過ごしていたことが、異世界で戦う中で、実は身を助けるとても貴重な能力だったということに気づき、元の世界に戻った後に前向きな気持ちになれたというところが、好きなポイントです。(47歳 女性 会社員)

「ひとめあなたに」3票

女子大生の圭子は最愛の恋人から突然の別れを告げられる。自分は癌で余命いくばくもないのだと。茫然自失する圭子の耳にさらにこんな報道が―“地球に隕石が激突する。人類に逃げ延びる道はない”。彼女は決意した。もう一度だけ彼に会いに行こう。練馬から鎌倉をめざして徒歩で旅に出た彼女が遭遇する4つの物語。来週地球が滅びるとしたら、あなたはどうやって過ごしますか。

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読者の声

来週、地球が滅ぶ、となれば自分の大事なもの・譲れないものがはっきりしてしまって、狂ってしまったり狂ってるように見えたりするんだろうな、と思いながら読んだ。怖い。(47歳 女性 自営業)

人類が滅亡するまで時間がある時に、自分はどうするのか?主人公のひたむきさに心打たれます。(56歳 女性 無職)

新井素子さんの作品の中で1番この作品が読みやすくて感情移入しやすい作品でした(26歳 女性 パート・アルバイト)

「おしまいの日」3票


おしまいの日 (中公文庫)

三津子と忠春は結婚七年、夫婦仲よく、絵に描いたように幸せな生活を送っていた。ただ一つ、忠春が仕事で毎晩、深夜をまわるまで帰宅しないことを除けば―。忠春を案じるが故に、三津子は少しずつ正気の淵から滑り落ちてゆく。

そしてとうとう「おしまいの日」がやってくるのだが…。新井素子の傑作サイコ・ホラー、待望の復刊。

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読者の声

坂田三津子という女性の心がだんだん壊れていく様が面白く、どこか哀しい感じがするのも良かった。(26歳 男性 パート・アルバイト)

主人公を狂人として認識していると最後の独白で本当に狂っていたのは誰なのか…と考えさせられる作品です。(29歳 男性 会社員)

主人公の夫を大切に思うゆえに、自身が徐々に不安定になっていく様に引き込まれました。主人公にゾッとしつつ、夫婦を取り巻く環境の異常さも垣間見え、独特な世界観を味わえる事がおすすめのポイントとなる作品です。(45歳 女性 パート・アルバイト)

「結婚物語」2票


結婚物語(上) (中公文庫)

結婚するって大変だ!作家・原陽子さんは大学時代の同級生・大島正彦くんからプロポーズされる。めでたく結婚…と思いきや、結婚式にこぎ着けるまでにはさまざまな障害(?)があった。親への挨拶、式場さがし、指輪問題…。

九ヶ月の婚約期間を乗り越えて、二人は無事、結婚式までたどり着けるのか?体験的結婚騒動記。

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読者の声

会話をしているような感じで書かれていて、陽子さんとたーさんのプロポーズから結婚式までのあれやこれやを取り上げた楽しいストーリーが、印象的でした。(52歳 男性 主婦・主夫)

あの新井素子が結婚がからんだラブコメを書いたのか!と驚きました。ヒロインのちょっとずれた感覚がよいスパイスになって楽しめます。(51歳 女性 自営業)

「くますけと一緒に」2票

ひとりぼっちの少女・成美の味方は、ぬいぐるみの“くますけ”だけ。くますけは成美とおしゃべりができる特別なぬいぐるみだ。でもこのことは誰にも内緒。事故で両親を亡くした成美は、ママの友達・裕子おばさんの家に引き取られることになった。裕子おばさんは、くますけにも優しくしてくれる。

だけど、ある日、夢にパパとママが出てきて、自分たちを殺したのはくますけだって言うの。どうして!?本当にくますけが殺したの?新井素子が贈る、ファンタジー・ホラー。

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読者の声

ハッピーエンドと捉えることもできるし、少し怖い結末だったと感じることもできるような人によって捉え方が変わる作品になっていて面白いです。(20歳 女性 学生)

ぬいぐるみ好きとしてとても共感してしまう。ラストにほんのり漂う怖さがとても好きです。(21歳 女性 学生)

「いつか猫になる日まで」2票


いつか猫になる日まで―SFコメディ (1980年) (集英社文庫―コバルトシリーズ)

公園にUFOが落ちるのを目撃した桃子たち6人。UFOの正体は、なんと宇宙船だった。出てきた宇宙人の招きで、船内に入った6人は、UFOを乗っ取るが!? 恋と笑いと冒険のニューSF!

