栗本薫おすすめ作品20選【読書好き39人の声を集めました】

栗本 薫は1953年生まれの女性小説家で、SF、ミステリ、ホラーなどのジャンルで多作の作家として知られています。その作品の中から読書好き37人におすすめ1冊選んでもらい、その感想をまとめました。

「グイン・サーガ」15票

中原の由緒正しき王国パロは、新興モンゴールの侵略の前に一夜にして滅び去った。王家の血をひくリンダとレムスの双子の姉弟は、ある力によって妖魔の跳梁する辺境の森に逃れた。だが追手の厳しい追及は、たちまち3人を窮地に追い込む。

そのとき忽然とあらわれた豹頭人身の怪人・グインが二人を救い出すのだった! 壮大な構想のもとに繰り広げられる絢爛たるドラマの開幕!(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)

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読者の声

登場人物すべてに野心や嫉妬、畏怖など人間臭い内面が描かれているのが魅力的です。また、主人公のグインの正体も少しずつ語られるので、続きが気になる描かれ方も面白いです。(38歳 男性 会社員)

これぞ正当な(正当というのが不明だが)ヒロイックファンタジーの金字塔。(55歳 男性 会社員)

壮大なストーリーにスケールの大きさは凄いですし、とても読む価値のある作品でした。(38歳 男性 会社員)

生まれつき仮面をかぶせられてそだった主人公に読み進めるごとに興味を持っていく感覚になるのでおおすすめです。(21歳 女性 無職)

栗本薫と言えばやはりグイン・サーガ。膨大な設定に裏打ちされた壮大なヒロイックファンタジーのはじまり。しかしやはりというか、大方の予想通り未完のまま終わってしまったのは残念。(35歳 男性 会社員)

いわゆる王道のファンタジー作品で分かりやすい物語なのですらすらと読めて魔法が出てきたりするのが好きな人には良い作品だと思います。(25歳 男性 無職)

グイン・サーガ自体は10年くらい前にたしかアニメ化されていますが、王家に関わる人間と怪人であるグインにまつわるノスタルジックな世界観が独特な様相で描かれていて、別世界につれていかれたような雰囲気もあって興味深い内容になっています。(35歳 男性 会社員)

まず、主人公のグインが魅力的です。豹の頭に鍛え上げらえた人間の体という、ギャップがありながらも均整がとれたデザイン。特に天野喜孝によって描かれたものは、あまりのかっこよさにほれぼれします。世界観も、いくつかの独特の国がお互いに複雑な関係を築いている一見王道の異世界ファンタジーらしいのですが、古代機器や惑星外文明など、SF要素も混じっているのが魅力的です。(28歳 女性 会社員)

豹頭の戦士グインが自分が何者かを探すヒロイックファンタジーです。壮大なスケール、登場人物が全員魅力的、まるで本当にあった世界では無いかと思わせる栗本薫ワールド。物語半ばで筆者が亡くなったのは残念ですが、その後他の作家達によって書き継がれています。(49歳 女性 主婦・主夫)

壮大な舞台設定と、明るく楽しいだけではない人間の真相を暴いて行くかのようなストーリーが魅力です。完結しないまま作者さんが亡くなってしまったのは非常に残念です。最終巻として設定されていた『豹頭王の花嫁』は一体誰だったのか、全てが謎のままなのも人を惹きつけるポイントだと思います。(35歳 女性 自営業)

ファンタジーの世界観でありながらその世界の謎の中にSFの要素も垣間見える(47歳 男性 無職)

超長編ファンタジー小説でまるで映画を観ているような感動を与えてくれる作品。飽きません。何度も読み返しています。(42歳 女性 パート・アルバイト)

未完の大作「グイン・サーガ」の最初の一作です。100巻を越えて完結せず、栗本さんが亡くなってもいろいろな作家さんが書き継いでいますが、その記念すべき第一作は日本ファンタジー史に残る名作だと思います。(55歳 男性 会社員)

「グイン・サーガ ノスフェラスの戦い」
いよいよセム族連合軍とモンゴールとの戦いが始まります。モンゴールが何故ノスフェラスにこだわるかも明らかになります。待ってました!の内容です。(36歳 女性 団体職員)

「ぼくらの時代」3票

「栗本薫は二十二歳、みずがめ座。某マンモス私大の三年生で、ロック・バンド『ポーの一族』のキーボードとボーカル担当―。バイト先のKTV局内で発生した女子高生連続殺人事件に巻き込まれ、バンド仲間の信とヤスヒコとで解決しようとするけれど…」。

