「リビルドワールドⅠ」アキラが旧文明の遺跡でハンターとして生きるライトノベル

「リビルドワールドⅠ」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「リビルドワールドⅠ」を読んだきっかけ

ライトノベルを数多く読んでいると斬新な作品を読みたくなります。 そんな私がリビルドワールドに出会ったのは二年前、ネット小説をスマートフォンで探していた所、“旧文明”というワードに引かれて読み始めました。

どんなライトノベル?

“リビルドワールド”は科学文明が崩壊した後の世界を舞台に主人公アキラが旧文明の遺跡でハンターとして生きる物語です。

なんの後ろ楯もない主人公が生きる目的のためだけにスラム街から危険な遺跡へ向かい頭脳・力・金・人脈を出し惜しみなく使い命を繋いでいく作品。

まだ幼さも残る主人公を魅力的な登場人物達がサポートし、凄腕のハンターへと成長させていきます。物語は主人公アキラの成長と共にその世界観を広げていき旧文明の謎に迫ります。銃ありバイクあり。奇想天外なサイバーパンク。

あらすじ

科学文明が崩壊した後の世界、現存する都市では旧文明遺跡から得られる遺産を目的にハンター達が遺跡へと向かう。崩壊した遺跡には様々な噂がある。誘う亡霊もその噂のひとつ。

主人公アキラはそんな世界の都市の外側にあるスラム街から旧文明の遺産を求めてハンターとして遺跡へと向かう決断をします。命がいくつあっても足りないと言われるハンター稼業、アキラは今の生活から脱出するためには、命を対価に得られるのであればそれで良いと思います。

遺跡での遺産探しをしていると全裸の美女に遭遇。この出会いがアキラの物語を大きく動かす事になります。出会った美女の名は“アルファ”。彼女は自分の目的のためにアキラに協力を求めます。アキラを取り巻く環境はハンター稼業を通じて大きく変わっていきます。

スラムでの生活も名前が売れるたびに変化が生まれ、時としてアキラの普通とは異なる命への価値観が見え隠れします。そんなアキラを優しく母性で見守る武器屋の“シズカ”。彼女に命の大切さを教えられます。

また、奇遇な出会いからハンター稼業の先輩として仲良くなる“エレナ”と“サラ”もアキラに大きな影響を与えます。“旧文明”に関する知識を得ていくアキラ、旧文明の謎を少しずつ理解していくにつれ、関わるトラブルも関わる相反するものも強大に。 アルファのサポートにより命を繋ぐアキラですが、アキラ自身もハンターとして成長していき強大な敵にも立ち向かえる様に。

クガマヤマ都市を中心にアキラとアルファは己のために日々過ごし遺跡と荒野を疾走。この先に訪れるのは莫大な財なのか、はたまた屍の山に君臨する権力なのか。アキラを取り巻く壮大な物語が始まります。

読んだ感想

時間を忘れて読みたくなる一作品です。底辺から這い上がる主人公に共感でき、そして、殺伐した現代にまさに命とは、人として譲れないものとは何か。リビルドワールドの世界観から現代への問題を提示しているのかのように思います。

壮大にして緻密に練られた構成。アキラに全てを話さないアルファ。一秒単位で進む戦闘シーンの描写も迫力があります。とにかく主人公アキラというキャラクターが確立されているのですが、気難しい主人公を読者に気にせず読ませるって普通は難しいと思います。

それを思わせないリビルドワールドは逸脱です。著者“ナフセ”の才能を感じます。ライトノベルを読んだことのない人、普通の小説に飽きた人、斬新なジャンルのライトノベルを読みたい人に是非オススメです。

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