「ちょっと今から仕事やめてくる」仕事がツライ人に読んでほしい小説(あらすじ・感想)

「ちょっと今から仕事やめてくる」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「ちょっと今から仕事やめてく」を読んだきっかけ

本屋で適当な小説を探すことが習慣である私は、まずタイトルに惹かれて手に取りました。就職活動を終えたばかりで、これから社会人になる私には何か刺さるものがあるだろうと思ったからです。この本の著者と出身地が同じだということに気付き、縁を感じて購入を決意しました。

どんな小説?

「ちょっと今から仕事をやめてくる」はタイトルから考えられる通り、主人公である隆がいかにして仕事をやめるに至ったかを描いた小説です。ブラック企業に勤めている隆は仕事の悩みも愚痴も誰にも言わず、辞めたいと考えながらも懸命に働いていました。そんな時ある出会いが隆を暗闇から救い出してくれる作品です。

あらすじ

隆は学生時代では想像もできないくらいの社会の厳しさに直面しています。俗に言うブラック企業で辞めたいと考えていますが、入社してまだ半年である隆は、半年で辞めるような根性なしはどこにも雇ってもらえないと思い、今の会社に残留してまるで機械のように働いていました。

ある日帰りの電車で目眩がして、駅のホームに落ちかけたその時、助けてくれたのは小学生の時の友人と名乗るヤマモト。この出会いが隆の運命を大きく変えていくのでした。

ヤマモトは久しぶりの再会に非常に喜んでおり、隆を強引にご飯へと連れて行きました。隆はヤマモトという人物に覚えはありませんでした。話が弾んで意気投合した2人は連絡先を交換して、頻繁に会う仲になりました。隆はヤマモトから身支度を整えろと助言を受けてから気分が上がったりと、仕事に対しても前向きになりました。

しかし、実はヤマモトは小学校の同級生でもなく、全く知らない人だったのです。

隆はヤマモトに出会ってからというもの、仕事を順調にこなしていましたが、取引先が指定していた紙種が違うとクレームを受け、鬼部長にとんでもない暴言を受けるのでした。今までの仕事は先輩に引き継がれ、雑用ばかりやらされる毎日。またドン底に落ちた隆は自殺を考えるようになりました。

職場の屋上から飛び降りようとしていた隆をヤマモトは止めに入り、そんな隆に仕事をやめろと言います。隆が死ぬと悲しむ人がいる、それは今まで大事に育ててくれた両親であると言うのでした。それから両親に電話をして、「いつでも仕事を辞めて帰ってきていいよ」と思いもよらぬ温かい言葉をくれる両親に思わず涙します。そして隆はようやく仕事を辞めると決意したのでした。

ヤマモトに命まで救われた隆ですが、なぜそこまでして最近知り合った自分を助けてくれたのか、なぜあの時ホームで昔の友人であると言ってまで近づいたのか。それにはヤマモトにとてつもない辛い過去があってからの行動だったのでした。

読んだ感想

私はまだ社会を経験していませんが、社会人として働きだして行き詰まった時にこの著書を思い出すのだろうなと思いました。

隆は仕事を辞めるときに部長に「俺の人生は上司のため、会社のためにあるのではない、自分と自分の周りの大切な人のためにあるのだ」と言い放ちます。

自分は何のために働いているのか、そんな大事なことを何度も思い出させてくれる作品になるでしょう。現在仕事に行き詰まっている人、私と同じこれから社会人になる人にぜひ読んでいただきたいです。私は社会人になる前にこの本に出会えて良かったです。

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