「日出処の天子」(山岸涼子)異色の歴史漫画のあらすじ・感想

「日出処の天子」がどのような作品なのか、読者によるマンガのあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「日出処の天子」はどんなマンガ?

「日出処の天子」と書かれてすんなり読める人はいないと思います。これで「ひいづるところのてんし」と読みます。1980年~1984年にかけて白泉社の「LaLa」で連載されたのが初出の作品です。

厩戸皇子、すなわち聖徳太子を主人公にした作品で、皇子には人を超えた能力があり、中性の人という設定で描かれています。

一般的な聖徳太子像とはかなり異なりますが、聖徳太子はいろいろ謎のある人なのでこういう解釈もあり得ると思わせます。この作品にはもう一人、物語の核にいる人がいます。

それは蘇我毛人、私たちが知っている名前で言えば蘇我蝦夷(そがのえみし)です。蘇我蝦夷といえば、入鹿と共に当時の朝廷を牛耳り、中大兄皇子と中臣鎌足に倒されてしまうイメージですが、この作品で描かれている蘇我蝦夷はとても優しく、理想の男性像で描かれています。

小学生には早いかもしれませんが、中高生であればこういう解釈もあると歴史に興味を持つ良いきっかけになる作品です。

「日出処の天子」のあらすじ

蘇我毛人は遠駆けの途中で、とても美しい乙女が水浴びをしているのを覗き見て、恋をします。

その乙女が朝廷の宴で登場し、厩戸皇子であることが分かります。厩戸皇子は常人ではない能力があり、母親から怖がられて、家族から遠ざけられています。それに対し、毛人は実は皇子であったことを知っても、特殊な能力を持っていることを知っても、皇子を受け入れ親しくなりました。

皇子はそんな毛人に特別な感情を持つようになりました。

しかし、愛する毛人も愛する姫ができ、皇子はその姫を殺そうとします。それを毛人に知られ、かつ想っている気持ちも拒否され、皇子はさらに孤独を深めていきます。

「日出処の天子」の感想

この作品はBLの名作と言われています。

BLというような言葉も、概念も一般的ではない時代に生まれた作品でしたが、作者のすっとした描き方、少女漫画特有のあり得ない等身などが相まって、話題にはなりましたが、すんなり受け入れられました。

少女漫画に分類される作品の割に名前の読みが難しく、登場人物は現代とは違うルールの中で生きているのですが、異母兄弟は結婚できるけれど同じ母を持つ場合は結婚できない等、当時のルールもきちんと物語の中で説明されているので、ちゃんとしている感が漂っています。

好みは分かれるかもしれませんが、私自身は数ある漫画の中で子供に必ずいつか読ませたいと思っている作品のうちの一つです。

Amazonや楽天で購入して読むことができます。電子書籍は無いようですね。

honto でも購入して読むことができます。

タイトルとURLをコピーしました