宇江佐 真理おすすめ小説ランキング13選【読書好き27人の声を集めました】

宇江佐 真理は1949年生まれ、高校在学時から執筆か活動を始め、会社員勤めをした後に、1995年に「幻の声」ででオール讀物新人賞を受賞しデビューしました。

その後も数々の文学賞候補や受賞があり、2000年に「深川恋物語」で吉川英治文学新人賞、2001年には「余寒の雪」で中山義秀文学賞を受賞しました。

代表作には、テレビドラマ化された髪結い伊三次捕物余話シリーズがあります。

今回は、読書好き34人におすすめ小説を1冊選んでもらい、その感想をまとめました。

「雷桜」10票

雷鳴とどろく初節句の宵に、何者かにさらわれた庄屋の愛娘・遊。十五年の時を経て、遊は“狼女”となって帰還した―運命の波に翻弄されながら、人の優しさを知り、愛に身を裂き、凛として一途に生きた女性の感動の物語。吉川英治文学新人賞受賞第一作。書き下ろし長編時代ロマン。

「BOOK」データベース

読者の声

時代小説の中でもストーリー性があって面白かったです。 切なくて泣けたり、感情移入して腹立ったり、キュンキュンしたり…と、引き込まれました。(28歳 女性 会社員)

綺麗な自然の描写に心打たれます。野性的な娘の運命がとても切ない。(65歳 男性 無職)

江戸時代生まれてまもない0歳の少女が攫われて11年の消息不明の期間を経て狼少女として登場する物語。(25歳 男性 会社員)

遊という一人の女性の半生とその光と影を深みある筆致で綴った時代劇作品。(56歳 男性 無職)

遊という女性の半生を描いた時代劇小説で様々な出会いや恋愛が絡む人間関係が興味深い。(39歳 男性 会社員)

主人公の雷は、赤ちゃんの時に行方知れずになり、その雷を思う兄やその家族の家族愛と、身分が違うのに惹かれあった2人の気持ちが生き生きと書かれて、咲き乱れる桜と共に想いは実るのに、やはり身分が違うため自分の思いだけでは進めなくなってしまう切なさが桜と共にとても心に残りました。(45歳 女性 主婦・主夫)

兄弟でもそれぞれの環境で育つなか、親子の愛、兄弟の絆は生きるのか。養子や子供の早世が多く、家を第一にした時代にひとり一人の人間として生きていく困難さは想像以上にあったと思う。(59歳 男性 会社員)

自然の描写、人物の心情が丁寧に描かれていて心打たれます。味わい深いストーリー内容で、ただただ悲恋にとどまらないのがポイントです。(21歳 女性 学生)

運命に翻弄された末に人の優しさを知った庄屋の愛娘の物語を見ると、私たちはいかに恵まれた環境にいるかを自覚させられたので、感謝しなければいけないと思いました。(55歳 女性 自営業)

数奇な運命に翻弄された女性の物語で秀逸な景観の表現がおすすめポイントです。(33歳 男性 会社員)

「幻の声」3票

髪結いを本業とする傍ら、北町奉行の定廻り同心・不破友之進のお手先をつとめる伊三次。芸者のお文に心を残しながら、銭にならない岡っ引き仕事で今日も江戸の町を東奔西走する。呉服屋の一人娘を誘拐した下手人として名乗り出た元芸者の駒吉は、どうやら男の罪を被っているらしく……(表題作より)。

伊三次とお文のしっとりとした交情、法では裁けぬ浮世のしがらみ。人情味溢れる五編を収録。選考委員満場一致でオール讀物新人賞を受賞した渾身のデビュー作!

