宮城谷 昌光おすすめ小説ランキング17選【読書好き41人の声を集めました】

宮城谷昌光は、1945年生まれ、歴史小説・時代小説の作家です。作品は中国歴史小説が多く、古代中国の時代を動かした人物が描かれています。

今回は多数の作品のなかから、読書好き41人におすすめ1冊選んでもらい、その感想をまとめました。その結果を紹介します。

「三国志」9票

建武元年(西暦25年)に始まる後漢王朝では、幼帝が続き、宮中は皇太后の外戚と宦官の勢力争いに明け暮れていた。正義の声は圧殺され、異民族の侵入が頻発し、地震や天候不順が続く。

六代目の帝に皇子が生まれた時、守り役に一人の幼い宦官がついた。その名は曹騰。後に八代目順帝の右腕となった彼こそ、曹操の祖父である。

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読者の声

後漢中期くらいの殺伐とした雰囲気や難しい人間模様やしがらみを繊細に描写した作品です。(35歳 男性 会社員)

一巻まで読んだが後漢から始まる登場人物が多く話の脱線も多いので横山光輝の三国志などで概要を理解したうえで読み進めるのがおすすめです。(25歳 男性 会社員)

登場人物が多く、非常に重厚感があって緻密に練られた世界観に引き込まれる。(20歳 女性 無職)

吉川英治さんの三国志とは、人物の描き方が異なっていたりして楽しめます。(48歳 男性 会社員)

老年の孫権、司馬氏の権威はどれほど大きいかが分かる内容でした。(37歳 女性 団体職員)

三国志は多くの作家によって描かれておりますが、宮城谷先生の「三国志」が一番面白いと思います。(21歳 男性 学生)

まったく新しい三国志です。曹操も劉備もなかなかでてきませんが、別物と考えると面白い。(36歳 女性 団体職員)

三国志に詳しい方でも、よりしっくり頭に入り、読み応えのある長編作であることが良かった。(40歳 女性 主婦・主夫)

三国志と言えば猛々しさを感じるものだがこの三国志は一風変わっている。そこがおもしろくもある。(50歳 女性 主婦・主夫)

「奇貨居くべし」4票


新装版 奇貨居くべし(一) 春風篇 (中公文庫)

秦の始皇帝の父ともいわれる呂不韋。一商人から宰相にまでのぼりつめたその波瀾の生涯を描く。十五歳の少年・不韋は、妾腹の子であるため、家にあっても孤独で、確たる未来を描けないまま日々を送っていた。

ある日、父の命により従者・鮮乙とともに旅に出ることになったが…。

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読者の声

中国の春秋戦国時代を主人公が商人の目線で時の英雄たちと接するのがとてもおもしろいです。(33歳 男性 自営業)

呂不韋の不明である前半生を圧倒的な説得力で確定させる筆力がさすが。史料のある後半生の部分はそれを凌駕する濃密な世界が展開する。史料に対する作者の真摯な姿勢にはいつも敬服する。(46歳 女性 会社員)

奇貨居くべしは、趙国の人質となっていた秦国の荘襄王を支えた呂不韋の生涯を描いた歴史小説であり、呂不韋は秦の始皇帝の父としてお知られる人物として秦国の宰相にまで上り詰め波瀾万丈な生涯は興味深く面白い作品です。また、春秋時代前期の楚国の厲王と武王に片足づつ切断された卞和の和氏の璧を手に楚国の黄歇や斉国の田分など戦国四君とのエピソードが描かれている面白い作品です。(49歳 女性 会社員)

一説に始皇帝の父ともいわれる呂不韋の波乱に満ちた人生を描いた壮大なストーリー。(56歳 男性 無職)

「太公望」4票

羌という遊牧の民の幼い集団が殺戮をのがれて生きのびた。年かさの少年は炎の中で、父と一族の復讐をちかう。商王を殺す―。それはこの時代、だれひとり思念にさえうかばぬ企てであった。

少年の名は「望」、のちに商王朝を廃滅にみちびいた男である。中国古代にあって不滅の光芒をはなつこの人物を描きだす歴史叙事詩の傑作。

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読者の声

数少ない資料をもとに壮大な物語を作り出しているので読みごたえがある(30歳 女性 会社員)

