「悪の教典」高校教師のサイコホラー小説【あらすじ・感想】

「悪の教典」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「悪の教典」を読んだきっかけ

2011年の本屋大賞にノミネートされていたので、読みました。2009の本屋大賞で「新世界より」を読んで、あまりのスリルと美しさに貴志裕介さんにハマり、以来ずっと貴志さんに注目していました。

そこに再び「悪の教典」がノミネート。真先に私が買って、読んで、他の店員に貸し出していた記憶があります。その当時、私は地元の書店で働いていました。おもしろい本がたくさん読めて、他の店員ともコミュニケーションが取れるうえに、世の中のためになるかも、ということで、本屋大賞に参加していました。

どんな小説?

ネタバレを知った上で読んでも十分おもしろい小説です。私はうっかり、雑誌でネタバレを知ってしまい、本当にがっかりしてしまったのですが、それでも十分に怖く、美しく、おもしろい小説でした。

ごく平凡な、どこにでもありそうな高校と、生徒と教師、修学旅行や学園祭などの学校行事。何気ない日常は学園祭の前夜にあっけなく崩壊するのです!!助けのない中、逃げ惑う生徒たち…。予想外の結末は読者を裏切りません!!

あらすじ

舞台はとある高校です。ごく平凡な生徒たちと教師がおりなす、ごくありふれた日常や行事。日常的な生徒同士の諍いや生徒をめぐる教師同士の諍い、生徒と教師の禁断の関係、修学旅行など、読みどころは数多くあり、これもまた楽しむことができるポイントです。

ただ、そのところどころで、いつのまにか張られている不気味な伏線の数々…。気づかないうちに伏線は育ち続け、ついにごくありふれた高校の日常は、学園祭の前夜に崩壊してしまいます。

生徒が徹夜で精力的に学園祭の準備を進める中、ついにその男は恐ろしい本性を剥き出しにします。男は雨合羽に手には猟銃、首にはカウンターという扮装で、あろうことか生徒に襲いかかったのです。

生徒を護ろうと勇敢に立ち向かう教師も、虚しく仕留められてしまいます。誰の、何の助けのない中で、次々に犠牲になる生徒、淡々と仕留め続ける男。彼らは無事に朝を迎えることができるのか…。なぜ、誰が、何のためにこんな猟奇的なことをするのか、彼はどんな性格なのか、伏線が明かになっていく中で、人間の怖さにゾクゾクしてきます。

勧善懲悪の形は取っていますが、決して油断はできない。生き残った生徒がどうなったのか、登場人物のその後までも気になってしまうほどすごい小説です。

読んだ感想

私は途中でネタバレ記事を読んでしまったので、面白さは半減してしまいましたが、それでも十分おもしろい小説でした。単行本で読んだのですが、上巻のありふれた日常や修学旅行のシーンでは、不気味な伏線や、禁断のシーンはあっても、まだ牧歌的な気持ちで読み進めることができます。ただ、下巻に入ると様相は一変。

不気味な伏線はつながり、意外な犯人が現れ、恋人を裏切り、同僚も裏切り、あげくに生徒まで裏切る様には圧倒されます。ここから最後は、ジェットコースターのように怒濤の展開で、一気に読んでしまいました。そして最後に脱力。なんだかもやもやした感じがのこる小説でした。

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