「BOOK」データベース

読者の声

髪結い伊三次シリーズの一冊目。伊三次さんとお文さんのやり取りも好き・時代物であり事件解決そこがまたいい。(34歳 女性 会社員)

強く凛々しい江戸の女性。決して贅沢では無い暮らしだけど、楽しそうな町民たちが羨ましくなる。(25歳 女性 会社員)

家族の変化も感慨深いのですが、登場人物がそれぞれ、人との絆を大切にしている姿や、普通に送る日々の大切さが、感じられる作品です。(36歳 女性 団体職員)

「卵のふわふわ」2票

のぶちゃん、何かうまいもん作っておくれよ―。夫との心のすれ違いに悩むのぶをいつも扶けてくれるのは、喰い道楽で心優しい舅、忠右衛門だった。はかない「淡雪豆腐」、蓋を開けりゃ、埒もないことの方が多い「黄身返し卵」。

忠右衛門の「喰い物覚え帖」は、江戸を彩る食べ物と、温かい人の心を映し出す。

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読者の声

江戸時代には現代の和食あるいはその原型ともいえる料理が、数多くあったことをこの作品を読んで知りました。すれ違い気味の若夫婦の話が、中心になって進んでいきます。(50歳 女性 主婦・主夫)

呑気そうな題名なのに、中身はけっこうシビアな作品。甘くない料理小説が好きな人向け。(44歳 女性 会社員)

「夜鳴きめし屋」2票

本所五間堀の「鳳来堂」は、父親が営んでいた古道具屋を、息子の長五郎が居酒見世として再開した“夜鳴きめし屋”。朝方までやっているから、料理茶屋や酒屋の二代目や武士、芸者など様々な人々が集まってくる。

その中に、かつて長五郎と恋仲だった芸者のみさ吉もいた。彼女の息子はどうやら長五郎との間にできた子らしいが…。人と料理の温もりが胸に沁む傑作。

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読者の声

一生懸命で前向きな姿にとても心を打たれますし、共感できる作品です。(38歳 男性 会社員)

江戸時代の日常生活を垣間見ることが出来る感じが好きです。特に江戸時代の食事に興味を惹かれました。(39歳 女性 主婦・主夫)

「深川恋物語」2票

大店のお嬢さんが、お仕着せの人生を捨て、真に愛する人と共に生きようとする姿が清清しい「下駄屋おけい」。互いを想う気持ちがすれ違っていく夫婦の、やりきれなさが胸に迫る「さびしい水音」。交錯する恋心に翻弄されていく男女四人の哀しみが描かれる「仙台堀」など、江戸・深川を舞台に繰りひろげられる、六つの切ない恋物語。第21回吉川英治文学新人賞受賞作。

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読者の声

江戸の深川沿いに住む男女の間で繰り広げられる様々な恋の物語。(27歳 女性 主婦・主夫)

幸せだけじゃない恋に切なくなり、改めて愛というものの尊さを感じられる。(20歳 女性 無職)

「恋いちもんめ」1票

年頃を迎えた水茶屋の娘・お初の前に、前触れもなく現れた若い男。青物屋の跡取り息子で栄蔵と名乗る青年は、彼女の見合い相手だった。その清廉な人柄に、戸惑いながらもしだいに惹かれてゆくお初。

だが、ある事件を契機に二人の関係は思わぬ方向へ進み始める…。運命のいたずらに翻弄される純愛の行き着く先は?感涙止まぬ、傑作時代小説。

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読者の声

恋愛作品とした内容で比較的オーソドックスなテイストであるがゆえにすらすらと読めるシンプルなところがよく、ときにコミカルな展開もあり風情があります。(35歳 男性 会社員)

「夕映え」1票

常連客で賑わう江戸は本所の縄暖簾「福助」。おあきと弘蔵夫婦、見世の切り守りを手伝う娘のおてい。平凡だが幸せな暮らしを営む一家の心配の種は、風来坊の息子・良助のこと。奉公先を飛び出し彰義隊に志願したと風の噂で知り、家族は気が気ではない―。

江戸から明治へと、大きな時代の波に翻弄される市井の人々の暮らしと、いつの世も変わらない親心。激動の時代を庶民の視点からダイナミックに描きだす傑作時代長編! 

