西加奈子おすすめ小説ランキング10選+エッセイ2選【読書好き39人の声を集めました】

西加奈子はイラン・テヘラン生まれの小説家。2歳までイランに、小学1年生から4年生まではエジプト・カイロで育つという幼少期を過ごした作家です。その後は大阪で学校に通う生活。大学卒業後数年して、2004年に「あおい」でデビューをしました。

この記事では、読書好き60人に聞いたおすすめの小説をランキング形式で紹介します。

1位「サラバ!」12票

僕はこの世界に左足から登場した―。圷歩は、父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。その後、父母、そして問題児の姉とともに、イラン革命のために帰国を余儀なくされた歩は、大阪での新生活を始める。幼稚園、小学校で周囲にすぐに溶け込めた歩と違って姉は「ご神木」と呼ばれ、孤立を深めていった。

そんな折り、父の新たな赴任先がエジプトに決まる。メイド付きの豪華なマンション住まい。初めてのピラミッド。日本人学校に通うことになった歩は、ある日、ヤコブというエジプト人の少年と出会うことになる。

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読者の声

人生を幼少期からの回想で振り返っていく主人公の視点で語られているので読みやすくておススメです。(33歳 男性 会社員)

国も違えば文化も宗教も違うが、しかしみんな同じ人間であると教えてくれます。主人公の受身な性格にも注目です。(20歳 女性 学生)

読み応えあります!自分が信じるものを誰かに決めさせてはいけない、という言葉が心に響きます。(51歳 女性 自営業)

家庭の中で大人を演じて生きてきた人が大人になって様々なことにぶちあたるストーリーで面白かった。自分にも当てはまることが多くて感情移入できた。(39歳 男性 パート・アルバイト)

著者が幼少期を過ごしたエジプトでの経験が随所に活かされているから。(50歳 女性 会社員)

30歳を過ぎある希望を抱える主人公はある知り合いと再会して旧交を深めるが…(25歳 男性 会社員)

長編ですが、物語に没頭してページを次々とめくる感覚に浸れる良本です。西さんの生まれた環境や境遇がそのまま反映された私小説的な作品で、臨場感があり読者を読み飽きさせない。(30歳 男性 会社員)

エジプトでの描写がたいへん細かく、実際に体験したことがある人にはずしりと来る内容だと思います。私も帰国子女なので、主人公の思いがよく分かりました。(40歳 女性 パート・アルバイト)

上下と巻数ページが大ボリュームなので読み応えあっておすすめです(26歳 女性 パート・アルバイト)

主人公の家族のキャラが濃すぎで笑えます!主人公が色々な環境で過ごすことによりどんどん成長していくところが面白おかしく描かれています。(42歳 女性 主婦・主夫)

自分とは違う環境で育った少年と出会い、人生観がかわるお話だからです。(39歳 男性 会社員)

人生が上手くいかないのは、他人のせいではなく結局は自分の責任であることが読み進めるうちにじわじわと分かって来るところです。(38歳 女性 会社員)

2位「きいろいゾウ」9票

夫の名は武辜歩、妻の名は妻利愛子。お互いを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う都会の若夫婦が、田舎にやってきたところから物語は始まる。

背中に大きな鳥のタトゥーがある売れない小説家のムコは、周囲の生き物(犬、蜘蛛、鳥、花、木など)の声が聞こえてしまう過剰なエネルギーに溢れた明るいツマをやさしく見守っていた。夏から始まった二人の話は、ゆっくりと進んでいくが、ある冬の日、ムコはツマを残して東京へと向かう。それは、背中の大きな鳥に纏わるある出来事に導かれてのものだった―。

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読者の声

自由で素直に生き、そのままの姿をムコさんに愛されているツマに憧れて、自分もそうなりたいと思える作品でした。(33歳 女性 自営業)

お伽話のような部分とおどろおどろしい部分がある不思議さが好きな書籍です。(46歳 女性 パート・アルバイト)

夫婦の独特の雰囲気が読んでいてとてもほのぼのさせられる作品。(39歳 女性 会社員)

ツマは動物や周りの生き物の声がきこえる。ムコは売れない小説家。ムコに一通の手紙が来てから様々なことがおきる。映画も観て良かったです。(41歳 女性 主婦・主夫)

