「容疑者Xの献身」東野圭吾ガリレオシリーズの小説【あらすじ&感想】

「容疑者Xの献身」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

読んだきっかけ

福山雅治さんが主演のガリレオというテレビドラマをみて、東野圭吾さんの作品に出会いました。それまで、有名な作家さんなので、名前は知っていましたが、映像作品も小説も見たことはありませんでした。もともと、推理小説やミステリー系、トリックなどには興味が無く、恋愛ものやヒューマンドラマなどが好きでした。

ドラマですっかり、ガリレオにハマってしまい、小説でシリーズになっていることを知ったので、ガリレオシリーズを一気に読破してしまいました。今は、ほとんどの東野圭吾さんの作品を読み終えています。数ある代表作の中でも、この作品は特に素晴らしく、今まで読んだ推理小説の中でも、最高の作品だと思っています。

どんな小説?

主人公の天才的・論理的な頭脳を持つ大学教授の湯川が事件を解決する小説。第134回直木賞受賞作品です。

靖子と娘は元夫にしつこくつきまとわれていました。とある日、自室アパートでも靖子と娘は元夫を殺してしまいました。

その部屋に物音を聞いた隣人の石神がやってきます。石神は事件の隠蔽に協力をする、指示通りにすれば大丈夫だと言われ、石神の指示に従います。

その後、警察の捜査が始まりますが真相は解明せず、警察は湯川へ捜査協力を依頼。最初は断っていた湯川ですが、事件が起きた部屋の隣人が自身の友人・石神であることを知り、事件と関わるようになっていきます。

石神はただの友人ではなく、湯川が天才と呼ぶ大学時代の友人。石神に再会するなどしているうちに湯川は事件に興味を持ち始め、個人的に事件の真相を追うようになります。

感想

この作品で得られる事は、真実の愛とは何か?というところです。推理小説では、ありますが、読者の推理を遙かに超えた結末と、男女の恋愛を超えた人間愛、人間の人生とは何なのか、その全てを自分に置き換えて考える事ができ、自分の生き方を見つめ直すきっかけになる作品だというところです。

一人の男性の儚い愛情と、人生に感動し、共感することは難しいしとても、自分にはとてもまねは、できないですが、世の中にはこのような愛の形、愛情表現が存在するのだなと感じました。

直木賞作品にふさわしい作品であり、この作品で東野圭吾さんの他の作品を読むきっかけになった人も多いと思います。

今までの自分は、相手に求める事が多すぎて、期待したり自分の思い描くような展開でないと落胆したり、そんな思いが私の中にありましたが、この本を読んでから、主人公の気持ちになってみて、一方通行の愛に感動に、今までの自分の考えを改めるきっかけになりました。

主人公に感情移入してしまうくらいに素晴らしい作品で、容疑者の犯したことには、もちろん共感出来ませんが、そこに至るまでの苦悩、純粋な気持ちには心打たれるところがあり、相手を思う気持ちに共感できる作品です。

ただの不器用な男のばかな行為と考えるのではなくて、罪を犯すことにまでなる主人公の気持ちを気持ちをくんで読むと最後は涙なしでは読めませんですした。世の中には、このように考える人もいるのだなぁと、自分より相手のことをこれほどまでに、真剣に考える姿に自分の夫婦としての、夫に対する気持ち、親としての子に対する気持ちが少し変われたような気がしました。

人愛するとは何か、人生を掛けてそれに没頭し、最後まで納得のいく人生をこの主人公のように罪をおかす事以外で、自分も見つけられたらいいなと思いました。そう考えさせてくれる作品だと思います。何よりも大事にしたいものが見つかったこの主人公はある意味幸せで満足のいく人生なのかも知れません。

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