羽田 圭介おすすめ小説ランキング12選+エッセイ1選【読書好き45人の声を集めました】

高校生のときに、兄弟が憎しみあい家庭内ストーキングを繰り返す様子を描いた「黒冷水」で文藝賞を受賞しデビューしました。

2015年にはお笑い芸人の又吉直樹とともに芥川賞を受賞。その後はテレビ番組によく出演し、独特なキャラクターで人気となりました。

羽田圭介の作品は、かなり過激な表現・刺激的な内容の作品もあれば、ひたすら自転車で走り続ける様を淡々と描いた作品もあります。

今回は読書好き45人にアンケートをとり、好きな1冊を選んでもらいました。その結果を感想とともに紹介します。

1位「スクラップ・アンド・ビルド」13票

「早う死にたか」毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。日々の筋トレ、転職活動。肉体も生活も再構築中の青年の心は、衰えゆく生の隣で次第に変化して…。

閉塞感の中に可笑しみ漂う、新しい家族小説の誕生!第153回芥川賞受賞作。

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読者の声

なかなか定職に就けない男性を視点にして、家族との軋轢を上手く表現されていると思いました。特に、主人公と祖父のやり取りは介護を経験した方には共感できる所があると思いました。(28歳 男性 会社員)

祖父の早く死にたいという望みを叶えるために逆に介護を手伝うという間接的な優しさの表現が面白い。(46歳 女性 パート・アルバイト)

芥川賞をも受賞したこの作品は、現代の介護問題を訴える内容となっていてオススメです。(20歳 女性 学生)

介護を新たな視点で捉え、独特の軽妙なタッチでドライに描く異色作。(56歳 男性 無職)

人が行う優しい行為が本当の優しさからくるものなのか、優しさの本質が見える作品。41歳 男性 パート・アルバイト)

現代の介護の問題に鋭く切り込む力作で、芥川龍之介賞を受賞している。(65歳 男性 無職)

介護の厳しい現実と死にたいという老人の尊厳死など、考えさせられる小説。(48歳 男性 会社員)

早く死にたい衰えゆく老人と同居するその孫の、生と死の狭間の心理描写が大変おもしろい。(69歳 男性 無職)

介護問題がテーマのため爽やかな読後感ではないが、心に残るものがある。何かと考えさせられる作品だった。(26歳 男性 パート・アルバイト)

高齢化社会と介護問題について考えさせられる作品でありながら、重い気持ちにならずに読める点です。一癖も二癖もある登場人物たちの言動から、目が離せません。(31歳 女性 主婦・主夫)

祖父や祖母や家族を介護している方にお勧めの本になります。(28歳 女性 会社員)

祖父を介護する無職の少年が介護を通し、大人へと変化していく。早く死を迎えたいと願う祖父を孫孝行といったかたちで、「楽に死なせよう」とする行動にでる。(54歳 男性 会社員)

主人公が祖父の尊厳死させようと試みる日常に電車で乗っている老人も祖父のような考えなのかと問うところで自分も知らぬ間に尊厳死について考えさせられていた。(29歳 女性 主婦・主夫)

2位「盗まれた顔」8票

警視庁捜査共助課の白戸は指名手配犯たちの顔を脳に焼き付け、新宿の一角に立っていた。一日で百万もの“顔”が行き交う雑踏で、記憶との照合作業を密かに行う。犯人の罪状も動機も関係ない。覚えた顔を見つけるだけ。

不意に目の奥が弛緩した。親しみを感じる顔が目に飛び込んでくる。すぐに五百の“顔”が並ぶ手帳を確かめた。間違いない、指名手配されている男だ。

来る日も来る日も、勘を頼りに繁華街を彷徨い、いつ現れるとも知れない手配犯を探す“見当たり捜査”。見つける側であり続けるはずだった白戸が見つけられる側に転じたのは、一人の中国人マフィアを歌舞伎町で逮捕した時だった。

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読者の声

顔だけを頼りに犯人を捕まえる「見当たり捜査員」にスポットを当てた警察サスペンス。見当たり捜査員は本当にいます。よくぞ目をつけたなと思いました。(48歳 男性 自営業)

凶悪な指名手配犯を、己の目視にて発見・逮捕に繋げる見当たり捜査員の活躍が見どころ。(35歳 男性 会社員)

警視庁捜査共助課「見当たり捜査員」という特殊な世界が面白かったです。また、主人公・白戸の心理描写がとても丁寧に書かれていて、ストーリーに緊張感があって良いと思いました(56歳 男性 公務員)

