鷺沢 萠おすすめ小説ランキング15選【読書好き39人の声を集めました】

読書好き39人にアンケートをとって、鷺沢 萠の作品の中からおすすめ1冊選んでもらいました。投票が多かった順に感想とともにランキング形式で紹介していきます。

1位「帰れぬ人びと」7票

父が女性と暮らす家へ続く川べりの道を、ひとり歩く少年。かつての仄暗い賑わいの記憶を底深く秘めて佇む町―帰るべき場所を持たない喪失感と哀しみを抱きながら、それでも前を向いて生きようとする人びとに、年齢に似合わぬ静謐なまなざしを著者は注ぎ続けた。

大人になる直前の老成。どうしようもない人生への諦観。あまりにも早熟な十八歳の才能を示す、最初期作品集。

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読者の声

主人公の少年の家族の問題や彼の心情が繊細なタッチで描かれている、心をくすぶられるような作品になっています。(20歳 女性 学生)

親に捨てられ帰る故郷や家がないながらも前を向いて力強く生きる人々を描く。(25歳 男性 会社員)

帰りたいのに帰る場所がない人たちから家族のありがたみを感じることができる内容が深くて良いです。(23歳 男性 パート・アルバイト)

少年のぶつけどころのない怒りが、とても繊細なタッチで描かれているところが、魅力です。(45歳 男性 自営業)

家族の大切さを痛感する4つのストーリーが綴られた、興味がわく小説です。(39歳 男性 会社員)

「帰れぬ人びと」のなかの1編「川べりの道」
最初は暗い話かと思いきや読み終わった後には喪失感よりも希望を見出してくストーリーにグッとくるものがありました。(38歳 男性 会社員)

鷺沢先生の作品で一番大好きなシリーズは「帰れぬ人びと」です。タイトルを見ると、寂しい気がします、深く読みたい気持ちが浮かんできました。とても感受性豊かで、静かで、繊細で、淋しさに満ちた文章だと思います。(33歳 女性 会社員)

2位「海の鳥・空の魚」6票

どんな人にも光を放つ一瞬がある。その一瞬のためだけに、そのあとの長い長い時間をただただすごしていくこともできるような―。恋、カレッジライフ、うたかたの日々。まちがった場所に戸惑い、溜息しつつ、何かをつかんだ輝きの一瞬、喜びの涙がこぼれた。

海中に放たれた鳥のように生きてゆく、大好きな仲間たち。新鋭女流のきらめく作品集。

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読者の声

短編集になっていて読みやすく、爽やかな読後感がおすすめポイントです。全ての登場人物に共通している事は上手くいかない事もあるけれど受け入れながら逞しく乗り越えて生きていく様が描かれていてとても共感出来ます。(39歳 女性 パート・アルバイト)

短編集ですが、生きにくい世界で希望の光を見付ける物語は、読んでいてヒントになりますし参考になります。(38歳 男性 会社員)

普通の生活をしている人達のありふれた日常を切り取っている作品でどことなく共感できる事がある作品だと思います。(25歳 男性 無職)

前を向いて生きていこうという登場人物たちの姿が印象的な小説です。(41歳 女性 パート・アルバイト)

20編のストーリーに行き詰まる日常の中を精いっぱい生きている人たちが描かれていて、どことなく共感できる読みやすい短編集となっています。読書が苦手な方にとってほしい一冊です。(40歳 男性 パート・アルバイト)

日常生活の中でありそうな短編エピソード集でさわやかな読後感がおすすめポイントです。(33歳 男性 会社員)

3位「ウェルカム・ホーム!」6票

血なんか繋がってなくても大丈夫。魔法のことば「お帰りなさい!」を大きな声で叫んだら、大好きなあの人は、たちまち大切な家族に変わるから。

離婚し親にも勘当され、親友の父子家庭宅に居候しながら、家事と子育てに励む元シェフ渡辺毅と、再婚にも失敗し、愛情を注いで育てあげた前夫の連れ娘と引き離されたキャリアウーマン児島律子。それぞれの奮闘に温かな涙がとまらない2つの物語! 

