「きまぐれロボット」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。
「きまぐれロボット」を読んだきっかけ
初めての星新一。ロボットや発明や宇宙人、そんなちょっとした不思議が出てきて、それが小さな幸せをもたらすが、小さな代償がある2、3ページでオチのつくショートショート。
クスッと笑えるものから、考えさせるもの、人間の業の深さにドキリとするものまで。
どんな小説?
初めて読んだのはいつだったか。いろんなオチがあるけれど、どれも楽しい。ブラックなユーモアで皮肉の効いた各話。SFという設定が新鮮で、それが上手く最後につながっていく。
何回読んでも満足な読後感。何事もそうそう上手くはいかないものです。というのを説教くさくも押しつけがましくもなく語られているのですっと心に沁みます。
あらすじ
研ぎ澄まされたショートショート、話の面白さに集中したいのに、メタ解釈がちらついて集中できない。
寓話は好きだけれど、星新一に限っては寓意が少なめなほうが好き。メタスイッチを切れたら良いのに。読み終えてからお気に入りの方の感想を見てみたら、「各話の冒頭を読んでオチを推測」なんてことが書いてあり、そんな高度な楽しみかたもあるのか! と。
別の本で試してみたい! 「ネコ」は安定の面白さ。短い話でも話に引き込み、かつオチをつけてくれるからすごい読みやすい。
一昔前の作品なのに古さを感じないのは恐らく解説でも書いてあるとおり、普遍的な人・モノだけで構成されているからなのであろう。 だから受け手側で解釈次第でどういう教訓を取るのか、シンプルに話として楽しめるのかを選べるという副産物も生まれる。
今回の作品群だと、お気に入りは なぞのロボット 何が役に立つか人次第 スピード時代 速さは全て良いわけではない あーん。あーん 人の欲は無限 次に読むときにどう変わるか楽しみ恥ずかしながら初めての星新一作品。これが何十年も前の作品とは信じられないほど面白く、現代社会でも考えさせられるオチでした。
社会風刺でもなく未来に警鐘を鳴らすでもない、のほほんとしているのにピリリと刺激がある、そんな不思議な作品に虜になりそうです。
個人的には「夢と薬」がお気に入り。たくさん薬を飲んでもよく効くわけではないよ、といったニュアンスに、現代問題のODを連想させて「なるほど」と深く納得しました。あと、個人的にリヨンがめちゃくちゃ可愛かったです。ライオンリス、私も欲しいものです。
ショートショートで1つの話があっという間に読み終わるけど、オチが面白くて笑えるものも!SFな雰囲気が漂う内容でしたが、お気に入りは「試作品」「ラッパの音」「失敗」。
すごく短いのにちゃんとオチがあって、楽しめるって、星新一さん凄いなぁ。本の表紙が可愛い ということもあって、今後も彼の作品を読んでみたいと思いました。
読んだ感想
ショート・ショートという非常に短い話のみ収録されている作品。ショート・ショートの著者として有名な星新一。初めて読んでみたが、とても読みやすくて面白かった。
SFの中で人間を表現していて、人間の滑稽さがよく表れていた。 息抜きや隙間時間に読むのにちょうどいい。もちろん一気読みも可能。小学生の時に読んでワクワクした思い出のある本。
大人になってまた読みたくなって手にしてみた。星さんらしいファンタジーな世界観に懐かしさを感じる。
ちなみにこの本で出てくるロボットは超古典的な風貌で、現代の精巧なロボット像とはかけ離れているように思える。ショートショートで読みやすくほのぼのする本なのだが、やはり、子供のときのようなワクワク感は残念ながら得られなかった。
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