指名手配犯の顔写真を貼った顔手帳を持ち、目視で顔を覚えて手配犯を探し出す刑事の物語。(39歳 男性 会社員)

見当たり捜査官という仕事を始めて知りました。とてもスリリングな展開で、一気に引き込まれるストーリーでした。(39歳 女性 主婦・主夫)

顔を覚えて捜査する人が、求める顔をやっと見つけたときの心情が感情が憑依するかと思うくらいよく伝わってきます。(45歳 男性 会社員)

見当たり捜査員を題材にしているのが面白い。事件も緊迫感があってハラハラドキドキする。(46歳 女性 主婦・主夫)

見当たり操作が任務の主人公がある過ちを犯してしまい緊迫感に襲われる姿(51歳 男性 経営者・会社役員)

3位「黒冷水」5票

兄の部屋を偏執的にアサる弟と、罠を仕掛けて執拗に報復する兄。兄弟の果てしない憎しみは、どこから生まれ、どこまでエスカレートしていくのか?

出口を失い暴走する憎悪の「黒冷水」を、スピード感溢れる文体で描ききり、選考委員を驚愕させた、恐るべき一七歳による第四〇回文藝賞受賞作。

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読者の声

羽田圭介さんのデビュー作です。高校生が書いたとは思えないほど、秀逸なストーリーです。兄弟の関係やそれぞれの心情が変わっていく過程が面白かったです。(28歳 女性 会社員)

家庭内でのストーキングを描いた暗澹としたストーリーで読み終わったあとも奇妙な後味が残る作品です。(25歳 男性 会社員)

兄弟間の執拗な家庭内ストーキング行為を描いた作品。読みやすく、終盤に急展開があり一気に読める。読後の後味の悪さが好きな人には好きな作風。(32歳 女性 パート・アルバイト)

とんでもない兄弟喧嘩の話し。自分も兄弟仲が悪いのでおもしろく読み進めた。血のつながりについて考えさせられた。(26歳 女性 主婦・主夫)

思春期の兄弟の話。弟を冷静かつ冷酷に扱う兄と弟の壮絶なケンカ。若干スリラー的な要素を含めた作品で、最後に思いもよらない結末に驚きました。(68歳 女性 主婦・主夫)

4位「走ル」4票

なんとなく授業をさぼって国道4号線を北に走り始めただけだった…やがて僕の自転車は、福島を越え、翌日は山形、そして秋田、青森へと走り続ける。彼女、友人、両親には嘘のメールを送りながら、高2の僕の旅はどこまで続く?

21世紀日本版『オン・ザ・ロード』と激賞された、文藝賞作家の話題作。

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読者の声

モラトリアムだからこそできる無鉄砲にも思える行動が大人になった自分からしたら非常に眩しく見えていい。(20歳 女性 無職)

作家自身の少年時代の実体験を書いたものだから非常に信ぴょう性があり面白い。(49歳 男性 会社員)

趣味が旅行なので、内容はとても面白いです。旅が好きな方にはおすすめの本です。ただただ走ルこと。携帯メールという静的。バーチャルな道具立てによって揺れ動く人との路離の変化を持って飽きません。(39歳 女性 自営業)

たしか作家の体験も踏まえて書かれた作品で、とても爽快感のある青春を自分も一緒に過ごしたような感覚になれる!(27歳 女性 会社員)

4位「成功者K」4票

芥川賞を受賞したKは、いきなりTVに出まくり、寄ってくるファンや友人女性と次々性交する。突如人生が変わってしまったKの運命は?芥川賞作家の超話題作。

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読者の声

朝目覚めたら突然有名人となっていたKを描く物語で自分も感情移入しながら読んでしまいます。(27歳 女性 主婦・主夫)

ノンフィクションっぽいフィクション作品。ある日突然成功すると成功者に対する周りの接し方などが180度変わる。自分が成功者になったような気分が味わえるのが面白い。(24歳 男性 自営業)

男性が基本的には好きな、興奮する展開が目白押しで妖艶な場面が数多く訪れる刺激的な作品でした。(35歳 男性 会社員)

ある朝目覚めると、Kは有名人になっていた。TVに出まくり、寄ってくるファンが出てく話が好きです(26歳 女性 経営者・会社役員)

5位「ワタクシハ」2票

高校生でメジャーデビューを果たしたものの、バンド解散後は売れないギタリストとして燻っていた太郎。大学三年の秋、慌しく動き出す周囲の言動に違和感を覚えながらとりあえず始めたシューカツだったが…。

「元有名人」枠などどこにもないというキビシイ現実の中、太郎は内定獲得に向けて走り出していく。 

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読者の声

元天才ギターギターリストである主人公の現代のリアルな就活を描いていてとても面白かったです。(25歳 男性 無職)

自分の就活と重ねてよみました。就活は厳しい、ことごとく鼻っ柱をへし折られた思いが蘇ってきました。(44歳 男性 会社員)

5位「隠し事」2票

すべての女は男の携帯を見ている。男は…女の携帯を覗いてはいけない!

