「世界から猫が消えたなら」あらすじ・感想

「世界から猫が消えたなら」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「世界から猫が消えたなら」を読んだきっかけ

書店の棚に並んでいて可愛い猫がパッと目につき手に取ってみました。猫が好きな私は猫が消えてしまうなんて考えられない、これは興味い読んでおかなくてはと思い購読しました。

どんな小説?

この小説は、生きていることの素晴らしさや、退屈な日常でも楽しいことがあるんだということを、主人公と正反対の陽気な悪魔が教えてくれている気がします。

そして、主人公の母親の言葉にも愛情があふれています。家族への愛、猫への愛、何より主人公のことを本当にわかって愛してくれていたことがわかる心暖まる小説です。

あらすじ

この日も郵便配達員として働いていた30歳の主人公の僕は、体調を崩し病院に行くと、医者に余命宣告を受けたのでした。愕然として家に帰ると玄関に倒れ込みます。

そして、目を覚ますとそこにいたのは愛猫の「キャベツ」と僕がもうひとり?僕と同じ姿をした男は僕が普段選ばないようなアロハシャツを着て、かなり陽気に僕に話しかけてきました。

「私は悪魔です。明日、あなたは死にます。」呆然としている僕に、悪魔はある提案をします。その提案とは、この世界からひとつだけ何かを消す代わりに一日の寿命を得る。というものでした。

僕はどうせ死ぬならと、悪魔との取引に応じてしまいます。一日目は電話を消しましょう、と悪魔は提案します。この世界から電話が消えたなら、人はどのように生きていくのだろう。悪魔と僕の奇妙なかけひきが始まります。

電話が世界から消され、二日目に悪魔が提案したものは映画。世界から映画が消える代わりに僕は一日の命を手に入れます。消されてからわかることは、どれも僕にとって無くしてはならないものだったのかもしれないということでした。

最初に悪魔が僕の前に現れたのは月曜日でした。火曜日、水曜日が過ぎて木曜日の夜、悪魔が提案したものは「猫」でした。 猫の名前は「キャベツ」。僕の母親が拾ってきた猫です。母親は「キャベツ」の前にもう一匹拾ってきた猫がいました。

しかしその可愛がっていた猫が病気で死んでしまい、母親は元気がなくなってしまいます。ある日、母親がその猫とそっくりな猫を拾ってきたのです。

それが「キャベツ」でした。母親は元気を取り戻し「キャベツ」をとても可愛がっていました。ところが僕の母親は、前に拾ってきた猫と同じ病気にかかってしまい、亡くなってしまったのです。

それから「キャベツ」と僕は一緒に暮らしていたのでした。「世界から猫が消えたなら、この世界は、僕はどうなるんだろう。」僕は猫を消してしまうのか。悪魔はニヤリと笑うのでした。

読んだ感想

この小説を手に取った時は、猫と主人公のほのぼのとした話から始まると思いました。

ところが最初から主人公は余命宣告をされ、明日死にますと言われる。しかも悪魔にです。とても予想外の展開でしたが、読んでいくうちにどんどん引き込まれていきました。

悪魔とのかけひきの中で主人公が家族の大切さ、生きていることの素晴らしさに気づかされていく様子や、何かを得るためには何かを捨てなければならない、ほとんどのものは失ってから大切だったことに気づかされると、改めて知ることが読んでいる自分も考えさせられるなあと思いました。

そして、読んでいて、ふと涙が出ていることに気付いたり、自分に重ねて考えていたりしていました。涙なしには読めない本当に感動する素晴らしい小説だと思いました。

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