「マカン・マラン」がどのような作品なのか、読者による小説のあらすじと感想です。
「マカン・マラン」はどんな小説?
「マカン・マラン」はドラァグクイーンのシャールという人物を店主としている夜食カフェが物語になっています。
この夜食カフェは都会の片隅で密やかに営まれています。しかし、そこではシャール自身、また「マカン・マラン」に通う常連客の間で濃い人生のやりとりが繰り広げられているのです。
シャールの苦労してきた人生模様や考え方が常連客の堅く閉ざされた心を少しずつ緩めていくような心温まる一冊になっています。物語は章に分かれており、それぞれ料理名がつけられています。この料理は常連客それぞれを癒した料理の名前が題されています。
シャールと常連客が織りなす日々は一定のものではなく山あり谷ありで、自分自身の人生と重ね合わせてしまうような、そんな素敵なお話です。
あらすじ
ドラァグクイーンであるシャールこと御厨清澄は学生時代はとても優秀で生徒会長をするような人物像でした。
顔も整っており、男性としての地位もそれなりに確立していたことは想像がつくでしょう。そんな1人の男性がなぜ派手なメイクと女装でパフォーマンスをするドラァグクイーンになることを選び、マカン・マランという夜食カフェを営むことになったのでしょう。その背景には病というどうすることのできない事情があったのです。
人は誰しも人には見せることのできない想いや希望があるものです。しかし、命の期限を悟った途端にシャールは自分の素直な想いに気づくことができたのでしょう。
これがドラァグクイーンとしてのシャールの始まりです。シャールはマカン・マランでお客さんが自分の想いに素直になれるように料理を介して教えてくれます。
また、そんなシャールの姿に常連客たちも手助けをしたくなり、シャールと常連客が一緒になってお店を営んでいくようになります。その一方で病魔は少しずつシャールに襲いかかってくるのです。シャールと常連客たちの生活はどうなっていくのでしょうか。
感想
わたしはこの本を読んで何度涙したかわかりません。今まで自分がいかに自分の声を無視してきてしまっていたのかということに気づかされました。
シャールの自分と向き合う力を目の当たりにして、もっと自分の弱い部分も受け入れ大事にしていこうと思いました。この世には強いように見えても弱い部分を持っていてなかなか出せないという方がたくさんいると思います。
ぜひこの本を読んでいただき、自分の弱い部分も愛し、涙を流すことでデトックスもしていただけたらなと思います。
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