「星を継ぐもの」月で発見された人間の死体の謎【あらすじ・感想】

「星を継ぐもの」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「星を継ぐもの」を読んだきっかけ

書店で見かけて知りました。「星を継ぐもの」という素敵なタイトルとSF小説というところに惹かれて読みたいと思いました。

宇宙を舞台にした壮大なSF小説は数多くありますが、ミステリーの要素も含んでいるところがこの小説を手に取ったときに最も興味をもったポイントです。

どんな小説?

「星を継ぐもの」はジェイムズ・P・ホーガンによるデビュー作のSF小説です。この小説は、月面調査隊が一体の人間の死体を月で発見したことから始まります。

その死体は地球人が宇宙にいるはずのない5万年も前のものだったという驚くべき事実が発覚し、その謎を解くべく奮闘する学者たちの奮闘が間近に感じられる作品です。

あらすじ

地球から派遣された月面調査隊は、月面で深紅の宇宙服を纏った一体の人間の死体を発見します。しかし、月面での行方不明者は誰もいないという事実が発覚します。

そして不思議に思い、その遺骸を調べ驚くべき事実が発覚します。その遺骸は宇宙に行くことのできるような技術などないであろう、5万年も前のものだったのです。

チャーリーと名付けられたこの遺骸はいったい何者なのか、という大きな謎を解き明かすため、物質の透過撮影を可能にしたスコープの開発者であるヴィクター・ハント博士を中心に生物学や言語学など様々な領域の専門家たちがそれぞれの立場から白熱した議論を交わします。

様々な壁にぶつかりながらも謎の解明を目指す中、生物学者のクリスチャン・ダンチェッカーは月面で発見された遺骸のチャーリーは間違いなく地球のヒトの祖先であると述べたと同時に、またチャーリーが発見された場所にあった携帯食料などの持ち物は決して地球のものではないと発表しました。

そのことから議論は混沌とし、さらに謎は深まることとなります。 一方で、木星の衛星の一つであるガニメデの調査隊からも驚くべきものが発見されたという一報がハント博士のもとに届きます。

それは、ガニメデで発見された宇宙船の残骸から発見された地球には存在しない未知の水生瀬物や未知の巨人の存在でした。またガニメデで発見された魚類はチャーリーの所持していた携帯食料に使用されている魚類と同じ構成をもつものだったのです。

こうしてさらに謎を解明するため議論や解析を重ねる中で次第に、地球に住む人類の生い立ちや宇宙で起こった衝撃的な出来事の核心にまで迫ることとなるのです。地球と月と木星。月面で見つかったチャーリーの存在の謎は、3つの太陽系の星を舞台に収束へと向かうことはできるのでしょうか。

読んだ感想

生物学や言語学、物理学など多種多様な科学者たちがそれぞれの観点から、月面から発見された遺骸の謎を解き明かすため、ときに議論を重ね、また協力しあいながらも奮闘している姿に心打たれました。

技術や知識をもって解決をしていく中で、矛盾点やさらなる疑問、謎が浮き彫りになっていく様子は作品を読んでいく中で、もどかしさを感じ、まるで自分自身もその場で奮闘している学者の一員かのような臨場感を得ることができます。

謎解明のため学者たちのまとめ役として抜擢されたヴィクター・ハントのカリスマ性や聡明さは、もし上司だったら安心感があって頼もしいのではないかと、またそうなりたいという憧れを抱くことができるものです。

そんな人物だったからこそ、学者のまとめ役となって奮闘するハント博士を応援する気持ちでいっぱいになりました。

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