「波よ聞いてくれ」がどのような作品なのか、読者によるマンガのあらすじと感想です。
どんなマンガ?
「波よ聞いてくれ」は代表作『無限の住人』でお馴染みの沙村広明先生の最新作です。
北海道札幌市を舞台に、あるきっかけで地方局のラジオパーソナリティーになった主人公・鼓田ミナレの奔走を描いた漫画であり、現在月刊アフタヌーンにて連載中です。
また「機動戦士ガンダム」シリーズなどでお馴染みのサンライズ制作で2020年4月クール全12話でアニメ化もされました。
あらすじ
札幌のスープカレー店「ボイジャー」で働く鼓田ミナレ(26歳・独身)が酒場で知り合った男・麻藤兼嗣に「付き合っていた男・光雄に50万円を持ち逃げされた」という愚痴を零した翌日、その音源が仕事場で聴いていたラジオから流れてきました。
急いで藻岩山ラジオ局に行き、放送を止めさせようと試みるミナレに麻藤は「放送を止めるからにはアンタが間を持たせろ」という旨を伝えます。
そこでミナレは一言も噛まずにマイクの前でアドリブトークをしたことをきっかけに麻藤に魅入られ、藻岩山ラジオ局深夜枠の新番組「鼓田ミナレの波よ聞いてくれ」のパーソナリティーに抜擢されます。
ラジオの新人パーソナリティーとして、そしてスープカレー屋店員としてドタバタと奔走するミナレとその周囲の人々が織りなすユーモラスかつ人間ドラマのあるストーリーが展開されていきます。
感想
地方ラジオという一見緩やかな雰囲気を想像しがちなテーマから、ミナレのような魅力的でクセのあるキャラクターとその周囲で起こる事件や生々しい人間模様によって次の展開に目が離せなくなるのが本作の魅力です。
連載中の作品のため、詳しいネタバレになる記述は避けますが、ひょんなことからラジオパーソナリティーとなったミナレと成り行きでバディを組むことになったADの南波瑞穂、2人で行動することになります。
そのパートは、これから面白いことが起こるという期待とラジオ番組が出来上がっていく過程を近い目線から見ているように感じ、読んでいて楽しい気持ちになります。
また私がもう一人の主人公と捉えている城華マキエが、それまで兄に束縛されていて考えもしなかった自立、挑戦に向かって奮闘していく様子も注目すべき要素の一つだと思っています。
この作品は上記のように女性キャラクターがメインとなっていますが、プロデューサーの麻藤や放送作家の久連木、カレー屋の同僚の中原といった男性陣も魅力があって目が離せません。
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