こころざしを高くして、生きて行く太公望の人生が魅力的です。僅かの人間で復讐を果たしていきます。(65歳 男性 無職)

とても深く濃い内容で、何度読んでも違う発見があり読み応えがあります。(38歳 男性 会社員)

漫画版の封神演義の太公望とちょっと違っていましたが、別物として読んでいくうちに太公望の数々の策略が次々展開されていき、妲己を追い詰めるまでのストーリーが読みやすかった。(42歳 女性 自営業)

「沈黙の王」4票

商王朝の王子・丁は、言葉の不自由のため、父王から追放された。しかし彼は苦難の旅の末に、目にみえる言葉―文字を創造した。己のハンディを跳ね返し普遍的価値を生み出した高宗武丁を描いた表題作をはじめ、古代中国に材を取った「地中の火」「妖異記」「豊饒の門」「鳳凰の冠」を収録。みずみずしい傑作集。

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読者の声

作者は白川静の影響を受けている。その白川より「あなたは勉強家だ」と感心されるほど漢籍を研究しているため、中国古代を舞台に描いた作品はとびきりにリアルである。まだ文字もなかったような時代を描いた作品を読んだことがなかったため、新鮮な感じで読めた。宮城谷の作品は、中国モノが特におすすめである。(54歳 男性 パート・アルバイト)

言葉を象(かたち)にした王の話です。言葉を発することができない王子が、短編集の中で「言葉」を求めながら旅を続ける構成に没入を感じながら読み進めていけます。短編ながら宮城谷さんの「漢字」に対する並々ならぬ表現を感じ取ることのできる一冊です。(25歳 女性 自営業)

中国の歴史モノでしたが難しくなく、その世界観に引き込まれました。ハラハラしながら読み進めました。(28歳 女性 会社員)

はるか古代の発明をした部族の物語で、文字が存在しない世界からのメッセージを受け取れる小説です。(42歳 男性 会社員)

「夏姫春秋」2票

中原の小国鄭は、超大国晋と楚の間で、絶えず翻弄されていた。鄭宮室の絶世の美少女夏姫は、兄の妖艶な恋人であったが、孤立を恐れた鄭公によって、陳の公族に嫁がされた。「力」が全てを制した争乱の世、妖しい美女夏姫を渇望した男たちは次々と…。壮大なスケールの中国歴史ロマン、直木賞受賞作。

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読者の声

美女ゆえに時代や運命に翻弄されてゆく女性の生き様が印象的でした。(48歳 男性 パート・アルバイト)

夏姫の生涯を描いた話は(自分が知る限りでは)あまりないと思われ、抱いていたイメージを良い意味で裏切られた。絶世の美女故に翻弄されつつも最後はハッピーエンドなので読後すっきりする。(37歳 女性 学生)

「玉人」2票

女あり、玉のごとし――その女人は、滑らかな手触りのいにしえの玉の燭台が乗り移ったかのような肌体の、穏やかで艶のある人妻だった。男は何年待っても、その女人を妻にしたいと願ったが……人を愛することの至上の喜びと、別離の悲しみを描く表題作。

ほかに、女の真の美しさをひきだし、いつくしむ天与の指をもつ男の生涯を描いた作品など、はかなくせつなく幻想的な六篇の恋物語。

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読者の声

人を愛することの喜びと、別れの哀しみを描いた人間の内面を深く描いた作品(39歳 男性 会社員)

あまり知られていない短編。内容は不倫もの(夫のある美女と相思相愛になる話し)ですが、作者の筆致がひたすら綺麗なので純愛のようにも読める、不思議な物語です。(30歳 女性 無職)

「沙中の回廊」2票


沙中の回廊 上下巻セット

中国・春秋時代の晋。没落寸前の家に生を受けた若者・士会は、並外れた兵略の才と知力で名君・重耳に見出され、混迷の乱世で名を挙げていく。生死を無意味にしないために人はなにをすべきか。勇気の本質とは―。

苦難を乗り越え、宰相にまで上り詰めた天才兵法家のあざやかな生涯を格調高く描いた古代中国傑作歴史小説。

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読者の声

文公亡き後の大国「普」を支えた名臣「士会」の生き様が大好きです。人生の達人だと思いました。(55歳 男性 自営業)

