歌野 晶午おすすめ小説14選【読書好き42人の声を集めました】

歌野 晶午は1961年生まれ、推理小説作家です。

大学卒業後に会社員として仕事をする傍ら、小説を執筆し、1988年に「長い家の殺人」でデビューしました。

代表作は、2003年発表の「葉桜の季節に君を想うということ」。日本推理作家協会賞と、本格ミステリ大賞を受賞した作品です。

名探偵・信濃譲二シリーズ、密室殺人ゲームシリーズなどのシリーズものの作品もあります。

今回、本格派の推理小説作家として人気を誇る歌野 晶午の作品から、読書好き34人におすすめ1冊選んでもらい、その感想をまとめました。その結果を紹介します。

「葉桜の季節に君を想うということ」16票

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして―。

あらゆるミステリーの賞を総なめにした本作は、必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本です。

「BOOK」データベース

読者の声

人間の想像って勝手なんだなと思うことが最後になって分かったのでその点が面白いと思います。(41歳 女性 会社員)

内容もとても面白くサクサク読める作品ですが、最後のどんでん返しにびっくり(40歳 女性 会社員)

最後にあっとおどろく仕掛けがほどこされています。頭をぶん殴られたようなきになります。擬音で表すと「がーん」というやつです。もちろん、快感の驚きです。読んでいないミステリファンはぜひとも読むべきです。(64歳 男性 パート・アルバイト)

数ある叙述トリック小説の中でも有名な作品で、ラストの方では本当に『やられたー』と叫びたくなるぐらい騙された作品。(32歳 女性 主婦・主夫)

このミステリがすごい!第一位の作品です。小説でなければ実現できない読者騙しトリックに仰天すること必至です。(43歳 女性 無職)

最後にそうだったのかー!と、叙述トリックに完全にだまされた爽快感。(30歳 女性 会社員)

ミステリーとしてここまで読み手を満足させられるのは凄いと思ったほど何もかもが秀逸。(20歳 女性 無職)

最初はタイトルが綺麗なので惹かれた。読むと、綺麗な伏線回収とどんでん返しに驚くので二重でお勧め。(45歳 女性 主婦・主夫)

あっと驚く衝撃の結末に驚かない人はいないと思います。日本推理作家協会賞受賞作です。(48歳 男性 自営業)

叙述トリックの小説が好きなので、そうと分かった状態で読んでみましたが騙されました。また内容もとても面白いと思いました。(36歳 女性 会社員)

絶対に騙されます。騙されるのですが、これ以上無いくらい読後感が良いです。(35歳 男性 会社員)

全部読んだ後にタイトルの仕掛けがわかって天才かと思った。二回読んでも面白い推理ものは少ないからすごい。(32歳 女性 会社員)

推理小説で最後に明かされる事実にびっくりしました。見事に騙されて楽しかったです。(39歳 男性 無職)

叙述トリックものが好きな方ならば、この作品のトリックは一風変わったものとなっていて楽しめると思う。(38歳 男性 会社員)

面白過ぎて一気に読んでしまった。ラストのどんでん返しに驚かされた。(19歳 男性 学生)

どんでん返しの効いた、著者一流のストーリーのち密な展開とその構成の妙。(56歳 男性 無職)

「絶望ノート」6票

いじめに遭っている中学2年の太刀川照音は、その苦しみ、両親への不満を「絶望ノート」と名づけた日記帳に書き連ねていた。そんな彼はある日、校庭で人間の頭部大の石を見つけて持ち帰り、それを自分にとっての“神”だと信じた。

神の名はオイネプギプト。エスカレートするいじめに耐えきれず、彼は自らの血をもって祈りを捧げ、いじめグループ中心人物の殺人を神に依頼した。「オイネプギプト様、是永雄一郎を殺してください」―はたして是永はあっけなく死んだ。

しかし、いじめはなお収まらない。照音は次々に名前を日記帳に書きつけ神に祈り、そして級友は死んでいった。不審に思った警察は両親と照音本人を取り調べるが、さらに殺人は続く―。