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読者の声

家族関係が上手くいってない方や家族関係を良好にしたい方にお薦めになります。(28歳 女性 会社員)

究極な家庭関係を表現したシナリオ。よくある血縁のない家庭関係。この物語では無関係。愛情表現の「お帰りなさい」言葉でたちまち大切な家族に。離婚、親からの勘当、親友家庭宅への居候。ハチャメチャな親子関係、生活。そんな中でも家事、子育てをこなし、再婚するも失敗。子供が増え、また、ハチャメチャに。めげずにキャリアウーマン児島律子が奮闘します。その姿に涙します。(54歳 男性 会社員)

少しいびつな家族の姿を通じて、普遍的な家族愛が描かれている点が素晴らしいと思います。(21歳 男性 学生)

普通では無い家族だけど、いろんな形があって良いと思える作品。心温まるお話です。(33歳 男性 自営業)

血がつながらなくても家族の絆がしっかりとあることが上手に描かれている点です。(39歳 男性 パート・アルバイト)

とてもいいお話です。家族とは何か?普通とは何か?を考えさせられました。優しく心温まる作品です。(20歳 男性 パート・アルバイト)

4位「大統領のクリスマス・ツリー」4票

これがね、大統領のクリスマス・ツリー。治貴の言葉は香子の耳の奥に今でも残っている。ワシントンで出会い、そこで一緒に暮らし始めた二人。アメリカ人でも難関の司法試験にパスし弁護士事務所でホープとなった治貴。

二人の夢は次々と現実となっていく。だが、そんな幸福も束の間…。感涙のラストシーン。

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読者の声

映画を先に観てからの小説ですが、内容は映画とは違い派手なシーンは少ないです。ただ、純粋に香子の幸せやせつなさがよく伝わってきます。(42歳 男性 会社員)

アメリカ大統領という世界最高の権力者の裏側や苦悩を描いたヒューマン作品。(39歳 男性 会社員)

冒頭でクリントン大統領の演説シーンが使われており、当時は話題になりました。(29歳 女性 会社員)

幸せな生活からの最後の悲しい結末に胸が痛みました。別れを切り出された時の、香子の「あなたはわたしのクリスマス・ツリーだったのよ。」という言葉が印象的で好きです。(66歳 女性 主婦・主夫)

4位「少年たちの終わらない夜」4票

終わりかけた僕らの十代最後の夏。愛すべき季節に別れの挨拶をつげ、駆けぬけてゆく少年たちの、愛のきらめき。透明なかげり。ピュアでせつない青春の断片をリリカルに描き、圧倒的な支持をうけた永遠のベストセラー。

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読者の声

若さ故の過信・鋭利な感情・周りからの束縛感を、私も学生時代感じていたと懐かしさを覚えながら没頭して読んでいました。(27歳 女性 会社員)

少年たちの10代最後の夏の思い出について描いた作品、子供の純粋でまっすぐな気持ちに心打たれます。(27歳 女性 主婦・主夫)

若者特有のヒリヒリとした危うさが表現されていると思います。若い時に読んだ方がより共感できるかも。(40歳 女性 パート・アルバイト)

10代の少年少女の青春の形が表れている。昔を思い出したり、感性を刺激される作品である。(45歳 女性 主婦・主夫)

5位「失恋」2票

愛する人を救いたいと思うのは、自分勝手な欲望ですか? 恋をなくしたひとたちへ…四つの物語。

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読者の声

「失恋」をテーマにした4作の短編が収められている本作。いろいろな失恋の形があるんだなと感じられ、時に少し笑え、時に心に刺さるような作品です。(30歳 女性 会社員)

人生の不条理や登場人物らの悲哀などがが前景に競り出てきていて、モチーフ自体はもはや背景となっている。恋をせざるを得ない人間の悲しみと美しさ、そんな自分自身を生きていこうと決意するささやかな強さ、そんなものを感じられる点。(27歳 男性 会社員)

5位「ハング・ルース」2票

ユニは十九歳、なんだかとても、“宙ぶらりんな存在”のような気がする。一緒に暮らしていた男から放り出され、「クラブ・ヌー」でフェイスと出会い、投げやりな共同生活を始めた…。“温もり”を求めてさまよう、青春の物語。

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読者の声

若くていろいろと宙ぶらりんで居場所がなかったころ、ユニにシンパシーを感じて、そしてうらやましく思いながら読んだ。居場所がないと思っている若いコに読んでほしいと思う。(47歳 女性 自営業)

無軌道な日々を送る男女が出会い、体温を求めて寄り添い、共に生きて行く姿を描く、青春文学の秀作。(56歳 男性 無職)

6位「葉桜の日」1票

ナイーブな少年の感性をもちながら裸で大人の世界に一歩を踏みだす青年たちを、生き生きと爽やかに描く。表題作のほか、「果実の船を川に流して」(三島由紀夫賞候補作)を併せて収録。