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読者の声

時代ものは頭を使うことが多いが、こちらは素直に描写を読み取ることが出来た。(40歳 女性 主婦・主夫)

「室の梅 おろく医者覚え帖」1票

奉行所検屍役・美馬正哲。身投げや殺し、首縊り…。屍の末期の無念を解き明かす彼を、ひとは「おろく医者」と呼ぶ。武器は、遠く紀州は華岡青洲に学んだ最新の医術!江戸の「法医学者」は恋女房、産婆のお杏とともに、八百八町の底に渦巻く愛憎に立ち向かう。

人の生と死に触れる夫婦を描く傑作事件帖。

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読者の声

江戸時代の産婆さんのお話。産婆と言っても助産婦。若い女の子である。ごつい主人は今でいう検死医的な岡っ引き。主人の抱える仕事を、おしどり夫婦は解決をしていく。死体はごろごろしているけれど、主人公たちの魅力はそれを打ち消してくれる。この世に生を受ける、出産の話があるのも救われる。(55歳 女性 自営業)

「斬られ権佐」1票

惚れた女を救うため、負った八十八の刀傷。江戸・呉服町で仕立て屋を営む男は、その傷から「斬られ権佐」と呼ばれていた。

権佐は、救った女と結ばれ、兄貴分で八丁堀の与力・数馬の捕り物を手伝うようになる。押し込み、付け火、人殺し。権佐は下手人が持つ弱さと、その哀しみに触れていく。

だが、体は不穏な兆しを見せ始めて――。一途に人を思い、懸命に生きる男の姿を描いた、切なくも温かい時代小説。

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読者の声

武骨で純粋な権左のひたむきな感情が切なく、繊細な物語です。ラストは見当がつきますが、それでも感情に迫ってきます。(37歳 女性 会社員)

「玄冶店の女」1票

日本橋の玄冶店と呼ばれる路地で小間物屋を営むお玉は、元花魁。身請けされた旦那と縁が切れた矢先、芸妓屋の顔見知りの娘が通う手習い所の師範・青木陽蔵に出会う。その清廉な人柄に、お玉は強く惹かれるが、それは世間が許さぬ分を越えた恋だった…。

運命に翻弄されながらも健気に生きる女たちの切なくて心温まる八つの物語。傑作人情譚。

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読者の声

おそらく現代の若い方々には想像もつかない世界だと思う、江戸の女性それも花魁だった市井の女性の生き方がほのぼのとした気持ちにさせる。決してその時代を賛美するものではないが「心」を感じさせてくれる。(68歳 男性 無職)

「ひょうたん」1票

本書五間堀にある古道具屋・鳳来堂。借金をこさえ店を潰しそうになった音松と、将来を誓った手代に捨てられたお鈴の二人が、縁あって所帯をもち、立て直した古道具屋だった。ある日、橋から身を投げようとした男を音松が拾ってきた。親方に盾突いて、男は店を飛び出してきたようなのだが…(表題作)。

江戸に息づく人情を巧みな筆致で描く、時代連作集。

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読者の声

音松という道具屋のまわりで起こる人情話。世界観がとても好きです。(45歳 男性 会社員)

「さんだらぼっち」1票

芸者をやめたお文は、伊三次の長屋で念願の女房暮らしを始めるが、どこか気持ちが心許ない。そんな時、顔見知りの子供が犠牲になるむごい事件が起きて―。掏摸の直次郎は足を洗い、伊三次には弟子が出来る。そしてお文の中にも新しい命が。江戸の季節とともに人の生活も遷り変わる、人気捕物帖シリーズ第四弾。

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読者の声

髪結い伊三郎シリーズの中でやっとお文と夫婦になれ二人の新婚生活と共に周囲の人との関わりなどしみじみとさせられたりジーンとさせられたりと人間味のあるストーリーが面白いです。(57歳 女性 無職)

「あやめ横丁の人々」1票

婿入りの祝言の席上、妻に思い人のあることを知った大身旗本の三男坊、紀藤慎之介。逆上して間夫を斬り捨て、妻女を自害に至らしめた彼は、婚家のつけ狙うところとなり本所「あやめ横丁」に匿われる。だが堀に囲まれたこの町ときたら、場所も住人もみな何やら訳ありで…。練達の筆がさえる長編時代小説。

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読者の声

この小説の横丁の設定はとても面白いです。どこか異次元を作っていて、且つ不思議な横丁の設定。人を殺めてしまった人の人生はどうなるのか。現実離れした感じが良かったです。(42歳 男性 会社員)

まとめ

いかがでしたでしょうか。宇江佐 真理のおすすめ小説を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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