士会本人を主人公にした小説が意外です。士会が徳に勤め、歴代の晋の君主から信頼を寄せられ、ついに宰相に上り詰める生涯はドリームです。(42歳 男性 会社員)

「重耳」2票

黄土高原の小国曲沃の君主は、器宇壮大で、野心的な称であった。周王室が弱体化し、東方に斉が、南方に楚が力を伸ばし、天下の経営が変化する中で、したたかな称は本国翼を滅ぼして、晋を統一したが…。

広漠たる大地にくり広げられる激しい戦闘、消長する幾多の国ぐに。躍動感溢れる長編歴史小説全三巻。

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読者の声

中国の歴史についてわかっているととてもわかりやすく、別の作品にある『介子推』と読み合わせると尚、面白い作品です。(28歳 男性 会社員)

親子三代にも渡って展開されるストーリーで、少し難しいところもありますが、読み応えがめちゃくちゃあります。(39歳 女性 主婦・主夫)

「風は山河より」2票

戦国前夜の奥三河。瞬く間に西三河を支配した松平清康の驍名を聞いた町田城城主・菅沼新八郎定則は、帰属していた今川家を離れる決心をする。清康が卓越した戦術と情義の心で勢力を広げる中、新八郎は戦での働きが認められはじめる。

一方、綾という女との出会いから、川原で拾った童子・四郎の出自とその周囲の陰謀が明らかになっていく。知られざる英傑たちの活躍を描く歴史巨編。

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読者の声

あまり有名ではないが大きな仕事をした歴史上の人物にスポットがあてられており、また親子3代にわたる壮大なドラマが描かれている。(44歳 男性 会社員)

徳川家好きにはたまらない作品で徳川家康の祖父である清康が暗殺されるまでのお話が知れて面白いです。(23歳 男性 パート・アルバイト)

「孟嘗君」2票


斉の君主の子・田嬰の美妾青欄は、健やかな男児・田文を出産した。しかし、五月五日生まれは不吉、殺すようにと田嬰は命じる。必死の母青欄が密かに逃がした赤子は、奇しき縁で好漢風洪に育てられる。血風吹きすさぶ戦国時代、人として見事に生きた田文・孟嘗君とその養父の、颯爽たる人生の幕開け。

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読者の声

中国歴史に疎くてもすんなり入っていける作品で、読みやすい。何よりキャラが魅力的で、白圭が特におすすめです。(45歳 女性 主婦・主夫)

登場人物が個性的でとても魅力的です。難しく思われがちな歴史小説がこんなにテンポ良く読めて面白いものだと感じた作品です。(35歳 女性 会社員)

「小説 伊尹伝 天空の舟」2票


小説 伊尹伝 天空の舟 上 (文春文庫)

商の湯王を輔け、夏王朝から商王朝への革命を成功にみちびいた稀代の名宰相伊尹の生涯と、古代中国の歴史の流れを生き生きと描いた長篇小説。桑の木のおかげで水死をまぬがれた〈奇蹟の孤児〉伊尹は、有〓@61F4氏の料理人となり、不思議な能力を発揮、夏王桀の挙兵で危殆に瀕した有〓@61F4氏を救うため乾坤一擲の奇策を講じる。新田次郎文学賞受賞作。

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読者の声

中国史ものを多く書かれている宮城谷 昌光さんの初期の作品で、遥か古代の夏王朝から商(殷)王朝が舞台です。主人公摯(伊尹)は商の宰相になる人で、摯は后女とお互い好き合っていたが夏王朝滅亡の危機で后女を差し出すのですが、摯が商の王に使える事になったので結局滅ぼすと言うものです。個人的に摯と后女のエピソードがオススメです。(46歳 女性 自営業)

忠臣伊伊が民のために生きていく。遠い昔を見事に小説にした大作。(45歳 男性 会社員)

「楽毅」1票

古代中国の戦国期、「戦国七雄」にも数えられぬ小国、中山国宰相の嫡子として生まれた楽毅は栄華を誇る大国・斉の都で己に問う。人が見事に生きるとは、どういうことかと。

諸子百家の気風に魅せられ、斉の都に学んだ青年を祖国で待ち受けていたのは、国家存立を脅かす愚昧な君主による危うい舵取りと、隣国・趙の執拗な侵略だった。才知と矜持をかけ、若き楽毅は祖国の救済を模索する。

