「失楽園」不倫関係の純愛を描いた小説【あらすじ・感想】

「渡辺淳一」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「渡辺淳一」を読んだきっかけ

渡辺淳一さんが数年前に亡くなったので、小説を読んでみることにしました。

ドラマや映画などはすでに観ていましたが、原作を時間を掛けて読んでみたいと思いました。問題作ではありますが、純愛を貫いている二人が印象的です。

どんな小説?

失楽園は閑職の久木祥一郎が書道家の松原凛子と不倫関係になり、最終的には心中を選んでしまう内容の小説です。

彼等は禁断の不倫関係に陥ってしまいますが、純愛を通して心中をしてしまう内容です。大変ショッキングな内容ではありますが、テレビドラマ化や映画化もされた人気小説です。

あらすじ

失楽園は年齢を重ねて、閑職になってしまった中年の久木祥一郎と、書道家の松原凛子の純愛が書かれている小説です。

松原凛子は清楚で上品な容姿をしていますが、内面には秘めたる情熱を持っている女性です。彼女は彼の心の隙間に入ってしまい、性行為を重ねるようになります。

彼女は結婚をしていますし、久木にも妻がいるので世間的には不倫関係になっています。久木と凛子は体の相性が良いので、離れられない間柄になっていきます。主人公の久木は彼女に、少しずつ引っ張られて、二人は配偶者や友人、知人などの多くの人を巻き込んでしまい、騒動を起こしてしまいます。

凛子は自分はもうおばあさんなので、長くは生きていたくないと死をほのめかすようになります。失楽園では二人で薪能を観る場面がありますが、不吉な結末が予測されます。凛子は楽しい旅行の間でも、雪の中に顔をうずめて、死んだらこんな感じなのだろうかなどと不吉な話をするようになります。

凛子は性行為の絶頂の中で、死にたいという願望を持っています。久木はまだこの世に未練があるようでしたが、魔将の女に死の淵に引き寄せられてしまいます。

作者の渡辺淳一は、阿部定事件を元にしてこの小説を書いたと話しています。

悲惨な結末ではありますが、二人が純愛を貫いた場面は多くの人に感動を与えることが出来ました。渡辺淳一の作品の中でも、大変注目された小説です。若い人は知らないかもしれないですが、読んで欲しい小説です。

読んだ感想

私はドラマや映画などで失楽園を観ましたが、渡辺淳一さんが数年前に亡くなったので、失楽園の小説を読むきっかけになりました。

閑職に就いている中年男性の久木と書道家の松原凛子との、不倫関係を書いた小説です。私は小説を読んだ時は、二人は周囲にも仲を認めてもらったのだから、二人で暮らせばよいのにと感じることもありました。

凛子は30代を過ぎたので、自分はもう若くない、おばあさんだなどの話をしています。自分の人生はこれぐらいでいいなどの、諦めに似た感情を持っているのが気になりました。

二人は心中という悲惨な結末で終えてしまいますが、性行為の絶頂時に亡くなったので、二人にとっては本望だったかもしれないと思うようになりました。ショッキングな内容の小説ですが、これも一つの純愛だと感じています。

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