主人公二人の田舎生活にほっこりすると共に、ファンタジーな要素も含まれており、癒しや面白さなど色々な方面から楽しむことができます。(29歳 女性 主婦・主夫)

ムコとツマという夫婦の物語ですが、ちょうと不思議な感性をもつツマを温かく見守るムコの視線が温かく、優しい気持ちになれる本です。(34歳 女性 会社員)

本編の間に挟まれる短編話など、ほっこりとした気持ちになる作品です。(42歳 男性 会社員)

何気ない夫婦の日常や、田舎ならではのご近所さんとの会話が穏やかで好きです。(34歳 女性 主婦・主夫)

男女の話で、自分もこんな素敵な生活が送りたいなと思わされる。疲れている時に読むと、心が温まる。(24歳 女性 主婦・主夫)

3位「白いしるし」4票

女32歳、独身。誰かにのめりこんで傷つくことを恐れ、恋を遠ざけていた夏目。間島の絵を一目見た瞬間、心は波立ち、持っていかれてしまう。走り出した恋に夢中の夏目と裏腹に、けして彼女だけのものにならない間島。触れるたび、募る想いに痛みは増して、夏目は笑えなくなった―。恋の終わりを知ることは、人を強くしてくれるのだろうか?ひりつく記憶が身体を貫く、超全身恋愛小説。

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読者の声

恋愛は理屈ではない事が凄く伝わり、理屈ばかりを言ったり考えたりする事が、どれだけ無意味なのか教えてもらえた作品でした。(38歳 男性 会社員)

叶わない恋の内容なので、そういう経験のある女性に読んでもらいたいのは勿論なのですが、美術作品の文章の表し方がとても想像しやすく伝わってくるのでそれも楽しんでもらいたいです。(33歳 女性 無職)

恋をすることで起きる自身の変化に戸惑う女性に自分の経験と重ね合わせて共感する。(20歳 女性 無職)

読み終えた後の爽快感が好きです。また、西加奈子さんならではの言い回し、登場人物の関係性などが見所です。(31歳 女性 会社員)

3位「i(アイ)」4票

「この世界にアイは存在しません。」入学式の翌日、数学教師は言った。ひとりだけ、え、と声を出した。ワイルド曽田アイ。その言葉は、アイに衝撃を与え、彼女の胸に居座り続けることになる、ある「奇跡」が起こるまでは…。西加奈子の渾身の「叫び」に心ゆさぶられる傑作長編。

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読者の声

主人公が高校の数学の時間に虚数は存在しないという発言から、主人公(アイ)の存在を否定したところから話がスタートします。0から自分の価値を見出していく点にとても興味が沸いた作品でした。(33歳 男性 会社員)

凄く苦しくて辛くて読むのも少しためらうくらいでしたが、最後まで読んで重いテーマだったなと思いました。印象深い本でした。(25歳 女性 パート・アルバイト)

落ち込んでいるとき、自分に迷いがあるときなどこの本を読むと自分とは何かというのを客観的に考えることができる良い作品です。(48歳 男性 会社員)

特殊な事情の主人公だが、悩みや心情は日本にいる私たち多くに共通するもので、主人公に感情移入できました。(32歳 女性 会社員)

4位「舞台」2票

太宰治『人間失格』を愛する29歳の葉太。初めての海外、ガイドブックを丸暗記してニューヨーク旅行に臨むが、初日の盗難で無一文になる。間抜けと哀れまれることに耐えられずあくまで平然と振る舞おうとしたことで、旅は一日4ドルの極限生活に―。命がけで「自分」を獲得してゆく青年の格闘が胸を打つ傑作長編。

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読者の声

主人公の性格が自分と重なる部分がありストーリーに入り込みました。(33歳 男性 自営業)

街の描写や主人公の心情の表現が、率直で生々しくて面白いから。(35歳 女性 会社員)

4位「漁港の肉子ちゃん」2票

読者の声

タイトルにもある肉子ちゃんの人柄が最高です。本を読み終えたあと、肉子ちゃんのような人になりたいと思いました。(42歳 女性 自営業)

肉子ちゃんと呼ばれる主人公の母親のパワフルさ、煩雑さが厭な気持ちにもなるし感動にもつながる。(40歳 女性 パート・アルバイト)

