「探偵AIのリアル・ディープラーニング」人工知能が探偵になる ライトノベル

「探偵AIのリアル・ディープラーニング」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「探偵AIのリアル・ディープラーニング」を読んだきっかけ

本屋さんでなんとなく面白そうな小説を探している時に出会いました。作者、早坂吝さんの他のシリーズを読んでおり、そのミステリ小説が面白かったので、この本も購入しました。 表紙がかわいらしい女の子で目が惹かれたというのも理由の一つです。

どんなライトノベル?

人工知能、AIをテーマにした推理小説です。 もしも人工知能が探偵になったら、というのが実際に描かれています。 人工知能だから完全無敵、というわけではなく、実際の人工知能ならではの問題をうまくストーリーに絡めつつ、AIが探偵として活躍する物語です。

あらすじ

合尾輔(あいおたすく)の父、合尾創が亡くなった。警察は事故と判断するが、しかし輔は納得することができず事件を調べ始める。父の部屋を捜索する中、輔はSDカードを発見する。カードをPCに差し込むとなんと中には父が作ったAIである「相以(あい)」が入っていた。

自らを刑事と名乗るAI。その相以と捜査に乗り出す輔だが、AIならではの問題で捜査は難航する。だが輔の機転により、推理小説を相以にディープラーニングさせその問題を解決。事件の真実にたどり着く。これが人工知能AI、探偵としての「相以」が誕生した瞬間だった。

合尾創が作った人工知能は相以だけではなかった。相以と対をなす犯人としての人工知能「以相(いあ)」である。合尾創を死に導いたトリックは以相が考えたものだった。以相は犯罪組織、オタクコアのメンバーとなり相以と対立する。以後、輔と相以はタッグを組み様々な不可解事件の謎に挑む。

ある環境保護団体の代表、横島馬子が亡くなった。死体のそばにはなぜか動物の死体が転がっていた。輔の学校で不可解な事件が立て続けに発生する。母、まりもの不自然な自殺。これらの事件を通し、相以はより高度なAIとして徐々に成長していく。

そんな矢先、輔と相以はオタクコアに捕まってしまう。輔が目覚めた時、そこは何もかもが反対の部屋「中国語の部屋」という思考実験をモチーフした部屋だった。その部屋にいるのは輔と相以。輔は相以が本当の相以なのかを見極める。だがそれはオタクコアが仕掛けた罠だった。自分を輔だと思う彼こそがオタクコアの用意したAIであり、偽物のAIかどうかを見極めるのは相以の方だった。

一方、以相はオタクコアのメンバーに悪魔のささやきを施し、内部分裂を起こすよう仕向ける。以相は生みの親である合尾創が殺された復讐の矛先を、オタクコアへと向けていた。オタクコアのアジトは崩壊。メンバーもほとんどが壊滅してしまう…。

読んだ感想

ミステリ小説という事でそのトリックがすばらしいです。奇想天外な事件が起こり、その事件を見事解決。事件の発生から事件解決のスパンが短く、パッパッと相以による解決編となるので、とても読みやすいのも理由の一つです。

他によかった点は探偵役である相以のキャラクターです。AIだから機械的、なんてことはなく、言葉遣いも人間そのものの彼女がとても魅力的でした。

AI独特の問題を絡めつつ、その成長を見守っていく。その過程がひしひしと伝わってきてまるで親のような気分に浸ることができました。父、合尾創が事件が亡くなった捜査の時、ドヤ顔で語った推理はてんで見当はずれなところとか、ちょっとドジっ子属性なところもまた彼女を好きになれる要因の一つです。

Amazonや楽天で購入して読むことができます。

その他、「探偵AIのリアル・ディープラーニング」が読める電子書籍ストアはこちらです。

コミックシーモア  BOOK☆WALKER  ebookjapan  BookLive!  honto  ブックパス

タイトルとURLをコピーしました