「BOOK」データベース

読者の声

いじめられている少年が次々と人を殺すデスノートに似た面白い話。(65歳 男性 無職)

いじめがテーマですが、とてもリアリティがありますし構成が素晴らしいです。(38歳 男性 会社員)

歌野さんの作品は全てにおいて、「奇想天外、予測不可」がマッチします。当作品もその中の1つ。中学2年少年が、いじめられた日記を「絶望ノート」と名づけます。頭程度もある石をまつり「神」とあがめるほか、血を捧げていじめる中心人物へ願懸けをし、結果中心人物は亡くなります。以降も次々といじめた相手を殺害するよう神に願います。グロイ点もありますが興味深い内容です。(54歳 男性 会社員)

序盤はいじめについて淡々と述べているが途中からの怒涛に押し寄せる内容で衝撃的であった。(20歳 男性 学生)

中学2年の照音は、いじめられる苦しみを「絶望ノート」と名づけた日記帳に書き連ねた、いじめ系なお話です。(34歳 男性 団体職員)

分厚い本ですが、サクサクと読めてしまうぐらい面白いです。クライマックスの展開には驚きです。(26歳 女性 会社員)

「密室殺人ゲーム王手飛車取り」3票

“頭狂人”“044APD”“aXe”“ザンギャ君”“伴道全教授”。奇妙なニックネームをもつ5人がインターネット上で殺人推理ゲームの出題をしあっている。密室、アリバイ崩し、ダイイングメッセージ、犯人当てなどなど。

ただし、ここで語られる殺人はすべて、現実に発生していた。出題者の手で実行ずみなのである…。茫然自失のラストまでページをめくる手がとまらない、歌野本格の粋。

「BOOK」データベース

読者の声

とても面白いミステリー作品で、ネット社会を取り入れたトリックに感心しました。(39歳 女性 自営業)

現代のネット社会の恐怖を描いているので、IT化になる上で慎重な気持ちが必要と思いました。(53歳 女性 会社員)

奇妙なニックネームの五人がネット上で殺人推理ゲームを出し合う物語。(27歳 女性 主婦・主夫)

「世界の終わり、あるいは始まり」3票

東京近郊で発生した小学生誘拐事件。父親の勤務先に身代金要求を告げるメールが届けられた。不可解なことに、要求金額はわずか200万円でしかなかった。そんな中、事件が起こった町内に住む富樫修は、ある疑惑に取り憑かれる。

小学校6年生の息子・雄介が事件に何らかの関わりを持っているのではないかと。そのとき、父のとった行動は…。既存のミステリを超越した、崩壊と再生を描く、衝撃の問題作。

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読者の声

誘拐事件に我が子が関わっているかもしれない時の親の気持ちが伝わってきて面白かったです。結末を読んだ人に考えさせるようなお話で、読み終わった後に題名が頭に浮かびます。(42歳 女性 パート・アルバイト)

東京周辺で起こった連続誘拐殺人事件の犯人が自分の息子かもしれないと知った父親が取る行動(38歳 女性 パート・アルバイト)

東京近郊で誘拐殺人事件連続して起こる、スリルのある小説です。(41歳 女性 パート・アルバイト)

「ずっとあなたが好きでした」3票

「二度読み必至」を超えた、三度読み推奨ミステリー! あなたはこの企みを見抜けるか!?

年齢を偽ってスーパーでアルバイトする中学生の大和。バイト仲間の高校生・三千穂といい雰囲気になったが、正社員の宗像主任が露骨に2人の邪魔をする(「ずっとあなたが好きでした」)。

脱サラして立ち上げた会社が倒産、妻にも逃げられた五十嵐は、富士の樹海でネットの自殺サイトで知り合った男女と集団自殺をはかるドライブに出る。しかし、自殺仲間の一人、仁木智子に恋心を抱いていることに気づき(「黄泉路より」)。

弓木が通う小樽の小学校に東京から転校生がやってきた。人形のようにかわいく、裕福な生活を送る有坂弥生。風邪で休んだ弥生にプリントを届けにいった弓木は、彼女の部屋にも入る機会を得たのだが、思いがけずネックレスを持ち出してしまい……(「遠い初恋」)など13作を収録。