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読者の声

古代中国の小国に生まれたの名門の出楽毅が大国斉で学問に励み、祖国に戻るのだが祖国は存亡の危機に陥る。(27歳 女性 主婦・主夫)

「管仲」1票

時に戦雲が天を覆う春秋時代前期、「管鮑の交わり」として名高い管仲と鮑叔は周の都で出会う。以後、ふたりは異なる性格ながらも互いを認め、ともに中原の沃野を駆け抜けていく。

しかし、時代はまだこのふたりの天才を知らなかった―。のちに、思想家、為政者として卓越した能力を発揮し、理想の宰相と称された管仲の生涯と、彼を支えた人物群像を余すところなく描いた、渾身の歴史長編。

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読者の声

漢字文字などを丁寧に紐解いて鮮やかにストーリーが構成されているので、読んでいてどんどん引き込まれていくような作品になっています。(20歳 女性 学生)

「三国志 外伝」1票

正史にもとづいた大作『三国志』全12巻を書き上げた著者が、時代の潮流の外にいながらも忘れがたい12人の生涯をたどった。

『三国志』をあらわした陳寿(ちんじゅ)、輝ける倫理観と志望をもっていた太史慈(たいしじ)、魏の名臣・王粲(おうさん)・・・。

ある者は、権力者や政治の中心に近づきながら、遠ざかることを余儀なくされた。その苦難をどのようにしのいだのか。曹操、孫権、劉備、関羽といった英傑たちとはことなり、歴史の中で一瞬だけ輝いた人生。その輝きが愛惜の念とともに描かれる。

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読者の声

12名の人物を取りあげた短編集で、比較的マイナーな人たちにスポットが当てられているのがおすすめポイントです。(33歳 男性 会社員)

「新三河物語」1票

永禄三年。三河の長い夜が明けたとき、ひとりの男児が生まれた―幼き彦左衛門がみた、若かりし天下人の素顔。今川義元が桶狭間に斃れ、松平元康(のちの家康)は岡崎城に帰還する。今川の支配を脱した元康に立ちふさがったのは、寺内町に拠る門徒宗だった。

忠義を尊ぶか、信仰に殉じるか。主君と家臣、友と友、父と子にいたるまでが敵対し、信念を懸けて戦った三河一向一揆を描く第一巻。

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読者の声

徳川家康の家臣の小説は珍しい。大久保家の名は知っているが、その軌跡を詳しくは知らないことが多く、本田正信との確執など、どんな家臣でどう活躍したのかといった点で興味深い。(65歳 男性 会社員)

「孟夏の太陽」1票

中国春秋時代の大国・晋。この国の重臣を代々務めた趙一族。太陽の如く酷烈な趙盾、族滅の危機に瀕した趙朔、名宰相・趙武、王子朝の乱を鎮定した趙鞅、その子趙無恤…。

二百年にわたる一族の興亡を、透徹した歴史観と清冽な筆致で描いた著者初期の傑作。指導者に求められる「徳」のありようをめぐる物語。

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読者の声

中国・晋時代の重臣を務めていた一族の興亡を描いた歴史物語です。(58歳 女性 会社員)

「晏子」1票

強国晋を中心に大小いくつもの国が乱立した古代中国春秋期。気儖な君公に奸佞驕慢な高官たちが群れ従う斉の政情下、ただ一人晏弱のみは廟中にあっては毅然として礼を実践し、戦下においては稀代の智謀を揮った。

緊迫する国際関係、宿敵晋との激突、血ぬられた政変…。度重なる苦境に晏弱はどう対処するのか。斉の存亡の危機を救った晏子父子の波瀾の生涯を描く歴史巨編、待望の文庫化。

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読者の声

何よりも主人公の晏弱・晏嬰親子をはじめとして、凛とした倫理観を抱く登場人物が織りなしていく爽やかな世界観が魅力的で、読むほどに彼らの立ち振る舞いに引き込まれます。そうした有徳の人物の周囲で策動し、王都で覇権を角逐する数多の貴族たちの群像劇もまた、読む者を興奮と歴史ロマンへと誘ってくれます。(24歳 男性 パート・アルバイト)

まとめ

いかがでしたでしょうか。宮城谷 昌光のおすすめ小説を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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