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読者の声

おすすめポイントは、主人公の透明感ある心情と社会の泥臭さのコントラストが鮮やかにそして軽やかに描かれているところです。(43歳 女性 主婦・主夫)

6位「私の話」1票

家庭の経済崩壊、父の死、結婚の破綻、母の病…何があってもダイジョーブ!次々苦難に見舞われた作家の波乱の半生を、ユーモラスな語り口で淡々と描き、涙を誘う、著者初の私小説。急逝した鷺沢萠自らが、「愛着の深い本、文筆業をはじめて15年の記念作品」と記した、作家の到達点ともいうべき傑作。

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読者の声

波瀾万丈の作家自身の人生をユーモラスに書いているのは本当に勇気強いです。(38歳 女性 会社員)

6位「駆ける少年」1票

なぜ少年は走り続けるのか。ある夜見た夢がきっかけとなって、龍之は死んだ父のことを調べ始める。過去帳の中に記された見知らぬ名前から明らかになってゆく父の複雑な人生。父とは誰だったのか。

私とは何なのか。青年の感性をみずみずしくとらえた表題作をはじめとする三篇を収録。第二十回泉鏡花文学賞受賞。

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読者の声

20代の女性が書いたとは思えないほどの重々しい感情やストーリー。(20歳 女性 無職)

6位「過ぐる川、烟る橋」1票

「頑張る」だけじゃダメなことって、あるんだよ…。青春を分け合った男ふたりと女ひとり。再会した三人は何を見つけ、何を失ったのか? 東京と博多を舞台に、心せつなく描かれるセンチメンタル・ストーリー。

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読者の声

主人公たちの複雑な心情描写が丁寧に描かれていて惹き込まれる。ストーリーも素晴らしく、どこか切ない感じがするのが良かった。(26歳 男性 パート・アルバイト)

6位「さいはての二人」1票

「―この男は、あたしだ…」美亜がはじめて朴さんと会ったのは、所属していた劇団が潰れたのを機に、新橋の飲み屋『スタア』で働きはじめて一週間経つか経たないかの頃だった。

三日にあげずに店に顔を出す朴さんに、美亜はやがて「あたしと同じものを持っている」と、強くひかれていくのだった…。家族との繋がり、自分の居場所、死について描いた、著者最後の恋愛小説集。

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読者の声

美しい女性と飲み屋に訪れる男性との恋が、とても切なくて感動します。(65歳 男性 無職)

6位「F 落第生」1票

ポジティヴに生きることだけが、決して正しい生き方じゃない。後悔したって、前向きじゃなくたって、少しずつでも歩くことさえ止めなければ、大丈夫。恋において、友情において、仕事において―。人生のなかで何かに「落第」してしまった女の子たちへ贈る、短編集。

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読者の声

元々は「F」のタイトルで映画化されていた所から入りました。短編集なので読み易く、主人公達も完璧ではないダメな部分があるからこそ没入しやすい。そんな作品です。(38歳 男性 自営業)

エッセイ2作品です。

6位「かわいい子には旅をさせるな」1票

鷺沢さんの旅はどこへ行ってもトラブルばかり。

事前に目的地の正確な位置を調べなかったために、10メートル先も見えない霧の峠道で「はとバス」を反対車線から無理に追い抜くことになってしまったり、安いチケットを追求したために複雑な経由の便になってしまい、ロスト・バゲージのためシカゴの空港で6時間もひたすら待つことになったり―。

だけど、やっぱり、旅立たずにはいられないのでした。笑って泣ける珠玉のエッセイ集。

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読者の声

トラブル続きの展開に思わずつっこみをいれたくなるような展開と主人公の個性の強さが見所にある鷺沢さんらしいテイストが色濃い作品です。(35歳 男性 会社員)

6位「私はそれを我慢できない」1票

名前くらい覚えてくれぃ!私はワシザワでもモエでもないぞとプンスカぶりぶり。はたまた、トイレが長いと友人に立腹するが、私が短かすぎるだけなのか!?深夜ドライブに行けばガス欠で、営業中のスタンドが見つからない…。

あれってひどすぎ!?それってあんまり!?というトホホな事態、ムムムな状況に直面し続けるサギサワに、思わず同感、やがて納得、おまけに爆笑のエッセイ集。

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読者の声

鷺沢 萠さん独特の感性と文体で書かれたエッセイでさりげない日常のことでもはっと気付かされることが多かったです。(58歳 女性 会社員)

まとめ

いかがでしたでしょうか。鷺沢 萠のおすすめ小説をランキング形式で紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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