同棲する彼女の携帯を軽い気持ちで盗み見たことから生まれた、小さな疑い。だが、疑いは疑いを呼び、秘密は深まるばかり。引き返せなくなった男の運命は? 話題の芥川賞作家による、驚愕の家庭内ストーキング小説。

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読者の声

交際相手の携帯電話に手を伸ばす男が負の連鎖を巻き起こしていく姿が面白いです。恋の行方が最後まで楽しめました。(23歳 男性 パート・アルバイト)

この作品をみてしまうと、自分の彼氏を疑ってしまうような心境になってしまうほど入り込んでしまいます。(26歳 女性 パート・アルバイト)

5位「メタモルフォシス」2票

完全に奴隷の状態にならなければ見えてこない世界を見たい―クラブの女王様とのプレイを重ねるうちに、究極の快楽を求めるようになった証券マンが見たものとは?表題作のほか、アナウンススクールの講師と生徒、奴隷と女王様、ふたつの世界が織りなす奇妙な交錯を描く「トーキョーの調教」を収録。

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読者の声

ハマる人にはハマる、強烈な内容ながら文字から映像に繋がるような色のあるところ。SM界隈の話は普段馴染みがない人の方が多いだろうが、文字として読む分には経験になるので大便について胃がせり上がってくる感覚に襲われない人限定でオススメ。(30歳 女性 会社員)

内面を剥き出しにさせられた人間が、そのことに対して慄くのではなく覚悟を持ってさらに前にも進んでいく様に、現代人の精神構造を紐解く鍵が見えてくる。(32歳 男性 会社員)

6位「コンテクスト・オブ・ザ・デッド」1票

編集者須賀は渋谷のスクランブル交差点で女性を襲うゾンビを目撃する。

日本各地でゾンビの出現が相次ぐ中、火葬されたはずの文豪たちまで甦り始める。極貧作家K、美人作家、家族で北海道へ逃げる小説家志望の青年、対策に追われる区の職員、ゾンビに噛まれた女子高生。

この世界で生き残れるのは誰なのか!?

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読者の声

様々なトリックの連鎖で、良い意味で期待を裏切ってくれる展開が読み応え十分です。(38歳 男性 会社員)

6位「ミート・ザ・ビート」1票

東京から電車で約1時間の地方都市。勉強とバイトに明け暮れる予備校生「彼」の日常は、中古車ホンダ「ビート」を手に入れてから変わってゆく。

デリヘル嬢との微妙な関係、地方都市の閉塞感と青春群像、マシンを操る身体感覚、作家の資質を鮮やかに示し、第142回芥川賞候補になった表題作。短篇「一丁目一番地」を併録。

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読者の声

若者の間でも不合理や不平等がある、もやもやした気持ちが書かれています。(50歳 女性 パート・アルバイト)

6位「不思議の国の男子」1票

年上の彼女を追いかけて、おれは恋の穴に落っこちた…男子校に通う高1の遠藤は、女子校に通う高3の彼女と、年下であることを隠してつきあっている。

二人の、SMならぬSSというおかしな関係の行方は?恋もギターもSEXも、ぜーんぶ“エアー”な男子の“純愛”を描く、各紙誌絶賛の青春小説。

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読者の声

男子校ノリ。男子校の男子達の人間関係が絶妙に書かれていて、作品全体に純粋なエロさがあります。(42歳 男性 会社員)

6位「羽田圭介、クルマを買う」1票

マツダロードスター、スバルインプレッサ、BMW X3、ホンダヴェゼル、トヨタC‐HR、ポルシェボクスター、アウディTT、ダイハツタントカスタム…。クルマ購入のために数十台もの試乗を繰り返した、リアル・ドキュメンタリー。作家・羽田圭介の初エッセイ! 

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小説ではなくエッセイで、羽田圭介が車を買うときの悩み、考えがまとめられています。これから車を買おうと思っている人にとって参考になるかも。

読者の声

クルマを買うだけの話ですが、なかなか面白かったです。飽きさせない文章テクニックは流石です!(53歳 女性 公務員)

まとめ

いかがでしたでしょうか。羽田 圭介のおすすめ小説をランキング形式で紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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