「彩雲国物語」若き王とそれを支えた女性官吏

「彩雲国物語」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「彩雲国物語」を読んだきっかけ

「彩雲国物語」を読んだきっかけ 小学生の頃、アニメを見て原作が小説だと知りました。

アニメだと全78話ですが原作の中途半端なところで終わってしまったので話を最後まで知りたいと思い読みました。

主人公の女性が男性社会である政治の世界に飛び込み色々苦労しながらも活躍する姿が現在の働く女性と重なります。

どんな小説?

「彩雲国物語」は著書・雪野紗衣の中華風ファンタジー架空歴史小説です。

架空の国、彩雲国を舞台に主人公紅秀麗(こうしゅうれい)が「官吏になる」夢を追いかけ成長する話です。秀麗は史上初の女性官吏となり数々の困難を乗り越える作品です。

あらすじ

名門だが貧しい紅家の娘紅秀麗は「人々を助ける事ができる」官吏になりたいと願うようになります。 ですが、彩雲国で女性は官吏の登用試験を受ける事すらできません。

ある日、秀麗に即位間もない新王の教育係になる話が舞い込んできます。 彼女はその仕事を引き受け、持ち前の明るさで若き王を立ち直らせ官吏になる道を開きます。

王である紫劉輝(しりゅうき)は本来なら名君になる才能を持っているのにも関わらず即位半年の間政務を放棄し昏君のふりをしていました。王でありながら政務を放棄していた理由は異母兄の中で唯一優しかった第二公子が戻って王になる事を望んでいたからです。

ですが、劉輝秀麗と出会い彼女と過ごす事で自分の態度を改めて政務に励むようになります。 劉輝は誰もが自分を王として接してくることに強い孤独感を感じていました。私人として自分を見てくれる秀麗に強く惹かれています。

彼女の「官吏になる」夢を理解しており、彼女の為に女性でも官吏登用試験を受ける事ができるようにしました。 秀麗は見事国試に合格します。 秀麗は史上初の女性官吏となります。 女性官吏に対して朝廷や世間からは冷ややかでしたが彼女は数々の困難を乗り越えていきます。

やがて、秀麗は彩雲国に影を落とす縹家の陰謀に巻き込まれてしまいます。 挫折や別れを経験して王を支えます。 劉輝は物語が進む中で自分の中の「王でありたかった」意思に気がつきます。その際、王の義務である婚姻をする為良家の娘を後宮に入れます。

その後秀麗の実家である紅家のとりまく情勢の変化から劉輝は王として「紅家直系長姫」である秀麗を娶る決断を下します。 彼の秀麗への想いは報われるのか若き王の切ない恋にも注目です。

読んだ感想

何事も「初」という出来事には前途多難で苦労が多いと思います。

ですが、主人公秀麗はその苦労をものともせず立ち向かい解決する姿が心を打たれます。まさに「鉄の女」です。

物語を通して劉輝の王としての自覚が芽生え名君となっていく姿はどこか小さな子供が立派に成長する姿を見るようで感動します。

ファンタジーですが、この物語に出てくる人々は一生懸命生きており主要人物以外の生き様も読み終わった後に強く印象に残ります。

女性向けの小説なので恋愛もありますがずっと劉輝の秀麗に対する片想いで秀麗は彼の想いに気づいていても拒む場面が多くやきもきする場面が多いです。彼の一途な想いが叶うのか恋の行方に感動しました。

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