当時の若者たちの感覚や思考を背景にして、時代を先取り、巧みな構成と若々しい文体によって推理小説界に新風をもたらした、話題作。一九七八年・第二十四回江戸川乱歩賞受賞作品。

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読者の声

ミステリー小説でありながらも、若者の悩みや心の叫びをも取り入れた社会派作品でもあり、読み応えがあります。(20歳 女性 学生)

アバイト先で発生した殺人事件を仲間達と解決しようとする話ですが、若者たちの感覚や思考を背景に書かれているところが面白いです。(46歳 女性 主婦・主夫)

ミステリー小説でありながら、当時の若者の叫びがうまく描かれていて社会派作品なのが深いです。(23歳 男性 パート・アルバイト)

「パロスの剣」3票

“その剣を手にした者の心のままに、王国は、繁栄か滅亡へと向かう”といわれる伝説の聖剣を奉じるパロス王国。男まさりの美しい王女・エルミニアは、女であるというだけで魂のない人形として扱われる日々のなか、貧しくも可憐な美少女・フィオナと出会う。

いがらしゆみこ×栗本薫が贈る壮大なラブファンタジー第1巻!!

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読者の声

女性騎士が主人公の物語ですがおすすめポイントとしては男としていきたいと願う女性が周りの人達を巻き込むところです。(35歳 男性 主婦・主夫)

世界の数千前を舞台としたsfヒロイック・ファンタジー漫画になります。(27歳 女性 主婦・主夫)

『グイン・サーガ』の数千年後の世界を見事に描いた物語となります。(25歳 男性 会社員)

「時の石」2票


時の石 (角川文庫 緑 500-3)

ぼくが持つと、重く冷たい小石。友人が持つと、実に軽く熱く、全ての悩みを忘れて陶酔してしまう…。“何のために生きるのか?”永遠の命題をテーマに描く、甘くせつない青春の光と影。

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読者の声

栗本薫の描く10代の少年少女の危うさが好きです。この作品はヤングアダルト向けのSFとしてお勧めします。(51歳 女性 自営業)

どこか懐かしい幻想的な雰囲気と甘くせつない感じ個人的には好きです。(48歳 女性 主婦・主夫)

「緑の戦士」1票


緑の戦士 緑の星へ! (新書判ハードカバー)

緑の地獄・アカリウムのいくつもの階層を利用して、メンドーザ一味を撃退することに成功したるかたち。だが、何者かが広大な森に火を放ち、るかたちは絶体絶命の窮地に陥ってしまう。―そしてついに現れた本当の敵、解き明かされる緑の世界の謎!

花の騎士となった普通の女子高生・るかの最後の冒険を描く「緑の戦士」完結篇。

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読者の声

植物の世界へ移動した話は、すこし奇怪な感じです。ただ、ファンタジーとも違う、読んでいくうちに深みにはまる作品です。(42歳 男性 会社員)

「壁」1票

結婚三年目を迎えた登志子はもっと広い部屋をもとめて、好条件のマンションを探しだした。部屋数も多く、格安の値段。なんの不満もないはずだった…。ところが、お祝いに訪ねてきた親友の育子に、おもいもかけぬことを言われてしまう。

「このマンションは何かがおかしい」。そして夫の様子までおかしくなり、やがて登志子の身に得体のしれぬ恐怖の影が―書き下ろしで贈る、身の毛もよだつ本格ホラー小説。

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読者の声

主人公の主婦は今の家よりもっと広いマンションを探していました。ある時、格安で好条件のマンションを見つけて引っ越しました。そこは不気味な雰囲気で、親友も母親も訪ねて来るけど、すぐに帰ってしまいます。主人公が恐ろしい体験をするのですが、引っ越しはしなかったのです。栗本薫独特の結末が分からずもやっとする小説です。(58歳 女性 主婦・主夫)

「朝日のあたる家」1票

愛する人を失い、夜と頽廃の中でジゴロとして暮らす美青年・森田透。かつて透とともに音楽業界で一世を風靡し、今もなお輝きつづけるスター・今西良。透が愛し、良が奪った男の墓で、ふたりは再会する。殺したいほど憎んでいたはずだったのに、なぜか次第に憔悴していく良から、透は目が離せなくなってゆく…。

