「即興詩人」イタリアの美しい情景描写、主人公と少女の出会い

「即興詩人」がどのような作品なのか、読者による小説のあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「即興詩人」を読んだきっかけ

大学受験の勉強で古文漢文をがんばって勉強したせいで、大学生になるまでに、旧仮名遣いでも漢文調でも、すらすら読めるようになっていました。それで、森鴎外の名作をいろいろ読むようになったのがきっかけです。当時、森鴎外が訳した即興詩人を読みました。

「即興詩人」はどんな小説?

デンマークの童話作家、アンデルセンが書いたイタリアを舞台にしたロマンチックな長編小説です。森鴎外の名訳で、さらに美しくなっています。なんと、アンデルセンの自伝的な小説だそうです。ヨーロッパ各国にも翻訳され読まれている小説です。

「即興詩人」のあらすじ・ストーリー

ローマの貧しい生まれの少年、アントニオが主人公です。アントニオは即興詩人になることを夢見ていました。

アントニオは、ある教会で印象深い女の子に出会います。アントニオは、その後、母親を馬車でひき殺されて亡くしてしまいます。しかし、アントニオを引き立ててくれる人もあらわれます。

おじのベッポにあずけられていたアントニオですが、ローマに出て、富裕な一家の中で、教育を受ける機会を与えられました。アントニオはある日、少女に出会います。彼女の名前はアヌンチャタ、お祭りの歌姫でした。幼い日教会で出会った、あの印象深い少女と同一人物であったことが判明します。

ところが、アントニオは親友ベルナルドオと三角関係になってしまい、決闘に発展してしまいます。ベルナルドは貴族の青年で、内気なアントニオとは正反対の性格でした。アントニオは、ベルナルドを傷つけてしまったことから、ローマを逃れ、イタリアの各地を転々とします。その中で、イタリアの美しい情景が描かれます。

アントニオは、ある町で盲目の少女ララに出会います。そうこうするうちに、ついに、アントニオは、アヌンチャタに再会し…。

「即興詩人」を読んだ感想

ロマンチックな物語です。イタリアの情景描写も美しいです。登場人物も皆、美男美女で、想像するとうっとりします。

何日間かかけて読んだのですが、物語の世界に没頭して、ぼうっとしてしまいました。完全にその世界に没入してしまいました。森鴎外の耽美的な翻訳がすばらしいです。また原作を書いたアンデルセンも、ほかの童話作品で見られるように、繊細でロマンチックな世界観の作者なので、この作品世界に合っています。

童話作品は、短いものが多く、大人が、その世界に没入しきるには、物足りないこともあります。ですが、この作品は、大人でも楽しめるエンターテインメントです。盗賊に捕らえられたり、南国のナポリでは、情熱的な夫人に出会ったりと、ドラマチックな展開が続いて、話にひきこまれます。アントニオは人妻を救ったり、修道女に失恋したりします。最後にはマリアと結ばれ、ハッピーエンドに終わります。

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