「メインテーマは殺人」あらすじ・感想

「メインテーマは殺人」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「メインテーマは殺人」を読んだきっかけ

たまたま、立ち寄った本屋で見かけたのがきっかけです。この小説は、2019年に「このミステリーがすごい!」や「本屋大賞翻訳小説部門」で1位になるなどした「カササギ殺人事件」の作者アンソニー・ホロヴィッツの作品です。

「カササギ殺人事件」がとても面白く衝撃を受けたのを覚えていたので、この小説を即購入しました。

どんな小説?

この作品は、知り合いの元刑事の本を書くことになった作家が事件に巻き込まれていくミステリ小説です。

作家は、この作品の作者アンソニー・ホロヴィッツのことで、アンソニー自身が事件の記録をする作家として登場します。女性は誰に殺されたのか?

殺された女性が過去に起こした事故とは、ただの交通事故だったのか?そして、アンソニーは自分の意思で小説を書くと決めたのか?元刑事の観察力と推理力に驚かされながら、アンソニーがその元刑事に振り回される様を楽しめる作品です。

あらすじ

売れっ子作家のアンソニー・ホロヴィッツは、知り合いで元刑事のダニエル・ホーソーンから今捜査している事件をもとにダニエル自身の本を書いてほしいと依頼されます。

事件とは、自分の葬儀を手配したダイアナ・クーパーが、その6時間後に殺害され、死の直前に「損傷の子に会った、怖い」というメールを息子のダミアンに送っていたというものです。

ダイアナは、かつて、飛び出してきた幼い少年ティモシーを事故で死なせ、その兄弟ジェレミーに重い障害を負わせていました。ダミアンは、10年前の交通事故のことを聞かれて激怒。ダイアナがハンドルを握らなくなったこと、住み慣れた家を売り転居したことなど例を挙げ、まるで自分が被害者だという顔をして話します。

アンソニーが脚本会議から無理やり連れ出され、無理やり出席させられたダイアナの葬儀は悲惨なものになりました。柩を下ろした瞬間、ティモシーお気に入りの童謡が流れ出し、取り乱したダミアンは顔色を変え一人帰ってしまったところで、殺害されたのです。

アンソニーとホーソーンは、葬儀屋のロバート・コーンウォリスを訪ね、ティモシーの父親アランから葬儀の日程の確認の電話があったという情報を得ます。勝手に執筆を始めたことを著作権エージェントのヒルダに怒られたアンソニーは、こそこそとアランを訪ねるために出かけていきます。

10年前の交通事故の再調査を行い、子供たちが道路を飛び出してまで目指したアイスクリーム屋は真っ暗で閉まっていたこと、隣の薬局の主人の話では生きている子供が「お父さん」と叫んだことを聞きます。そして、アンソニーは、ダミアンが卒業公演で主演を演じた「ハムレット」について聞くために、一人で王位演劇学校RADA(ラーダ)を訪ね、そこで見せてもらった写真にロバート・コーンウォリスを発見したのでした。

読んだ感想

アンソニー自身が事件の記録者として登場するこの作品は、アンソニーの視点で書かれているので、アンソニーと同じ思考で事件を見てしまいました。第9章でホーソーンが「何か見落としている」と気にして、アンソニーに口を挟むなと言います。何度もその部分を読み返しましたが何のことか気づきませんでした。

さらに第17章では、ホーソーンがヒントはアンソニーが書いた第1章に書いてあると教えてくれています。これもまた、ホーソーンほどの観察力が全くない私にはわかりません。

小さな手掛かりを集めて事件関係者の心理を再現し事件の真相に迫るホーソーンの謎解きには、ただただ驚くだけでした。この作品は犯人当てミステリですが、売れっ子作家の日常が垣間見られるアンソニーの物語でもあります。書き上げた第1章にケチを付けられたり、会議の邪魔をされたりと、最後の最後までアンソニーがホーソーンに振り回されてしまったことには大笑いしてしまいました。

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