愛することを忘れた透と、誰をも魅了しながら、誰も愛さない良の、魂を揺さぶる物語。―運命のふたり、ここに邂逅。

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読者の声

ロックグループのツインボーカルだった二人の男が織りなす光と影が切ないです。(65歳 男性 無職)

「行き止まりの挽歌」1票

敏腕であるがゆえにはみ出す刑事、梶の何者をも恐れない暴れっぷりと弱者に垣間見せるやさしさのギャップが梶をより魅力的にしている。(49歳 男性 パート・アルバイト)

「絃の聖域」1票

長唄の人間国宝の家元、安東家の邸内で女弟子が殺された。芸事に生きる親子、妾、師弟らが、三弦が響き愛憎渦巻くなかで同居している閉ざされた旧家。家庭教師に通っている青年、伊集院大介の前で繰り広げられる陰謀そして惨劇。その真相とは!?名探偵の誕生を高らかに告げた、栗本薫ミステリーの代表作。

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読者の声

栗本作品にしては珍しい作品です。人間国宝家元で怒る殺人事件を、名探偵が推理していくストーリーです。(68歳 女性 主婦・主夫)

「元禄無頼」1票

太平と爛熟の元禄時代、旗本たちはあらゆる道楽をやり尽くし退屈しきっていた。色白の美青年、九鬼源三郎も自由を持て余していたが、彼には少年の頃義兄伊織に犯された忌しくも妖しい過去があった…。そんな彼の前に美少年、進之丞が現われ、運命を大きく変えていくが…。傑作耽美時代小説。

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読者の声

元禄時代の江戸を舞台に、美少年を愛する旗本の子息たちの退廃的な生態を描く秀作(56歳 男性 無職)

「吸血鬼」1票

浅草・初音座で一、二の人気を争う名女形・嵐采女が宙乗り最中、何者かに命綱を切られて殺されてしまう。若女形の嵐夢之丞は、代役として舞台に立ちながら、事件の真相を探っていく…。絢爛たる元禄の江戸で巻き起こる、栗本捕物帖。

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読者の声

若く売れっ子の女形、夢之丞が舞台上で起こった殺人事件を解決していく時代ものの短編集(38歳 女性 パート・アルバイト)

「仮面舞踏会 伊集院大介の帰還」1票

パソコン通信が生んだ幻のアイドル「姫」の正体をめぐり通信仲間は、大騒ぎを繰り広げていた。誰も見たことのない「姫」が姿を現すという約束の日、待合わせの場所で一人の女子大生が惨殺された。彼女は本当に「姫」なのか!?伊集院大介は数年ぶりに再会したパソコンおたくの滝沢稔とともに未曾有の難事件に挑む。

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読者の声

今ではもう懐かしいパソコン通信を題材にした小説で、今思うと一瞬で過ぎ去った文化を味わえるのが好きです。(41歳 女性 主婦・主夫)

「伊集院大介の冒険」1票

東京から特急で2時間ほどの山中に山科警部の親威がオープンしたばかりのペンションに幽霊が出没、客足もすっかり途絶えているという。霊能者を装った伊集院大介が乗り込んだ翌日、雪で孤立したペンションに謎の殺人事件が!山科警部を相手に、ご存じ名探偵・伊集院大介の推理が冴える傑作7編。

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読者の声

幽霊や完全犯罪など、伊集院大介の推理の冴えが際立つバリエーション豊かな短編の数々が魅力的です。(26歳 男性 パート・アルバイト)

「メディア9」1票

長い任務を終えて、フォーマルハウトより地球へと戻ってきた恒星間宇宙船メディア9。メディア9の宙航士ロイの妻、シーラ、そして十七歳になる息子のリンも、どれだけこの日を待ちわびたことだろう。

ところが、メディア9は数百名のスペースマンを載せたまま、基地上空に静止し、一切の連絡を絶った。いったい内部に何が起こったのか。リンは真実を求めて、いま狂気へと立ち向かう。

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読者の声

フォーマルハウトを目指すスペースパイロットとその家族たちを舞台にしたSFです。相対性理論を利用したストーリーが面白いです。(54歳 男性 会社員)

「バサラ」1票

「俺は―バサラだ」―。天下一の踊り手として知られる出雲の阿国の前に、突然異様な風体をした男が現れた。弥勒丸と名乗るその男の黒く昏い底知れぬ瞳に、やがて阿国は呪縛されたようにからだごと吸い込まれてゆく…。

