「ぼくのメジャースプーン」がどのような作品なのか、読者による小説のあらすじと感想です。
「ぼくのメジャースプーン」を読んだきっかけ
ぼくのメジャースプーンを読んだきっかけ 同じ著者の作品に「スロウハイツの神様」という小説があるのですが、その小説が私は大好きで何度も読み返しているんです。 同じ作者の作品で、かつ文庫本の表紙のデザインが素敵だったのでこの本を読んでみることにしました。
「ぼくのメジャースプーン」はどんな小説?
「ぼくのメジャースプーン」は、直木賞や本屋大賞など様々な文学賞の受賞歴がある作家・辻村深月のミステリー小説です。
小学校のウサギが殺されるという事件をきっかけに心を閉ざしてしまった少女を、友だちの少年が救おうとする物語となっています。 少年には特殊な力があり、でもその力を発動させるためにはルールがあります。
彼が自分の力をどう使うのか、そして少女はどうなってしまうのか。それを見守っていくと、最後にはあっと驚く結末が待っています。
「ぼくのメジャースプーン」のあらすじ・ストーリー
小学4年生の「ぼく」には、「ふみちゃん」という幼なじみの女の子がいました。 ふみちゃんは小学校で飼っているウサギをとても可愛がっていました。
しかしある日、市川雄太という医学生によって、そのウサギたちは殺されバラバラにされてしまいます。
そんなウサギたちを最初に見つけてしまったふみちゃんは、ショックのあまり心を閉ざし、しゃべらなくなってしまいました。 市川は逮捕されましたが、彼の罪状は「器物破損」。大学は退学になりましたが、父親のコネを使って別の医学部へ入るつもりであることもわかります。 実は「ぼく」には、他の人にはない特別な力が備わっていました。
「条件ゲーム提示能力」という力です。相手に「Aという条件をクリアできなければ、Bという結果が起こる」と条件を提示することで、必ずAかBかの行動を起こさせることができます。
例えば、「愛車を壊せ、そうでなければ死ぬことになる」と言えば、死ぬことが嫌な相手は愛車を自ら壊すという行動を選ぶことになるのです。 子どもたちに謝罪したいという市川に会えることになった「ぼく」は、この力を使って市川に心から反省してもらいたいと考えます。 能力の先生である秋山の元へ通い、市川にどんな条件を提示するべきか考える「ぼく」ですが……。
「 ぼくのメジャースプーン」を読んだ感想
特別な力があるといっても「ぼく」は小学生です。 その小学生が、自分の大事な女の子を助けるために考えたことがあまりにも切なくて、クライマックスではつい涙を流してしまいました。
もし自分が「ぼく」と同じ力を持っていたらどんな風に使うだろうかと考えると、少し怖くなってしまいます。
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