読者が書いた「ロードス島戦記」のあらすじと感想です。
読んだきっかけ
この作品は、元はコンプティークという月刊誌に連載されていた、語り口調で展開されるテーブルトークRPGだったものが1つの物語として小説化されたものです。
そのプレイの様子を元にした物語となっており、連載を欠かさず楽しみに読んでいたので、この小説家には飛びつきました。
どんなライトノベル?
タイトルそのまま、中世の時代にロードスと呼ばれる島で繰り広げられる戦闘の記録です。
単に軍同士がぶつかったといったものではなく、エルフやドワーフといったファンタジー上の生物も登場し、これ以降のファンタジー小説やゲームに大きな影響を与えたと言われている作品です。
主人公のパーン率いるパーティの活躍を臨場感溢れる描写の数々で描いていますが、元が多人数でわいわいとプレイするテーブルトークRPGなだけに、突然笑いの要素が入ってくる所も魅力となっています。
あらすじ
呪われた島と呼ばれるロードス島で起きていた色々な事件や現象の原因が、カーラと呼ばれる魔女の仕業だと知った主人公のパーンが、その仲間と共にカーラを倒すべく冒険の旅に出るという話です。
その仲間はパーンの幼馴染で神官のエト、力自慢でドワーフのギム、魔法使いのスレインというメンバーで、途中でハーフエルフ(人間とエルフのハーフ)のディードリット、更にはシーフのウッドチャックも加わり、6人でカーラの討伐に向かいます。
途中でカーラは元から悪い魔女という訳ではなく、呪われた王冠の力で魔女と化してしまっていたことが分かり、目的はカーラの討伐から、その王冠の奪還に変わります。6人は時に対立することもありましたが、冒険の果てにカーラの居城まで辿り着き、そこが最後の戦いの場となります。
読んだ感想
主人公のパーンは戦士で、エトは神官、更に魔法使いやシーフなど、パーティとしてきちんと役割分担ができている所はテーブルトークRPGが元だからこそだと言えますが、それぞれのバックボーンなどがうまく描かれており、無理矢理小説にしたという不自然さはほとんど感じられません。
少々ネタバレになってしまいますが、最後の思わぬ裏切りがあり、それによって続編へと続くことになります。
その裏切りについても、最初から裏切ろうとしてパーティに加わった訳ではなく、考え抜いた末の決断だと痛いほど分かる点が物語のクライマックスとして秀逸でした。
尚、続編となる「2」や「3」も元はテーブルトークRPGからですが、今作以上にオリジナルの要素が強くなっており、ファンタジーとして「ロードス島戦記」というタイトルが確立された記念すべき一作目です。
これはテーブルトークRPGの頃から同作品を知っている自分ならではの感想かも知れませんが、そこからもとても思い出深いライトノベルです。
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