「不夜城」はどんな小説?あらすじ・感想

「不夜城」がどのような作品なのか、読者による小説のあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「不夜城」を読んだきっかけ

昔はよく新宿の繁華街で遊んでいたのですが、そんな経験から、新宿を舞台にした本作に興味が湧きました。

私が読む頃には、すでに映画化もされて有名な小説になっていたので、読んでおいて損はないだろうと感じました。

また、同じく新宿を舞台にした、新宿鮫シリーズの小説を読んでおり、とても面白かったので、新宿が舞台の本作を読んでみたい欲求が生まれていました。

「不夜城」はどんな小説?

主に新宿歌舞伎町あたりの、中国人マフィアの世界を描いています。主人公は、日本人と台湾人のハーフである劉健一で、故買屋をしている健一は中国人マフィアの抗争に巻き込まれます。

歌舞伎町にはダークで怖そうなイメージがありますが、作品内ではそうした期待を裏切らないような、怖くてダークな話が展開していきます。

作者の馳星周は、新宿ゴールデン街でアルバイトをしていたそうで、その実体験が元になっているようです。

「不夜城のあらすじ・ストーリー」

新宿で故買屋をしている劉健一は、元仕事のパートナーの呉富春が、歌舞伎町に来ていると知らされます。

歌舞伎町の上海マフィアを率いている元成貴は、呉富春に部下を殺されており、健一に呉富春を連れて来いと脅します。困った健一ですが、さらにそこに夏美という謎の女性が現れます。

健一は、呉富春を連れてきても、元成貴に殺されるだろうと判断します。そして、実は重要な存在らしい夏美を連れて、なんとかその状況から逃れる方法を考えます。

「不夜城」を読んだ感想

本作は暗黒小説などと呼ばれるそうですが、かなり暗い話が展開していくのが衝撃的です。暗い夜の新宿の光景が頭に浮かびます。

あまり話が暗いと途中で読むのが嫌になりますが、話がかなりテンポよく進み、続きが気になり出して、読むのがやめられなくなる、不思議な魅力があります。

文体は、主人公の健一の一人称になっており、一人称の小説をあまり読んだ経験がなかった自分は、かなり新鮮な気持ちになりました。

出てくる登場人物にかなりクセがあり、全部悪役のような感じを受けます。それがまた、読者を引きつける強力な魅力にもなっています。

一人称文体により、日本と台湾のハーフの健一の数奇な人生も語られていて、健一の過去のエピソードが多く出てきますが、これが話の展開に大きな説得力を持たせています。

多くの人は、大なり小なり辛く苦しい人生を歩んでいると思いますが、そんな自分の姿を健一に重ねてしまい、小説の続きが気になります。

Amazonや楽天で購入して読むことができます。

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