「秋山善吉工務店」責任を持てる大人になることを学ぶ物語【あらすじ・感想】

「秋山善吉工務店」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「秋山善吉工務店」を読んだきっかけ

毎週末に近所の図書館へ通って様々な本に出会っています。ある日「返却された本」コーナーで見つけたこの本の表紙に描かれた厳つい親父に眼を奪われ、手に取ってみると、中山七里さんが書かれた本だったので、読んでみることにしました。

どんな小説?

「秋山善吉工務店」は、秋山善吉という昭和を代表するような頑固職人を主人公にした人情味溢れる作品です。善吉の発する言葉は厳しいが愛情があります。ちょっとした家族の変化にも気づき、厳しくありながらも決して見捨ず、正しい道に導いてくれる善吉の生涯を描いています。

あらすじ

自宅が全焼し大黒柱である秋山史親が焼死した一家3人は、史親の実家である工務店に身を寄せます。この秋山工務店は、史親の父である善吉が大工の棟梁で、昔気質の職の頑固爺です。

翌日からは、景子がハローワークへ、中学生の雅彦と小学生の太一が新しい学校へ通います。太一は学校でいじめを受けます。ある日痣を作って帰宅した太一に、善吉は「強くなって弱い者を護れ」と諭します。

そして太一は、自分をイジメた同級生が上級生にイジメられている現場に遭遇し、善吉の教えに則って同級生を助けます。一方、雅彦は札付と言われ、転校した学校でも喧嘩の毎日です。

ある日、通学途中で2年先輩である曽我と再会し、誘われるままに脱法ハーブを扱う店でバイトを始めます。抜けられなくなった雅彦は善吉にすべてを打ち明けます。善吉はヤクザの親分と対等に渡り合い、今後秋山家と関わるなと釘を刺します。その後雅彦は、次第に善吉と距離を縮め、工務店の手伝いを始めます。

ハローワーク通いをしている景子は、ようやく販売の仕事に採用され、正社員を目指し積極的に接客をします。そんな中、クレーマーに捕まり対応に苦慮した結果、自腹で商品を弁償します。そこに付け込んだクレーマーがさらに、追い打ちをかけてきます。苦悩している景子を見て、義母である春江が策を講じ助けます。

景子は退職を余儀なくされますが、秋山工務店の事務として、善吉と春江のもとで働くことになりました。3人の生活が安定した頃、景子たちの家の火災原因が放火ではないかと疑う刑事・宮藤が現れ、景子が警察で事情聴取を受けます。そんな中、善吉が事故に遭ってしまい入院することになり…。

読んだ感想

私が小さい頃には、いかにも昭和気質・職人気質の怖いおじさんが近所にいました。ムッツリとして愛想もなく、いつみても目力が強くて見るからに怖い人でした。いま、世の中にこのような人物がどれくらいいるのでしょうか。

少し懐かしい感覚に陥りながら作品と向き合いました。読み進めていくうちに、この本では、大切なことを伝えてくれていると感じました。仕事だけではなく学校などでも、自分の行動に責任が持てる人は強くて、強い人は厳しいけれど誰にでも優しくなれるということです。

いざ自分を振り返って考えてみると、責任が取れる大人だろうかと疑問に思い、自分勝手な行動が多いのではないかと強く反省しました。主人公の善吉さんのように強くはないけれど、せめて自分の行動は自分で考え、責任が取れる人になりたいと強く思いました。

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