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読者の声

宇宙人同士の戦争の中で超能力に目覚める地球の少年少女たちの物語。王道少年漫画風の設定と、ふんわりした新井素子の少女小説の風味がバランスよく融合しています。(35歳 男性 会社員)

19歳で書いたとは思えない軽快な文体がここちよい、ライトノベルの先駆け。(30歳 女性 会社員)

「あなたにここにいて欲しい」2票


あなたにここにいて欲しい (ハルキ文庫)

お互いのことはお互いが一番よく判っている―特別な関係で強い絆を持つ真美と祥子。小学校からの付き合いで、二十三歳になった今でもふたりには誰にも言えない秘密がある。

しかし、綾子と名乗るカウンセラーと出会ってから、祥子の様子がおかしくなり、忽然と姿を消してしまった。“祥子が私を拒絶するはずなんてない!” そう強く信じずにはいられなかった真美だが、現実はもっと深刻なもので…。感涙の青春長篇小説。

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読者の声

好き嫌いの別れる作品だと思うけれど、独特の語り口調と不思議なストーリーでハマる人にはハマる作品だと思う。かなり昔の作品だけれど、今読んでも古めかしくないので一度手にとってみてほしいです。(48歳 女性 主婦・主夫)

主人公たちの葛藤や克服が描かれているのが面白い。またテレパスといったSF要素があるのも良く、軽い文体で読みやすい作品。(46歳 女性 主婦・主夫)

「あたしの中の……」2票


あたしの中の…… (集英社文庫―コバルトシリーズ 75C)

バスの墜落事故で記憶を失ったあたし。どうやら通算27回も殺されかかって、なお不死身らしい。あたしって、いったい何者なんだろう? 表題のデビュー作をはじめ、初期の4作を収録した一冊。

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読者の声

デビュー作であるということと、文章が出版当時にしてはとてもカジュアル。(46歳 女性 自営業)

「絶句」1票

“あたし、新井素子っていう19歳のSF作家志望の女の子。で、今、SF新人賞のための原稿書いているところ。『絶句』ってタイトル。読者が絶句するほどおもしろいお話になるはずだったんだけど”なぜか突然、彼女の小説のキャラクターたちが実体化してしまったのである。

無茶苦茶に強いヒーローの一郎、マッド・サイエンティストの信拓、超能力をもつ美少女風男の子の拓、素子に瓜二つの人猫の美弥など。

やがて、彼ら、まぎれもない新井素子の想像の産物たちは、それぞれの特殊能力を生かして、現実の世界での生活を始めるのだったが…。

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読者の声

上下巻に別れた長編。タイトルとは裏腹にコミカルなストーリー展開、新井氏特有の語り口調で一気に読めてしまいます。(53歳 男性 自営業)

「新婚物語」1票


新婚物語〈1〉新婚旅行は命がけ (角川文庫)

あの陽子さんと正彦くん。ふつうでは考えられないような、なが~いなが~い困難と苦難のすえ、やっとめでたく結婚しました。で、結婚につきものなのが新婚旅行。ふつうですと、甘~く楽しいものと相場が決まっていますが、なにしろあの2人です。とてもとてもそんな風には…。

お待たせいたしました。嘘かホントかいつも話題になるお二人の、新婚物語が始まります。

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読者の声

童話に出て来るようなかわいいカップルの物語でこんな生活ができるなら結婚もいいな、なんて思える楽しいストーリーが魅力です。(58歳 女性 会社員)

「チグリスとユーフラテス」1票

遠い未来。惑星ナインへ移住した人類は、人工子宮を活用し、世界に繁栄をもたらした。だが、やがてなんらかの要因で生殖能力を欠く者が増加し、ついに“最後の子供”ルナが誕生してしまう。

滅びゆく惑星にひとり取り残されたルナは、コールド・スリープについていた人々を順に起こし始める。時を越え目覚めた者たちによって語られる、惑星ナインの逆さ年代記。第二十回日本SF大賞受賞作

「BOOK」データベース

読者の声

続きものでなく一冊で読めて、初期のものより文章が一般的で読みやすい。(41歳 女性 主婦・主夫)

「この橋をわたって」1票

急死したおばあちゃんが私に伝えたかったことは何?……不思議なミッションを与えられて歩き続けた私は、辿り着いて意外なことを知る(「なごみちゃんの大晦日」)。

十七歳での作家デビューから、独自の小説世界を創り続けて四十年。橋、猫、ケーキ、秘密基地、AI、碁盤――短篇+ショートショート+中篇、さまざまな味わいを楽しめるアラカルト作品集。

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読者の声

彼女の本を読んだことのない人にはオススメで、いわゆる短編集になっているのであまり気を張らずに気軽に読めるところがいいのと非日常感に包まれた雰囲気がいいです。(35歳 男性 会社員)

まとめ

いかがでしたでしょうか。新井 素子のおすすめ小説を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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