「リング」心霊・呪縛・超能力。複合的な要素で読者を引き込むホラー小説【あらすじ・感想】

「リング」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「リング」を読んだきっかけ

それまでホラーに対して全く興味もありませんでした。むしろ映像であれ、小説であれ、恐怖を感じるので読みたくないと感じていましたが、新たなホラーの形を提案すると言うイメージが非常に気になり、小説を読むことにしました。

鈴木先生の作品を読むことも初めてであり、お試しのつもりで読んだのですが、リングシリーズについてはらせん、ループなどを含めすべての作品を読破してしまいました。

どんな小説?

リングは鈴木浩二先生のホラー小説です。単純に心霊や超常現象といった言葉では片付けられる作品ではなく、呪いがビデオを視聴することによって伝染するといった新しい現代のホラーを提案する形になっています。

またそこには怨念や心霊など様々な要素が複合することによって、読むものに興味を引く提案になっていると言えるでしょう。映画やゲーム、続編などを含めるとこの作品をスタートにして様々な世界観が広がっています。

あらすじ

テレビ局のディレクターである浅川玲子が都市伝説にまつわる取材の中で見たものが1週間後に死に至ると言う呪いのビデオに関わったと噂される男女が、数日前に姿を遂げた自分の命である、大石智子と同日の同時刻に死亡していたことに気づきます。

調査を始めると、同時に死んだ4人の間にはこういう関係があり、彼らが1週間前に伊豆の別荘に宿泊していたことやその際に撮影されたフィルム写真上の4人の顔が不気味に歪んでいることをを発見します。そして別荘で貸し出されていた1本の呪いのビデオを視聴したことによって直後に不審な無言電話を受け死に至ることもわかってきます。

これこそが都市伝説の呪いのビデオであると悟り、元夫で超能力者である高山竜司に相談をします。その映像を調べた結果伊豆大島の噴火を予知したとされる超能力者、山村志津子に関連していたものだとわかります。

そして、彼女の娘である山村貞子には念じるだけで人を殺す恐るべき能力があったことを知ることになります。そして呪いのビデオを生み出したのは山村貞子ではないかと確信するに至ります。呪いのビデオの呪縛を解き放つためには山村貞子の恨みつらみを解放する必要があると考え、彼女が閉じ込められたとされる井戸を掘り起こし成仏させようと考え、実行に移します。

これで山村貞子の呪いのビデオも効力を失ったと胸を撫で下ろしていたのですが、残念なことに呪いの映像を見てしまった高山竜司はやはり1週間後に呪い殺されてしまいます。その姿を知った浅川玲子は呪いのビデオのコピーをダビングして誰かに見せるほかないと考え、自分の父親にビデオを見せるべく車を走らせます。

読んだ感想

まず第一に、これこそが新たなホラーの形だと思いました。単純に呪い、心霊といったキーワードだけではなく映像を視聴することによって呪いが伝染したり、超能力が存在することを作品に絡めたりと複合的な要素で読者を引き込んでいくところは非常に興味深いと思いました。

フィクションとノンフィクションの境目がわからなくなるほどのよくねられたストーリーや展開は本当によくできた作品だと思います。

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