「毒入りチョコレート事件」がどのような作品なのか、読者による小説のあらすじと感想です。
毒入りチョコレート事件を読んだきっかけ
私は一時期、ミステリーのどんでん返しモノにどっぷりハマっていました。そこで、どんでん返しミステリー作品をネット上で探していく中で、この作品に辿り着きました。
「海外文学は翻訳者に左右される」というイメージを持っていたので、ふだんは避けがちだったのですが、この作品がミステリーの古典的作品ということもあり、「ミステリー好きなら一度は読んでおくべきか」と思い購入しました。
毒入りチョコレート事件はどんな小説?
毒入りチョコレート事件は、イギリスの作家・アントニー・バークリーによるミステリー小説です。1990年に英国推理作家協会が出版した「史上最高の推理小説100冊」にも選ばれています。多重解決ミステリーとも呼ぶべき作品で、犯罪学やミステリーに造詣の深い6名の登場人物が、「毒入りチョコレート事件」という事件の推理・解決に挑みます。
毒入りチョコレート事件のあらすじ・ストーリー
主人公ロジャー・シェリンガムが会長を務める「犯罪研究会」には、ミステリーや犯罪学に詳しい6名(ロジャーを含む)のメンバーが在籍していました。
ある日、その犯罪研究会に、スコットランド・ヤードの警部がひとつの事件を持ち込みます。それこそが「毒入りチョコレート事件」です。凶器である毒入りチョコレートも、付随する物的証拠もいくつも残っているにも関わらず、警察は容疑者を絞ることもできずにお手上げ状態でした。
そこで犯罪研究会では、1週間、それぞれのメンバーが独自に調査・推理をし、その結果を発表し合うことになりました。しかし、6人の推理は見事なまでに、すべてバラバラの答えに行きつくのです。
毒入りチョコレート事件を読んだ感想
小説を読んで、こんなに興奮したのは本当に久しぶりです。最初は正直、昔の小説・海外文学ならではの言い回しについていけず、たびたびつまづいてしまいましたが、一旦流れに乗ってしまうと、その流れから逃れられませんでした。面白すぎるのです。
ひとつの事件に対し、6人が6人とも、違う推理を披露します。しかも、その推理はどれもこれも理に叶っているように感じるのです。
さらに、読者があらかじめ予想する結末などは、小説の中でかなり序盤に、ていねいに却下されます。その却下の仕方がまたスマートで、読んでいて何度もゾクゾクしてしまいました。
「どんでん返し」自体は、伏線をきちんと拾っていけば結末までに答えを得られます。しかし、それでもどんでん返しまでのプロセスに大いに興奮させられてしまいました。ミステリー好きにはたまらない大傑作です。
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