恋をめぐる小説集……だが?サプライズ・ミステリーの名手が書く恋愛小説集が一筋縄でいくはずがない!この企みに気づいた瞬間、あなたはまた最初から読み直したくなる。

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読者の声

読んでいるといい意味で期待を裏切り続けてくれる、そんな恋愛小説になっています。(20歳 女性 学生)

一筋縄では、いかない恋愛小説集です。読み返す程に、面白くなります。(45歳 男性 自営業)

恋愛小説として純粋に面白い。読み進めていって初めて気付かされる「仕掛け」があった。(50歳 女性 主婦・主夫)

「長い家の殺人」2票

完壁の「密室」と「アリバイ」のもとで発生する、学生バンド“メイプル・リーフ”殺人劇―。

「ミステリー史上に残ってしかるべき大胆なアイデア、ミステリーの原点」と島田荘司氏が激賞する、この恐るべき謎を、あなたの脳細胞は果して解けるか?待望久しかった大型新人の鮮烈かつ恐愕のデビュー作。

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読者の声

探偵役の人物に、社会的な観点から正当とは言えない言動も散見されますが、見ている分には痛快です。(39歳 男性 自営業)

完璧な密室やアリバイのもとで消失死体が戻るという大胆なトリックを描いたミステリー小説。(25歳 男性 会社員)

「死体を買う男」2票

江戸川乱歩の未発表小説が発見された。雑誌に連載されたその小説の題名は『白骨鬼』―その内容は次のようなものだった。ある理由で南紀・白浜を訪れた乱歩は、自殺の名所『三段壁』で起きた首吊り事件に遭遇する。

首吊り自殺した学生・塚本直は、死の直前まで怪異な奇行を繰り返し、自殺した姿も異様なものであった。その奇行を知り、自殺に疑惑を抱いた乱歩と詩人・萩原朔太郎は、強烈な推理合戦を繰り広げるが。―だが、作者名のないこの連載小説には、恐るべきカラクリがあった。

衝撃の大どんでん返し、大胆かつ精緻なトリックで虚と実を融合させた、新鋭が描く新本格推理の白眉。

「BOOK」データベース

読者の声

作者が江戸川さん好きなのがヒシヒシ伝わってきました。オチに期待したい方にはオススメの作品です。(40歳 女性 主婦・主夫)

思うように作品が書けず、苦悩の末に自殺を図ろうとした探偵小説家の数奇なその後を描く不思議な作品。だが奥深い。(39歳 男性 会社員)

「生存者、一名」1票

鹿児島の遙か沖の孤島、屍島に六人の男女が降り立った。彼らは都内で爆弾テロを行なった四人の実行犯と二人の幹部だった。翌日、幹部の一人が船とともに姿を消し、残りの五人は文字通り絶海の孤島に閉じ込められた!

組織に対する疑心と、食料をめぐる仲間同士の暗鬼。やがて、一人また一人と殺されていく…。犯人は誰か? そして、最後に生き残る者は。

「BOOK」データベース

読者の声

読んでいると、どんどん手が止まらず一気に読んでしまうくらい面白いです。ドキドキハラハラします。一度読んでもまた次読みたくなる作品だと思います。(25歳 女性 主婦・主夫)

「女王様と私」1票

真藤数馬は冴えないオタクだ。無職でもちろん独身。でも「ひきこもり」ってやつじゃない。週1でビデオ屋にも行くし、秋葉原にも月1で出かけてる。今日も可愛い妹と楽しいデートのはずだった。あの「女王様」に出逢うまでは…。

数馬にとって、彼女との出逢いがめくるめく悪夢への第一歩だったのだ。―全く先が読めない展開。個性的で謎めいた登場人物。数慄的リーダビリティが脳を刺激する、未曾有の衝撃サスペンス。

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読者の声

ラストで頭をガツンと殴られるような感覚。それまで信じてきた世界がすべて崩壊するのが心地いい。それにしてもトリッキーな作品だ。(26歳 男性 パート・アルバイト)