5位「窓の魚」1票

温泉宿で一夜を過ごす、2組の恋人たち。静かなナツ、優しいアキオ、可愛いハルナ、無関心なトウヤマ。裸の体で、秘密の心を抱える彼らはそれぞれに深刻な欠落を隠し合っていた。決して交わることなく、お互いを求め合う4人。そして翌朝、宿には一体の死体が残される―恋という得体の知れない感情を、これまでにないほど奥深く、冷静な筆致でとらえた、新たな恋愛小説の臨界点。

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読者の声

同じ事柄がそれぞれのキャラクターの違う視点で描かれているのが面白いです。(36歳 女性 自営業)

5位「円卓」1票

世間の“当然”に立ち止まり、悩み考え成長する物語。うるさいぼけ。なにがおもろいねん。平凡やしあわせに反発する琴子、小学3年生。好きな言葉は、「孤独」。

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読者の声

単純な生活ではなく、可哀想で孤独な存在になりたいという偏屈で口の悪い小学3年生の女の子のとても興味深い物語です。(47歳 男性 自営業)

5位「まく子」1票

小さな温泉街に住む小学五年生の「ぼく」は、子どもと大人の狭間にいた。ぼくは、猛スピードで「大人」になっていく女子たちが恐ろしかった。そして、否応なしに変わっていく自分の身体に抗おうとしていた。

そんなとき、コズエがやってきたのだ。コズエはとても変だけれど、とてもきれいで、何かになろうとしていなくて、そのままできちんと足りている、そんな感じがした。そして、コズエは「まく」ことが大好きだった。小石、木の実、ホースから流れ出る水、なんだってまきちらした。そして彼女には、秘密があった。

彼女の口からその秘密が語られるとき、私たちは思いもかけない大きな優しさに包まれる。信じること、与えること、受け入れること、変わっていくこと、そして死ぬこと……。この世界が、そしてそこで生きる人たちが、きっとずっと愛おしくなる。西加奈子、直木賞受賞後初の書き下ろしを文庫化。究極のボーイ・ミーツ・ガールにして、誰しもに訪れる「奇跡」の物語。

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読者の声

小学5年生の慧は、大人になりたくないという気持ちを抱えながらも様々な葛藤の中成長していく成長の軌跡が感じられる内容。(39歳 男性 会社員)

5位「さくら」1票

ヒーローだった兄ちゃんは、二十歳四か月で死んだ。超美形の妹・美貴は、内に篭もった。母は肥満化し、酒に溺れた。僕も実家を離れ、東京の大学に入った。あとは、見つけてきたときに尻尾にピンク色の花びらをつけていたことから「サクラ」と名付けられた十二歳の老犬が一匹だけ。

そんな一家の灯火が消えてしまいそうな、ある年の暮れのこと。僕は、実家に帰った。「年末、家に帰ります。おとうさん」。僕の手には、スーパーのチラシの裏に薄い鉛筆文字で書かれた家出した父からの手紙が握られていた―。

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読者の声

幸せを絵に描いたような家族が少しずつ壊れていく場面が切なくも、温かい家族の絆を深く感じます。西加奈子さんのファンになった作品です。(35歳 女性 会社員)

5位「ごはんぐるり」1票

カイロの卵かけごはんの記憶、「アメちゃん選び?」は大阪の遺伝子、ひとり寿司に挑戦、夢は男子校寮母…美味しオカしい食エッセイ。

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小説ではなくエッセイの紹介です。

読者の声

タイトル通り、ごはんもののエッセイで、特に子供のころに住んでいたカイロでのお話が面白かった。(46歳 女性 会社員)

5位「ミッキーかしまし」1票

テヘラン生まれ、エジプト・大阪育ちの「ミッキー」。その波瀾万丈、驚天動地、抱腹絶倒の日々。自由奔放なイラストも楽しい脳みそつるつるエッセイ。

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小説ではなくエッセイの紹介です。

読者の声

タイトルと大阪女子の特有の笑いのセンスが読んでいてツボにはまりました。(32歳 男性 会社員)

まとめ

いかがでしたでしょうか。西加奈子のおすすめ小説10作品とエッセイ2作品を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

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