「触発 」爆弾テロ事件を、警察と爆弾処理スペシャリストの自衛隊員が手を組んで事件を解決する小説

「触発 」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「触発 」を読んだきっかけ

かねてから今野敏さんの作品を読み漁っていて書店や図書館にてチェックしているのですがこの作品はたまたま図書館で発見し借りて読みました。

「触発 」はどんな小説?

作者である今野敏さんの警察機構や操作の詳細を精緻にリアルに描かれた本格警察小説です。

爆弾のスペシャリストである陸上自衛隊の兵士2人と警視庁の刑事達が共同で捜査を行い連続爆破の犯人を挙げるために奔走するというお話でした。

「触発 」のあらすじ・感想

最初に捜査本部に加わることになった自衛官を捜査の素人だと見下した捜査官達が、次第に爆弾のプロとしての自衛官達に信頼を寄せて行き、自衛官と組んだ刑事が犯人を追い詰め検挙すると言った話です。

最後に爆弾の起爆装置を解除する場面では、読みながら本当に手に汗握っていました。

そしていつものことなのですが作者の並々ならぬ知識の豊富さに脱帽させられました。下調べはされているのでしょうが爆弾の製造過程から効力。そして細心の注意を払い爆弾を作る側の緊張も伝わってきて、いつもながらリアルなよく作り込まれた映画を見ているようでした。

また、現場の刑事達と自衛官達、同じ公務員であるのに全くその所作や考え方は違っていて、例えるなら現場の刑事は作品中でもよく言われるように「汚れて飢えた猟犬」と言った感じですが、これに対して自衛官の方は「よく訓練された軍用犬」と言った印象を受けました。

それもそのはず良く考えてみると刑事はなによりも犯人検挙が第一優先事項であり、毎日が実戦の中にいるのと同じで、汗や汚れなど気にしている余裕など無いのです。

一方、自衛官は毎日くる日もくる日も訓練に明け暮れ、実践に従事する者は皆無であり、営舎では身綺麗にすることや兵士としての所作を求められる立場です。

この両者の「違い」が、作品中の態度や言葉遣いなどを通して明確にされていました。しかしその両極端な者たちにも譲れないものがあります、それは「プライド」では無いかと感じました。

捜査のプロとしてのプライドと爆弾のプロとしてのプライドが時には激しくぶつかり合う場面もハラハラしました。そして爆破の犯人は現在の日本を憂いている海外帰りの軍事経験者である爆弾のエキスパート。

作品中で彼が絶望感と共に語る現在の日本の社会の構造、欲と楽しいことにしか興味がない若者達。だからといって爆弾テロを起こしていいわけがありませんが、彼は日本の歪んだ社会の構造を真剣に悩んだ末の犯行だったんだなと感じました。

Amazonや楽天で購入して読むことができます。

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