「賭博師は祈らない」十八世紀末のロンドンが舞台。主人公ラザルスが挑む賭博を描いたライトノベル

「賭博師は祈らない」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「賭博師は祈らない」を読んだきっかけ

「賭博師は祈らない」の一巻を読んだのは偶然図書館にあったからです。何か軽く読めて、面白そうな本を探していた時にたまたま見つけて、表紙の絵も綺麗で好みだったので借りたのがこの本を読むきっかけでした。

どんなライトノベル?

題名にもあるとおり、賭博師、つまり賭博でお金を稼ぎ、生活している人物が主人公の小説です。トランプやダイスなど、色々ある賭け事ですが、その裏側でどうやって相手を出し抜き、勝ちを掴み取るのか、その技術はもちろん、駆け引きなどの心理戦もストーリーと一緒に楽しめる小説です。

あらすじ

「賭博師は祈らない」の1巻の舞台は十八世紀末のロンドンで、その主人公は日々を怠惰に生きる若い男の賭博師、ラザルス・カインドです。「どうでもいい」が口癖のラザルスは、その口癖通り、自分自身のことすら頓着せず、同じ賭博師であり、今は亡き養父の3つの教えを信条として暮らしています。

その養父の教えから、今まで大きく勝たず、そして大きく負けもしてこなかったラザルスが、意図に反して賭博場で大勝ちしてしまった日、信条を守るためにとった手段が高い奴隷を買うことでした。

そんな経緯で結果としてラザルスの家にメイドとして来ることになった奴隷の少女、リーラ。異国の少女であり、のどを焼かれて話すことの出来ない奴隷であるリーラとの暮らしはそれまで「どうでもいい」が口癖だったラザルスの生活に少しずつ変化をもたらしていきます。

数少ないラザルスの友人たちや、ラザルスとリーラを温かく見守る周囲の人々に支えられ、話すことの出来ない異国の少女であるリーラとの暮らしにもようやく慣れてきたころ、不器用ながらも少しずつ心を通わせていた二人の暮らしを壊す出来事が起こります。

その時、それまで養父の教えに従って大きく勝たず、大きく負けもしてこなかったため「小銭稼ぎ」を意味する「ペニー」カインド、というあだ名で呼ばれるラザルスがリーラを守るため、友人とともに賭博場にのりこみます。普段は信条通りに大きく勝つことはないものの、実は賭博ではかなりの実力をもつラザルスが本気で挑む賭博の意外な対戦相手とは。

そして、果たしてその勝負に勝ち、ラザルスはリーラを無事に守ることが出来るのか、というストーリーが「賭博師は祈らない」の一巻では繰り広げられます。

読んだ感想

怠惰でひねくれている主人公のラザルスが、物語の最後で自分のすべてをかけて賭博に挑む姿はとてもかっこよかったし、ぐっときました。

勿論、賭博の裏で行われる心理的な駆け引きや技術も物語と一緒に楽しむ事ができるうえ、主人公の友人などの身の回りの人たちもとても魅力的でした。

特に最後にラザルスの前に立ちはだかる女賭博師は主人公のラザルスとなにやら浅からぬ因縁があるようで、すぐに次の巻が読みたいと思わせてくれる小説でした。

さらに、小説の最後に書かれているあとがきでは登場人物の何人かにはモデルとなった実際の人物がいることが作者から明かされているので、それを知ってから読み返すと一層面白く感じさせてくれる小説だと思います。

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