アガサ・クリスティ「オリエント急行の殺人」あらすじ・感想

「オリエント急行の殺人」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「オリエント急行の殺人」を読んだきっかけ

名探偵コナンの漫画が好きで、その中でよく話題に上がるアガサ・クリスティとコナン・ドイルの小説はいつか読んでみたいと思っていました。中でも、オリエント急行の殺人はタイトルに聞き馴染みがあり、映画化もされている名作なので、手に取りました。

どんな小説?

アガサ・クリスティが手掛けるエルキュール・ポアロを主人公としたミステリー小説の8作目です。登場人物全員が容疑者であり、一人一人事情聴取を行い、犯人を洗い出していきますが、それぞれ意見は食い違うばかり。誰も想像できないラストの展開に、さすが名作と言われるだけあるなあと、感動すること間違いなしです。

あらすじ

舞台は、イギリスへ向かうイスタンブール発・カレー行きの豪華寝台列車・オリエント急行の車内です。主人公である探偵ポアロは仕事の都合で、急遽オリエント急行の一等車両に乗車することとなります。

普段はがら空きのはずのその列車ですが、その日はちょうど満席。あらゆる国のお金持ちや、その執事たちが乗り合わせ、その年齢もばらばらです。そんな中、事件が起きます。

朝目覚めると、1人の老人が自分の部屋で刺殺されているのが見つかるのです。その老人ラチェット氏は、殺される前日、ポアロに「自分の命が狙われている。自分を守って欲しい。」と相談を持ちかけていました。しかし、ラチェットの目つきや風貌に怪しく不愉快な雰囲気を感じたポアロは、ラチェットの依頼を断ります。翌日の朝、彼は部屋で12箇所も刺されて死んでいたのです。

容疑者は同じ一等車両に乗り合わせていた身分も年齢も異なる老若男女たち。ポアロは列車が目的地に着くまでの間、1人ずつ呼び出し、事情聴取を行います。

しかし、犯行時間である夜の様子を聞いても、一人一人の証言に少しずつ異なる点があり、辻褄が合いません。そして調べていくうちに、殺されたラチェット氏の正体が、昔お金持ちの家の少女を誘拐し、身代金を請求した上にその少女を殺害した犯人だったということが明らかになります。

ラチェットは事件後、莫大な保釈金を払ったおかげで、捕まることなく、名前を変えて富豪として海外で悠々と暮らしていたのです。ポアロはそれを踏まえてまた捜査を開始しますが、ラチェットの正体が分かったところで、依然、犯人は浮かび上がってきません。しかし少しずつ、彼に関連する人物の相関図が見えてきます。

ポアロは、異なる証言のピースを繋ぎ合わせて、犯人を見つけることができるのか。そしてラスト、ポアロが導き出した結論はどんな結論なのか。長年、この作品が名作だと言われる理由がわかる小説です。

読んだ感想

最初は、登場人物が多く、細かい見た目の設定が書かれているので人物を把握するのに苦労しました。しかし、それを乗り越えてしまえば、分厚い小説ですが、最後まで一気に読めてしまいます。

寝台列車の部屋の順番などが説明で出てくるのですが、私もその部屋の位置や人物の特徴・証言などを紙に書きながら、ポアロと一緒に推理を楽しみました。それでも最後の展開は導き出すことができず、さすが名作、と感動しました。

ぜひ、この作品を読もうと思っている方は、ネタバレを読まずに読み進めて欲しいと思います。ポアロシリーズの小説はたくさんあり、私はこの小説を初めて読みましたが、十分楽しめました。この話の前後も小説として出ているようなので、また違うシリーズも読んでみたいと思います。名作と言われるからにはその理由がある、と納得させられるミステリーでした。

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