「ハッピーエンドにさよならを」1票

夏休みのたびに私は母の実家がある田舎へ行った。新鮮な山海の料理に、いとこたちとの交流。楽しい夏の日々だ。あの部屋にさえ入らなければ…。(「死面」)

理恵が合コンで出会い、付き合ったのは、容姿はよいがかなり内気な男。次第に薄気味悪い行動を取り始め、理恵は別れようとするのだが…(「殺人休暇」)。

平凡な日常の向かう先が、“シアワセ”とは限らない。ミステリの偉才が紡ぎだす、小説的な企みに満ちた驚愕の結末。

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読者の声

面白いですが、いずれも奇妙な後味のホラーミステリー色満載の短編です。(48歳 女性 主婦・主夫)

「ディレクターズ・カット」1票

報道ワイド番組の人気コーナー「明日なき暴走」で紹介される、若者たちの繰り返す無軌道、無分別な行動が、じつは下請け制作会社の有能な突撃ディレクター仕込みのやらせだった。

やらせディレクターはさらなる視聴率アップを狙い加速度的暴走を開始。職務停止に追い込まれながらも、警察の裏をかいて連続殺人鬼とコンタントをとり、しかもそれを映像に収めたいディレクターの思惑どおり、殺人鬼は生中継の現場に現れるのか!?

ラスト大大大どんでん返しの真実と、テレビ人間の業に、読者は慄然とし言葉を失う!

「BOOK」データベース

読者の声

若者の無秩序で無差別な暴走が興味深く、とても面白いです。はまります。(39歳 男性 会社員)

「ガラス張りの誘拐」1票

警察をてこずらせている連続少女誘拐殺人事件の犯行声明がK新聞に届いた。「犯人がついに動いた」と色めきたつ佐原刑事ら捜査陣。しかしその犯行声明には新たな少女惨殺の模様が克明に記されていた。またも完全敗北なのか。

ところが両親や捜査員らの大混乱をよそに、殺されたはずの少女は無事戻り、犯人とされた男は自殺、事件は一応落着したかに見えたが…。

今度は佐原刑事の娘が誘拐され、新たな謎が浮かぼ。いったい犯行の目的は?前の事件との関わりは?奇想天外な着想で人気を呼ぶ推理界の新鋭、最新作ここに登場

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読者の声

普通ではない一味違う誘拐もの。殺伐とした殺人事件と女子中学生の心の揺れ動きが上手にミックスされて秀逸。(46歳 女性 主婦・主夫)

「ROMMY 越境者の夢」1票

人気絶頂の歌手ROMMYが、絞殺死体となって発見された。ROMMYの音楽に惚れ込み、支え続けた中村がとる奇妙な行動。一瞬目を離した隙に、ROMMYの死体は何者かに切り刻まれ、奇妙な装飾を施されていた―。

一体誰が何のために?天才歌手に隠された驚愕の真相とは。新本格の雄、歌野晶午の真髄がここに。

読者の声

性同一性障害がテーマの重たい作品で、根底に流れる憂鬱感がいい味出してます。(26歳 男性 パート・アルバイト)

「Dの殺人事件、まことに恐ろしきは」1票

カメラマンの「私」が渋谷の道玄坂で出会い、交流するようになったのは、賢いが生意気な少年・聖也。その日も私は道玄坂のダイニングバーで聖也と話していたが、向かいの薬局の様子がおかしい。駆けつけた私たちが発見したのは、カーペットの上に倒れた、上半身裸の女性だった。

その後、私と聖也は事件を探り始める。しかし、私はあることに気がついてしまい、元の世界には戻れなくなっていた(表題作)。

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読者の声

江戸川乱歩の作品をオマージュしている作品。原作が偉大すぎるので、どうかな?と思ったけど、見事に原作と現代がマッチしていて想像以上に楽しめた作品。原作知らない人がこの作品から原作に戻るのもアリだと思います。(35歳 女性 無職)

まとめ

いかがでしたでしょうか。歌野 晶午のおすすめ小説を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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