「月の影 影の海 十二国記」あらすじ・感想

「月の影 影の海 十二国記」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「月の影 影の海 十二国記」を読んだきっかけ

アニメで見て、小説が元である事を知り上巻だけ買いました。 普通の女の子が突然異世界に行くという話が当時は珍しく、そこに惹かれて購入しました。

ですが中学生だった私には内容が難しく、パラパラと読んで終わりました。母親が面白い!と嵌り、出ていたシリーズを全て買っていました。

20代頃改めて読んで私も嵌りました。 言い回しや漢字が難しいので、ある程度の年齢でないと読んでも面白くないと思います。

どんな小説?

「屍鬼」などの著者の、小野不由美先生の人気シリーズ小説です。 最近になって18年年振りに新刊が発売されました。 十二国からなる架空の世界のお話です。 麒麟という霊獣が天から王を選ぶよう命じられ、王を選んで成り立っている世界です。 シリーズ事に主人公が異なり、それぞれの国の王や麒麟視点で話が進んで行きます。

あらすじ

高校二年生の中嶋陽子は、染めていると勘違いされる赤めの髪の毛がコンプレックスです。 気弱な陽子は、人の顔色を伺う毎日でした。

ある日ケイキと名乗る金髪の男が現れ、陽子を異世界へ連れて行きます。 怪物に襲われケイキとはぐれ、陽子は異世界で一人になってしまいます。やっとの事で町に辿り着いた陽子でしたが、皆陽子に冷たく何度も騙されます。

この国の人は、陽子を海客と呼び嫌います。殺そうとする者まで現れ、その上妖魔も襲ってきます。ケイキが付けてくれた使役の助けで敵は倒せますが、陽子は憔悴していきます。

ついに力尽きてしまいますが、そこで陽子を初めて助けてくれる人が現れます。半分ネズミで半分人間の半獣、楽俊です。 陽子は楽俊を疑いますが、楽俊は色々な事を教えてくれます。

今いる国は差別が酷く、隣の雁国は海客の待遇がいいと、楽俊が連れて行ってくれる事になります。途中で妖魔に襲われ、楽俊は逃げる人達の下敷きになってしまいます。妖魔を倒した後兵士がやって来ます。

海客だとバレると捕まるかもと、陽子は動かない楽俊を置いて逃げます。陽子は雁の港で再会した楽俊に謝罪し、楽俊を疑う事をやめます。

雁の王である延王尚隆に会いますが、尚隆も陽子と同じ海客でした。尚隆の傍には、ケイキと同じ金髪の延麒という少年がいます。

延王は、王の傍には必ず麒麟がいて、麒麟が選んだ者が王になると言います。 ケイキは慶国の麒麟、景麒だったのです。陽子は本当はこの世界の人間でしたが、天災で日本に流されていたのです。

慶国は今偽物の王が支配しています。 景麒は本当の王である陽子を探して、世界を越えて日本まで来たのてす。国は王がいないと作物も実らず、慶国の民はとても苦しんでいます。

陽子は元の世界に帰りたいけれど、陽子が王にならないと慶国の人は苦しみ続けます。 景麒も偽王に捕まってしまっています。 延王や楽俊に説得され、偽王から景麒を取り戻して王になると決意します。

読んだ感想

現実的な内容が好きです。 主人公が強くて無双する事はなく、リアルに苦労する所がいいです。 異世界に行く事を妄想していましたが、陽子が食うに困り騙されまくるのを見て、今この現実が一番だなと感じました。 かなりページ数があるので読み応えがあります。

上巻はひたすら陽子が酷い目に遭うので読むのを止めたくなりますが、この経験が事流れ主義だった陽子を大きく変えたと思います。

景麒が最初に出てきた時、ろくに説明もしないし何だこいつはと思いましたが、異世界まで妖魔が追いかけて来て景麒も大変だったんだろうと思います。

陽子が内気な性格になったのは、育ての親の影響かもしれません。締め付けの強い親だった様なので。 十二国で育っていれば、最初から王に相応しい性格になっていたのかもしれません。

陽子はこれから王として働きながら、十二国の勉強もしなければいけないので大変だと思います。この物語は楽俊ありきだと思います。

陽子を助けたのも楽俊で、王になると決意させたのも楽俊です。楽俊は間接的に多くの民を救ったんですね。十二国記のシリーズは、主人公は変われど他の国の話なので全編繋がっています。 他の巻の中でふいに陽子が登場したりするので嬉しくなります。

Amazonや楽天で購入して読むことができます。電子書籍はありません。

他の電子書籍サイトでも「月の影 影の海 十二国記」の電子版は読むことができません。

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