「ちどり亭にようこそ」料理をテーマにした小説【あらすじ・感想】

「ちどり亭にようこそ」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「ちどり亭にようこそ」を読んだきっかけ

「ちどり亭にようこそ」はAmazonで本を探しているときに見つけました。私は読書が趣味で、読む本は図書館で借りています。しかし、借りる本を探すときにはAmazonを利用することがあります。Amazonだといろいろなジャンルの本があるし、関連書籍が表示されて似たような本を探すことができるからです。

私は食事をテーマとして小説が好きで、食事をテーマにしている小説を探しているときに、「この商品に関連する商品」で「ちどり亭にようこそ」があって気になりました。小説のあらすじを見てみると面白そうだったので、図書館で借りて読んでみました。

どんな小説?

「ちどり亭にようこそ」は十三湊さんの作品です。内容はお弁当屋さんを営む花柚さんとその周りの人たちの物語です。

料理・食事をテーマにした小説は、おいしそうな料理が登場するものが多くあります。食事の描写を詳しく描くことが一般的です。

ちどり亭にようこそも出てくる料理の描写をしている部分はありますが、他の料理小説と比べると料理の描写は少ないように思います。料理をテーマにしていますが、「手作りの料理っていいよね」「自分で作るのって大切だよね」といったことを伝えている小説です。

お弁当をおいしく作るちょっとした工夫も紹介されています。

あらすじ

物語はお弁当屋さんでアルバイトをしている慧君の視点で語られていきます。慧君は大学生です。大学に入学したばかりのころ、新入生歓迎会やサークルの飲み会などで未成年にもかかわらずお酒ばかり飲んでいました。学業にはあまり力を入れられていなかったようです。

あるとき、お酒を飲み過ぎて道で寝てしまいました。そこを通りかかったのが「ちどり亭」というお弁当屋さんを営んでいる花柚さんです。夜中に道を通っているときに慧君が寝ているのを発見し、お弁当屋さんまで連れて帰り、ご飯を食べさせてあげます。

花柚さんは慧君のことを心配したのでしょうか、自信が営むお弁当屋さんでアルバイトをさせます。慧君は料理はほとんどできず、これまではインスタント食品などを食べていました。そのため、花柚さんはしっかりと自分で料理を作れるようになってほしくて、アルバイトに誘ったようです。

ちどり亭で働くようになってからは、慧君は毎日自分で料理を作り、自分で作ったものを食べるようになりました。お弁当屋さんの日々は平穏に過ぎて行きますが、ときには恋をしたり、ちょっとしたハプニングがあったりします。それらを乗り越えるときに登場するのがお弁当です。お弁当を通した人の温かさが伝わる小説です。

読んだ感想

人が作った食べ物っていいなと思いました。今はコンビニに行けばいつでも食べものを買うことができます。しかし、コンビニで売られているものは機械的に作ったものです。家庭で作ったものとは違い、何かが足りません。その足りない何かとは、愛情や人を思う気持ちではないかと思います。

ちどり亭にようこそに出て来る食べものは、どれも誰かのことを想って作られたものです。「おいしいと思って食べて欲しい」「これを食べて元気になって欲しい」そんな気持ちが込められています。愛情込めて作ったものと機械的に作ったものでは、同じ食材を使っていても感じるものは違うと思います。

そしてこの小説では、誰かのことを想って作った料理を食べた人は元気になっています。手作りの料理、誰かのことを想って作られた料理っていいなと感じました。

Amazonや楽天で購入して読むことができます。

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