『バサラ』とは一体何なのか、弥勒丸は阿国をどこへ連れて行こうというのか。全身がしびれてゆくほどの衝撃と忘我の中で、阿国はいつか必ず出会うべき運命を悟っていた―。

歴史の裏に流れ続けるロック・スピリット『バサラ』を、現代の語り部が壮大なスケールで贈る時代伝奇新シリーズ、待望の第一弾登場。

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読者の声

踊り子出雲の阿国が謎の男との出会いによって求めていた踊りを取り戻していく過程での心の動きが面白い。(44歳 男性 会社員)

「ハード・ラック・ウーマン」1票

「悪い星の下に生まれた女」―ライが殺された。オレたちのロックバンドナイトメアのグルーピーだった。誰もその本名を、その哀しい過去を知らない。オレはハード・ロックの神話をいくつでも思い出すことができる。シド、ジミ、テリー、ジャニス…。ハード・ロックにハッピー・エンディングは似合わない。

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読者の声

この小説はロックでありブルースであり、レクイエムでもあります。渇いた文体がどこまでも余韻を引きずります。(46歳 女性 主婦・主夫)

「コミュニケーション不全症候群」1票

ますます過密化と選別化がすすむ現代、もはや「一戸建」の自我の場所はない。それでも生きていかなければならないとしたら。おタク、ダイエット、少女たちの小年愛趣味…それらすべてを現代社会への「適応」として捉え、若者の共感と批評家の絶讃を浴びた、著者渾身の書き下し評論。

後のオウムの出現を予言していたと思える箇所もあり、誰もがあっ、と思いあたる。「現代」を生きなければならない人々に繰り返し読まれるべき名者。

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読者の声

現代社会が受け止めなければならないような重々しさがあり、自分と比較してみてしまうところ。(20歳 女性 無職)

「ゲルニカ1984年」1票

「ぼくは、ゲルニカっていう本を読んだんだよ。その中に、ちょっと、おもしろい…というか、気にひっかかることがあったんだ」TVディレクターの安田修平は、ふとしたことから、日本がすでに戦争状態にあるのではないかという疑惑にとらわれた。

しかし、妻も同僚も一笑に付して相手にしようとはしない。心を閉ざし、何かにおびえ、見えざる影に追われる修平。「戦争ははじまってるんだ…いまは戦時下なんだ。…皆、見ないふりをしてごまかしてる…そうなんだろう?」おそるべき感性で、見えざる恐怖を鮮やかに描き出した問題長篇! 

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読者の声

誰も気づかぬうちに日本が戦争状態に入っているのではないか、という疑惑から人生がくるっていく男の姿が哀れでもあり愛おしくも感じる作品(39歳 男性 会社員)

「ヴァラキアの少年」1票

後に紅の傭兵と呼ばれることとなり、中原に風雲をまきおこす剣侠児イシュトヴァーン。彼は港町ヴァラキアの歓楽地に生をうけ、父母の顔も知らず賽を玩具に成長したのだった。そして、弱冠16歳にしてすでに名うての博徒として知られていた彼がひょんなことから1人の少年の窮地を救ったことから事件は始まった。

無力な少年とその家族たちを喰いものにする悪党ども、またその影にほの見えるヴァラキアの権力者―義侠心に燃えるイシュトヴァーンの血はたぎり、単身敵のただ中へ乗り込むが…若きイシュトヴァーン颯爽の活躍を描く外伝第6巻! 

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読者の声

超有名大作シリーズグインサーガの外伝の一つ。グインサーガの主役の一人イシュトヴァーンの少年時代のエピソード。本編ではどんどん暗く深い方に嵌っていくイシュトヴァーンですが、この頃はすごくさっぱりとした少年でとても読後感が良い話です。(45歳 男性 自営業)

「アンティック・ドールは歌わない」1票

腰まで届く黒髪に、かかとの太いハイヒール、日本人の血をひきながら血を吐くようにファドを歌い、熱く激しくフラメンコを踊る炎の女、カルメンシータ・マリア・ロドリゲス。

失踪した恋人アンジェリータを追い、マドリから東京にやって来た彼女がスペイン・コネクションがらみのヤクザ抗争に巻き込まれる…。魅惑的なキャラクターがやさしく謎を解いていく、栗本サスペンスの新境地。

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読者の声

主人公のカルメンのキャラが立っていて面白く、サスペンス調なストーリーに惹き込まれる。連作短篇集だか、どれもレベルが高くて面白かった。(26歳 男性 パート・アルバイト)

まとめ

いかがでしたでしょうか。栗本 薫のおすすめ作品を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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